オアシスによるツルハの虚偽・誤導的な開示への対応および株主の皆様へのオアシスが提案する独立社外取締役選任への賛同の要請について

OASIS Management Company Ltd.のプレスリリース

*ツルハは、オアシスの提案に対する説明資料において、北洋銀行との関係性、株価、業績、ガバナンス等について、虚偽・誤導的な開示をしている

 

*オアシスは、ツルハの取締役会が長期にわたる業績不振にも関わらず、その一因と考えられる複数の創業家による権力構造に対して、適切な牽制手段を欠いていると考えている

 

*オアシスは、ツルハにおけるコンプライアンス、説明責任、および強固なコーポレート・ガバナンスの文化を確立するため、すべての株主がオアシスの提案に賛成し、ツルハが提案する現任の社外取締役の再任に反対するよう要請する

2023年7月19日、東京– オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッド(以下「オアシス」)は、ドラッグストア事業を展開する株式会社ツルハホールディングス(3391 JT)(以下「ツルハ」または「同社」)の株式を 12.8%超保有するファンド運用会社です。オアシスは「責任ある機関投資家」の諸原則《日本版スチュワードシップ・コード》を遵守しており、この原則に沿ってオアシスは投資先企業のモニタリングとエンゲージメントを行っています。

ツルハの長期株主であるオアシスは、2023年6月に「ツルハのガバナンス改善」というキャンペーンを開始し、キャンペーン内でツルハのコーポレートガバナンス上の不備を指摘するとともに、第61回定時株主総会(以下「本定時株主総会」)においてオアシスの提案する、高い質、独立性、多様性をもった5人の社外取締役候補の選任を含めた一連のコーポレートガバナンス改革の提案(以下総称して「本提案」)に賛成票を投じるよう呼び掛けています。

オアシスの本提案は、ツルハのコーポレートガバナンス慣行と情報開示を改善し、企業価値を向上させるために、ツルハの取締役会に対し経営陣から独立した監督機能を導入することを目的としています。

オアシスは、ツルハの現職の社外取締役は独立性に疑問があり、ツルハの戦略的方向性と直接関係のある経験を有していないにもかかわらず、ツルハがその再任を提案したことに失望しています。さらに、これらの社外取締役は、諮問機関である指名委員会の過半数を占めており、同委員会は、不透明な指名プロセスに基づいて、ツルハの取締役会の定員の「枠を埋める」ための2名の新たな社外取締役の選任を提案したことを憂慮しています。

 

虚偽・誤導的な開示は、独立した監督機能がないことを示唆

ツルハは7月7日、オアシスが提起した懸念事項に対する真摯な回答や、提案された独立社外取締役候補者への公正な評価(例えば、オアシスの候補者はドラッグストアにおける小売経験がないことを理由に反対する一方、ツルハの候補者はいずれも小売経験がない)を行うことなく、オアシスの本提案の全てに反対すると発表しました。また、遺憾ながら、本提案に関連するオアシスの発表資料についても、「誤解を招く恣意的な印象操作」であるとして、虚偽・誤導的な説明を行いました。ツルハの取締役会は、オアシスの本提案の信用を失墜させようとする試みの中で、不注意にも、多くの虚偽・誤導的な開示を行い、独立した監督機能の弱さをさらに露呈しました。これらの虚偽・誤導的な開示が意図的なものであったとすれば、ツルハのガバナンス機能の欠陥はオアシスの分析以上に深い問題であり、ツルハの社内取締役を適切に監督するために、適格で独立した社外取締役を株主が選任することは急務であることを示しています。 

オアシスが最新のプレゼンテーションで詳述した虚偽・誤導的な開示には、以下のようなものがあります:

· ツルハのパフォーマンス:ツルハは、株価や業績に関するオアシスの分析の多くが誤解を招くものであると主張しています。客観的に見れば、ツルハの相対的な業績不振と中長期的な価値創造の失敗は、様々な異なる分析において明らかです。オアシスは、ツルハの絶対的および相対的な業績不振を、その資料を通じて明らかにしました。ツルハは、パフォーマンス評価の時間軸を意図的に選択することによって、そのパフォーマンスについて株主を誤導しています。

· コーポレートガバナンスの問題:ツルハは、コーポレートガバナンスの慣行や関連当事者取引に関するオアシスの懸念を否定し続ける一方で、株主に何らの説明もすることなく密かにこれらを変更しています。例えば、ツルハの取締役会スキル・マトリックスにおいて、これまで取締役に割り当てられていなかったスキルや経験が、わずか1年の時を経て新たに割り当てられていました。また、ツルハホールディングスの子会社で、連結売上高の約5割を占めるツルハ株式会社の取締役名誉会長を退任した鶴羽肇氏の例もあります。鶴羽肇氏は、ツルハホールディングスの取締役を退任して以来、20年近くにわたり、株主の監視を受けず、この重要な子会社における役職と影響力を保持してきました。オアシスが2023年6月2日にこのことを指摘するまで、世に明らかになることなく、鶴羽肇氏はこの役職と地位を継続して保持し続けました。ツルハは、実際の事実と一致しないガバナンスに関する説明をし、株主を誤導しています。

· 北洋銀行との関係:ツルハは「当社において北洋銀行が借入額が最も多い金融機関であったことはなく」「北洋銀行が『メインバンクまたはそれに近い存在』であった事実はありません」と主張しています。一方でツルハの開示によれば、北洋銀行は1998年から2001年までツルハにとって最大の借入先であり、現在もツルハの株主です。ツルハは株主に対して虚偽の説明をしています。

創業三家の支配に対する独立した監督の必要性

創業三家(鶴羽家、小川家、村上家)出身者による支配が、取締役会全体の構成を悪化させ、社長職における縁故主義やグループにおけるサイロ化をもたらし、自律的な成長および統合を通じた成長の実現を阻んでいるとオアシスは考えています。その結果、業績や株価のアンダーパフォーマンスを招き、さまざまなステークホルダーへの不利益をもたらしました。オアシスの詳細な発表資料に対するツルハ側の反論は、虚偽・誤導的なものでした。これより明らかなのは、ツルハの取締役会には経営陣の監督を通じた戦略的方向性決定に対する監督を行うための効果的な独立した監督機能が必要であるということです。このような監督機能を通じてこそ、ステークホルダー価値最大化のために必要なガバナンスが確保できます。

すべての株主は、ツルハの取締役会の構成とガバナンスを改善し、独立した監督機能を確保し、企業価値を最大化し、ツルハとすべてのステークホルダーが明るい未来を創造するために、今こそ行動すべき時です。

ツルハ株主の皆様におかれましては、ツルハのコーポレートガバナンス体制の充実と企業価値向上のため、高い質、独立性および多様性を有する優秀な取締役候補者5名の推薦を含む、オアシスが提案する一連のコーポレートガバナンス改革に関する本提案(第3号議案から第11号議案まで)に賛成し、ツルハが提案する現任社外取締役(第2号議案の佐藤はるみ氏及び岡崎拓也氏)の再任に反対票を投じていただくようお願いいたします。

オアシスの提案の詳細と、ツルハの最新の虚偽・誤導的な開示に対する対応全文は、www.TsuruhaCorpGov.comをご覧ください。ツルハのコーポレートガバナンスを改善するため、すべてのステークホルダーの皆様がオアシス(info@tsuruhacorpgov.com)にご連絡くださることを歓迎いたします。 

 

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オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッドは、さまざまな国やセクターにわたる幅広いアセットクラスの投資機会にフォーカスしている投資ファンドです。オアシスは、現在最高投資責任者 (CIO) を務めるセス・H・フィッシャーによって2002年に設立されました。オアシスに関する詳しい情報は、https://oasiscm.comをご覧ください。オアシスは日本の金融庁の「責任ある機関投資家の諸原則(日本版スチュワードシップ・コード)」を遵守し、この原則に沿って投資先企業のモニタリング及び、エンゲージメントを行っています。

本プレス・リリースの情報と意見は、Oasis Management Company Ltd(以下、「オアシス」とする)が情報提供目的またはご参考に供する目的でのみ提供するものです。本プレス・リリースは、受領者に対して、 オアシスと共同して特定の会社の株券その他の金融商品取取引法における大量保有の状況等に関する開示制度の対象となる有価証券を取得し、若しくは譲渡し、又は議決権その他の権利を行使することを勧誘あるいは要請するものではありません。そのような共同行動をとる株主は大量保有の状況等に関する開示制度の共同保有者とみなされ、共同保有者は一般への情報開示のために合算した保有株式数を関係当局に報告しなければなりません。オアシスは、そのような報告が必要とされる共同保有者としての合意を明示的に締結する例外的な場合を除き、共同保有者としての報告義務を発生させる一切の行為を行わないことをご了承ください。

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