J.D. パワー 2022年個人資産運用顧客満足度調査℠

株式会社ジェイ・ディー・パワー ジャパンのプレスリリース

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン
(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2022個人資産運用顧客満足度調査℠の結果を発表した。

業界全体の顧客満足度は前年から向上したが、対面証券は顧客対応に課題
  本年調査の総合満足度スコアは前年調査(2021年)に比べ、全国系銀行、ネット証券、スマホ専業証券、ネット銀行では+6~+13ポイントの向上となり、業界全体としてみると総合満足度は向上した。ファクター別では、複数の部門で、「商品・サービス」、「口座情報」、「手数料・金利」において前年調査から+10ポイント以上の向上が見られた(「商品・サービス」:ネット証券、スマホ専業証券、「口座情報」:ネット証券、スマホ専業証券、全国系銀行、「手数料・金利」:ネット証券、ネット銀行)。

  一方、他部門で前年比の改善が明確化する中、対面証券は「顧客対応」ファクターの低下が主な要因となり、横ばい(-2ポイント)に止まった。詳しく見ると、「顧客対応」ファクターのうち、「担当者」サブ・ファクターは横ばいを維持したものの、「オンライン」サブ・ファクターの低下が「顧客対応」ファクターの主な要因となっており、オンラインによる顧客接点の改善が課題となっている。

つみたてNISAの利用者が若年層を中心に増えており、金融機関への情報ニーズ強い
  税制優遇を受けながら資産形成・資産運用ができる個人型確定拠出年金(iDeCo)、NISA、つみたてNISAの利用状況を見てみると、つみたてNISAの利用者が増えている。前年調査から+7ポイントの25%となった。NISAは-4ポイントの減少、個人型確定拠出年金(iDeCo)は+1ポイントと横ばいであった。つみたてNISAは若い年代ほど増えており、30代以下では前年調査から+10ポイントの49%、40~50代では+8ポイントの26%となった。

  投資に対する意識としては「金融機関や専門家のアドバイスをふまえて投資判断をする」「どの投資商品に投資をすればいいのかわからない」が年代が下がるほど多く見られ、若年層ほど金融機関に対する情報提供やアドバイスを求める姿勢が大きいことがうかがえる。

FIRE(経済的自立と早期リタイア)は若い世代中心に資産形成に関する活動開始のきっかけになっている
  FIRE(経済的自立と早期リタイア)*¹ という考え方が注目されているが、FIREの認知状況は全体では「内容までよく理解している」が30%、「聞いたことはあるが、よく理解していない」が29%となり、約6割が認知していることが確認できた。特に30代以下の若年層では48%が「内容までよく理解している」と回答した。
  FIREを認知している人が、FIREの認知をきっかけとして資産形成のために行った・行おうとしていることを見てみると、年代が下がるほど、資産運用に向けた行動の割合が高い傾向が見られ、資産運用に対して積極的な様子がうかがえる。30代以下では「資産運用の開始」(42%)が最も多く、「生活費の見直しや節約」(39%)、「資産運用を行っている金融商品の組合わせの見直し」(26%)が続いている。

*¹「FIRE(Financial Independence, Retire Early(経済的自立と早期リタイア)の頭文字)」とは 「Financial Independence(経済的自立)=資産運用による運用益のみでの生活」の目途がたった時点で「Retire Early=早期退職」し、退職後は資産運用のみで生計をたてていくライフスタイル。

J.D. パワー グローバル・ビジネス・インテリジェンス部門 常務執行役員 梅澤希一のコメント
「今回の調査では、若年層を中心にFIREの認知度と資産運用を開始しようとする意識の高まりが確認できた。FIREについて「内容までよく理解している」人が、FIRE認知がきっかけで投資を開始した、開始しようとしている金融商品のトップ3は、投資信託(27%)、米国株式(23%)、国内株式(20%)となっている。年代別にみると、30代以下の7割が、何らかの金融商品で投資を開始した、もしくは開始しようと考えている。このように若年層を中心に長期投資でリスク資産での運用姿勢に広がりがみられており、金融機関にはこうしたニーズに対応した積極的な情報提供やアドバイスが一層期待されている。」

J.D. パワー 2022個人資産運用顧客満足度No.を発表
各部門の総合満足度ランキングは下記の通り。

対面証券 部門】(対象社)
位:三菱UFJモルガン・スタンレー証券595ポイント
「顧客対応」、「商品・サービス」、「口座情報」、「手数料・金利」、「店舗施設」の5ファクターで最高評価。
第2位:野村證券(585ポイント)
第3位:大和証券(581ポイント)

全国系銀行 部門】(対象
位:三井住友銀行590ポイント
「顧客対応」、「商品・サービス」、「口座情報」の3ファクターで最高評価。
第2位:りそな銀行(586ポイント)
「手数料・金利」ファクターで最高評価。
第3位:三菱UFJ銀行(579ポイント)

ネット証券 部門】(対象社)
位:SBI証券631ポイント
「手数料・金利」、「口座情報」、「商品・サービス」の3ファクターで最高評価。
第2位:楽天証券(622ポイント)
第3位:松井証券(618ポイント)

スマホ専業証券 部門】(対象社)
位:CONNECT 614ポイント
「口座情報」、「顧客対応」の2ファクターで最高評価。
第2位:LINE証券(610ポイント)
「商品・サービス」ファクターで最高評価。
第3位:SBIネオモバイル証券(606ポイント)
「手数料・金利」ファクターで最高評価。

ネット銀行 部門】(対象
位:ソニー銀行623ポイント
3年連続の1位。「口座情報」、「顧客対応」の2ファクターで最高評価。
第2位:住信SBIネット銀行(619ポイント)
「手数料・金利」ファクターで最高評価。
第3位:楽天銀行(611ポイント)

J.D. パワー 2022個人資産運用顧客満足度調査℠概要
年に1回、民間の銀行、証券会社で、投資信託・株式・外貨預金・FXなどの資産運用を行っている個人
投資家(全国の20歳~79歳)を対象に、直近1年間のサービス利用経験に対する満足度を明らかにする
調査。今年で11回目の実施となる。
サービス形態をもとに「対面証券」「全国系銀行」「ネット証券」「スマホ専業証券」「ネット銀行」の
5部門に分けて集計した。

■実施期間:2022年4月上旬 
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:銀行、証券会社で個人資産運用サービス(投資サービス)を利用した人(20歳~79歳)
■調査回答者数:11,611人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に以下の通り。
【対面系】(対面証券、全国系銀行):「顧客対応(担当者・オンライン・コールセンター)」(31%)、
「商品・サービス」(30%)、「口座情報」(20%)、「手数料・金利」(14%)、「店舗施設」(4%)、「問題解決」(1%)
【ネット系】(ネット証券、スマホ専業証券、ネット銀行):「手数料・金利」(30%)、「口座情報」
(25%)、「顧客対応(オンライン・コールセンター)」(24%)、「商品・サービス」(20%)、
「問題解決」(1%)

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。

 

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