年収白書では、平均年収とあわせて中央値も掲載しています。「平均があるのに、なぜ中央値も?」と思うかもしれません。実はこの2つは性質が違い、両方を見ることで“水準感”を正しくつかめます。
平均と中央値はどう違う?
- 平均:全部の値を合計して件数で割った値。極端に大きい値(外れ値)に引っ張られやすい
- 中央値:値を小さい順に並べたとき、ちょうど真ん中に来る値。外れ値に強い
たとえば少数の超高年収企業があると、平均はそれに引き上げられますが、中央値は「ちょうど真ん中の会社」を指すので、より“普通の会社”の感覚に近くなります。
上場企業の実データで見る
年収白書の集計では、上場企業全体の平均は682万円、中央値は651万円でした(2026年6月時点)。平均のほうが中央値より高いのは、一部の高年収企業が平均を押し上げているためです。この差は、年収データが「上に長い裾を持つ分布」であることを示しています。
業種ごとに見ても同じ傾向があり、各業種ページでは平均と中央値の両方を載せています。
どう使い分ける?
- 「だいたいどのくらいが普通か」を知りたい → 中央値が向いています
- 分布や上位の広がりを見たい → 平均と中央値の差や、年収帯ごとの分布を合わせて見ると立体的にわかります
ひとつの平均だけで判断すると、一部の高年収企業に引っ張られた印象を持ちがちです。中央値も併せて見る——これが年収データを誤読しないコツのひとつです。関連して平均年収が高い会社=良い会社?データの3つの落とし穴もどうぞ。集計方法の詳細はデータについてをご覧ください。