ソニー生命保険株式会社のプレスリリース
このたび、ソニー生命保険株式会社(代表取締役社長 萩本 友男)は、2019 年3 月15 日~3 月19 日の5 日間、全国の20 歳~69 歳の女性に対し、今年で5 回目となる「女性の活躍に関する意識調査2019」をインターネットリサーチで実施し、1,000 名の有効サンプルの集計結果を公開しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)
- 女性の4 割強が「家庭で女性がイキイキと活躍していると思う」
- 女性の4 割弱が「職場で女性がイキイキと活躍していると思う」
- 家事・育児や地域社会での貢献などを時給換算するといくらになる?
- 育児の時給換算額は年々上昇、「未就学児の育児・世話」は2013 年調査結果から26%上昇
【女性の本音】
- 働く女性の5 割強が「現在の生活に満足している」
- 働く女性の4 割強が「バリキャリ志向」、ワーママでは5 割近く、20 代では5 割半と高め
- ワーママの7 割半が「女性が社会で働くには、不利な点が多い」と実感
- 働く女性の3 人に1 人が「本当は専業主婦になりたい」
- 働く20 代女性の葛藤 「専業主婦」と「バリキャリ」の選択肢を両にらみ?
- 直近4 年間で働く女性の「管理職志向」 10 ポイント超上昇も、根強い「専業主婦志向」
【職業生活での女性の活躍促進】
- 管理職女性の7 割、管理職ワーママの7 割半が「管理職になるときは不安だった」
- 管理職女性の5 割強、管理職ワーママの6 割が「管理職になってよかった」
- 専業主婦の本音 「現在の生活に満足している」は5 割半、60 代では6 割半と高め
- 「本当は外に働きに行きたい」専業主婦の3 割強、20 代では7 割、30 代では5 割強
- 「専業主婦は苦労が多いと思う」20 代専業主婦では6 割半
- 専業主婦の7 割半が「老後の生活が心配」、7 割が「子育て後の再就職は厳しい」と実感
- 専業主婦の生活意識に変化 直近4 年間で「専業主婦は苦労が多い」が8 ポイント超上昇
- “多様な働き方”推進!職場に欲しい制度 1 位「在宅勤務」2 位「時短勤務」3 位「フレックス制」
- 「社内保育園」を求める女性は3 割半、「子連れ出勤」は2 割強
- 子どもがいる専業主婦が求める制度 1 位「在宅勤務」2 位「社内保育園」3 位「時短勤務」
【活躍している女性として思い浮かぶ有名人】
- “活躍している女性”として思い浮かぶ有名人 スポーツ分野では「大坂なおみさん」がダントツ
- 芸能分野で“活躍している女性”として思い浮かぶ有名人 1 位「北川景子さん」
- “活躍している女性”として思い浮かぶアニメ・マンガキャラ 1 位「フグ田サザエ」
- “職場の同僚になってほしい男性”のイメージ 3 位「江戸川コナン」、2 位と1 位は?
- “職場の部下になってほしい男性”のイメージ TOP3 には『ドラえもん』から2 人がランクイン
<アンケート調査結果(抜粋)>
「女性活躍推進法」は、女性が職業生活で自身の希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境を整備することを目的として、2016年4月に施行されました。約3年が経過した現在、女性を取り巻く環境や女性の意識や行動がどのように変化しているのか調査しました。
- 女性の4割強が「家庭で女性がイキイキと活躍していると思う」
- 女性の4割弱が「職場で女性がイキイキと活躍していると思う」
全回答者(1,000名)に、日本では女性がどの程度イキイキと活躍していると思うか、家庭や職場などの場面ごとに聞いたところ、『イキイキと活躍していると思う』(「非常に」と「やや」の合計、以下同様)は、「家庭」で42.9%、「職場」で37.7%、「地域社会」で29.3%、「ネットコミュニティ」で33.2%となりました。
就業状況と子どもの有無別にみると、子どものいる有職女性は「家庭」で49.0%、「職場」で47.8%と、全体より「家庭」で6.1ポイント、「職場」で10.1ポイント高くなりました。 (図1)
図1
- 「家庭」や「職場」でのイキイキ度が上昇傾向に、「ネットコミュニティ」では“SNS疲れ”か?
過去調査と比較すると、前回(2017年)調査では「家庭」で『イキイキと活躍していると思う』割合は38.2%、「職場」で『イキイキと活躍していると思う』割合は34.8%でしたが、今回の調査では、「家庭」は4.7ポイント上昇(今回42.9%)、「職場」は2.9ポイント上昇(今回37.7%)しました。
一方、「ネットコミュニティ」で『イキイキと活躍していると思う』割合は前回(2017年)調査では43.0%でしたが、今回の調査では9.8ポイント下降(今回33.2%)しました。「友人や知り合いの反応が過剰に気になる」「『いいね!』を義務感で押す」など、いわゆる“SNS疲れ”を感じている女性が増えているのかもしれません。 (図2)
図2
- 家事・育児や地域社会での貢献などを時給換算するといくらになる?
- 「未就学児の育児・世話」1,488円、「小学生以上の育児・世話」1,230円、
- 「PTA活動」1,098円、「食事の準備・後片付け」1,097円、「親戚づきあい」1,009円、
- 「掃除・洗濯」959円、「地域とのつきあい」890円、「地域社会での貢献」865円
- 育児の時給換算額は年々上昇、「未就学児の育児・世話」は2013年調査結果から26%上昇
次に、全回答者(1,000名)に、日々の家事・育児や地域社会での貢献などを時給に換算するといくらになると思うかを聞きました。
平均額が高かった家事労働や地域活動をみると、1位「(未就学児の)育児・世話」(1,488円)、2位「(小学生以上の子どもの)育児・世話」(1,230円)となり、子育て関連が時給換算額TOP2を占めるという結果になりました。以下、3位は「PTA活動」(1,098円)、4位は「食事の準備・後片付け」(1,097円)、5位は「親戚づきあい」(1,009円)でした。責任ある対応が求められる育児や学校教育活動などが、価値が特に高いと捉えられているようです。6位以降には、「掃除・洗濯」(959円)、「地域とのつきあい」(890円)、「お買い物」(878円)、「地域社会での貢献」(865円)などが挙がりました。 (図3)
過去調査と比較すると、ほとんどの家事労働で平均額が年々上昇しています。これは「家事労働は価値や難度・貢献度が高い」という認識が、女性に浸透しつつあるという状況の表れではないでしょうか。2013年調査と比較し、上昇率が特に高かった家事労働は、「(未就学児の)育児・世話」(2013年1,180円→2019年1,488円、上昇率26%)となりました。 (図4)
図3-4
- 働く女性の5割強が「現在の生活に満足している」
- 働く女性の4割強が「バリキャリ志向」、ワーママでは5割近く、20代では5割半と高め
続いて、働く女性の本音を探るため、現在の生活や今後の働き方、働く環境などについてどのように思うか聞きました。
有職女性(619名)に、「現在の生活に満足している」かどうか聞いたところ、『そう思う』(「非常に」と「やや」の合計、以下同様)は51.4%で、働く女性の半数超が生活に満足していることがわかりました。
また、子どもの有無別にみると、子どもがいる有職女性で『そう思う』は56.9%と全体より5.5ポイント高くなりました。仕事と子育てを両立するワーキングマザー(ワーママ)は、忙しいながらも充実した日々を過ごしていることがうかがえます。 (図5)
「今後(も)、バリバリとキャリアを積んでいきたい」かどうか聞いたところ、『そう思う』は43.3%で、有職女性の4割強が今後も精力的に仕事を頑張りたいと考えていることがわかりました。
年代別にみると、『そう思う』は20代で54.0%と全体より10.7ポイント高くなりました。若年女性の多くが今後もバリバリと仕事に励みたいと考えているようです。
子どもの有無別にみると、子どもがいる有職女性で『そう思う』は47.5%と全体より4.2ポイント高くなりました。前向きな気持ちで仕事に取り組んでいるワーママが多いようです。 (図6)
図5-6
- 働く女性の約3割が「管理職志向」、40代女性では4割近くと高め
- ワーママの7割半が「女性が社会で働くには、不利な点が多い」と実感
さらに、有職女性(619名)に、「管理職への打診があれば、受けてみたい」かどうか聞いたところ、『そう思う』は31.0 %でした。働く女性の4割強が今後もバリバリと仕事に励みたいと意欲的でしたが、管理職を志向する割合は約3割に留まる結果となりました。
年代別にみると、40代の管理職志向が高く、『そう思う』は37.3%でした。 (図7)
「女性が社会で働くには、不利な点が多いと思う」かどうか聞いたところ、『そう思う』は70.0%で、働くことに不都合が多いと感じている働く女性が多数派となりました。
子どもの有無別にみると、子どもがいる有職女性で『そう思う』は74.9%と全体より4.9ポイント高くなりました。ワーママの7割半は女性に不利な点が多いと感じているという状況が明らかになりました。現在働く環境において、仕事と子育てを両立していく難しさを実感する機会が多いのかもしれません。 (図8)
図7-8
- 働く女性の3人に1人が「本当は専業主婦になりたい」
- 働く20代女性の葛藤 「専業主婦」と「バリキャリ」の選択肢を両にらみ?
- 直近4年間で働く女性の「管理職志向」 10ポイント超上昇も、根強い「専業主婦志向」
有職女性(619名)に、「本当は専業主婦になりたい」かどうか聞いたところ、『そう思う』は36.7%と、有職女性の3人に1人は専業主婦を志向していることがわかりました。
年代別にみると、『そう思う』は20代で53.2%と全体より16.5ポイント高く、20代女性の専業主婦志向が鮮明となりました。20代では、今後もバリバリと仕事に励みたいというバリキャリ志向と、本当は専業主婦になりたいという専業主婦志向が、同程度の割合で存在しました。夫婦共働きというライフスタイルが浸透しつつある中で、夫婦で家計を担うために仕事を頑張りたいという心情と、本当は家事に専念する専業主婦になりたいという心情の両方を抱える姿が、垣間見える結果といえるのではないでしょうか。 (図9)
図9
過去調査と比較すると、2015年調査より『そう思う』割合が大きく上昇したのは「管理職への打診があれば、受けてみたい」(10.6ポイント上昇)でした。この4年間で、管理職を志向する働く女性は着実に増えているようです。一方で、下降したのは「女性が社会で働くには、不利な点が多い」(6.8ポイント下降)で、働きづらさを感じる働く女性は徐々に減りつつあるようです。また、小幅上昇や横ばいとなったのは、「本当は専業主婦になりたい」(3.3ポイント上昇)、「現在の生活に満足している」(2.7ポイント上昇)、「今後(も)、バリバリとキャリアを積んでいきたい」(2015年調査と同率)でした。管理職志向の女性が増えたり、女性の働きづらさが徐々に解消したりという状況下も、専業主婦志向は根強いという実情が見えました。 (図10)
図10
- 管理職女性の7割、管理職ワーママの7割半が「管理職になるときは不安だった」
- 管理職女性の5割強、管理職ワーママの6割が「管理職になってよかった」
- 管理職女性の5割弱、管理職ワーママの6割が「管理職になることはオススメ」
- 管理職女性の4割半、管理職ワーママの5割強が「今後さらに上の役職を目指したい」
では、実際に管理職として働いている女性は、自身が管理職になったことをどのように捉えているのでしょうか。
現在管理職に就く女性(100名)に、「管理職になるときは不安だった」かどうか聞いたところ、『そう思う』は70.0%でした。不安を持ちながら管理職に就いたという管理職女性は7割にのぼりました。
「管理職になってよかったと思う」かどうか聞いたところ、『そう思う』は53.0%、『そう思わない』は23.0%でした。管理職女性の半数以上が、管理職になってよかったと感じています。
「後輩・部下の女性にも管理職になることをオススメしたい」かどうか聞いたところ、『そう思う』は48.0%でした。管理職女性の2人に1人が、後進に管理職になることをオススメしたいと感じているようです。
「今後さらに上の役職を目指したい」かどうか聞いたところ、『そう思う』は44.0%、『そう思わない』は24.0%でした。管理職女性の4割半が、今後さらに上の役職に挑戦したいというチャレンジ精神を持っていることがわかりました。 (図11)
図11
子どもの有無別にみると、『そう思う』の割合は、すべての項目において子どものいる管理職女性が全体を上まわっています。管理職ワーママ(40名)では、「管理職になるときは不安だった」に関して、『そう思う』は75.0%、「管理職になってよかったと思う」に関しては、『そう思う』は60.0%、「後輩・部下の女性にも管理職になることをオススメしたい」に関しては、『そう思う』は60.0%、『そう思わない』は僅か12.5%でした。しかも、「今後さらに上の役職を目指したい」かどうか聞いたところ、『そう思う』は52.5%、『そう思わない』は17.5%と、チャレンジ精神を持つ女性が半数を超えました。
管理職ワーママには、管理職に就くときに不安を感じた人が多かったようですが、「管理職になってよかった」、「他の女性にオススメしたい」、「もっと上の役職にチャレンジしたい」と、高い満足や次のステップに向かう意欲を感じている人が多いことがわかりました。 (図12)
図12
- 専業主婦の本音 「現在の生活に満足している」は5割半、60代では6割半と高め
- 「本当は外に働きに行きたい」専業主婦の3割強、20代では7割、30代では5割強
- 「専業主婦は苦労が多いと思う」20代専業主婦では6割半
一方、専業主婦の本音を探るため、現在や今後の生活、専業主婦を取り巻く環境などについてどのように思うか聞きました。
専業主婦(269名)に、「現在の生活に満足している」かどうか聞いたところ、『そう思う』は55.8%で、専業主婦の5割半が現在の生活に満足していることがわかりました。
年代別にみると、『そう思う』は60代で64.2%と、全体を8.4ポイント上まわり、生活満足度は60代が最も高いことがわかりました。 (図13)
「本当は外に働きに行きたい」かどうか聞いたところ、『そう思う』は31.6%でした。
年代別にみると、『そう思う』は20代では69.7%、30代では51.0%と他の年代より高くなりました。若い年代の専業主婦には、内心は外に働きに出たいと感じている人が多いことがわかりました。 (図14)
図13-14
「専業主婦は苦労が多いと思う」かどうか聞いたところ、『そう思う』は53.9%でした。
年代別にみると、『そう思う』は20代では63.6%と全体より9.7ポイント高くなりました。専業主婦として家事を一手に引き受ける中で、20代は慣れない家事や育児に苦労しているのかもしれません。 (図15)
図15
- 専業主婦の7割半が「老後の生活が心配」、7割が「子育て後の再就職は厳しい」と実感
- 専業主婦の生活意識に変化 直近4年間で「専業主婦は苦労が多い」が8ポイント超上昇
専業主婦(269名)に、「老後の生活が心配」かどうか聞いたところ、『そう思う』は74.0%でした。専業主婦の4人に3人が老後の生活設計に不安を感じています。 (図16)
「子育て後の再就職は厳しいと思う」かどうか聞いたところ、『そう思う』は69.1%でした。子育てを終えた後の再就職状況に悲観的なイメージを持つ専業主婦が多いようです。 (図17)
図16-17
過去調査と比較すると、2015年調査より『そう思う』割合が大きく上昇したのは「専業主婦は苦労が多いと思う」(8.2ポイント上昇)でした。一方で、下降したのは「現在の生活に満足している」(5.5ポイント下降)、「子育て後の再就職は厳しいと思う」(5.3ポイント下降)でした。専業主婦の生活満足度は過去調査のいずれも5割を超えたものの、下降傾向にあるようです。また、小幅下降となったのは、「老後の生活が心配だ」(2.8ポイント下降)、「本当は外に働きに行きたい」(2.4ポイント下降)でした。 (図18)
図18
- “多様な働き方”推進!職場に欲しい制度 1位「在宅勤務」2位「時短勤務」3位「フレックス制」
- 「社内保育園」を求める女性は3割半、「子連れ出勤」は2割強
- 子どもがいる専業主婦が求める制度 1位「在宅勤務」2位「社内保育園」3位「時短勤務」
多様な働き方やユニークな制度を取り入れる企業が増えています。多様な働き方という観点では、どのような制度が求められているのでしょうか。
全回答者(1,000名)に、どのような働き方や制度が職場にあると良いと思うか聞いたところ、最も多かったのは「在宅勤務」(50.0%)、「時短勤務」(45.1%)、「フレックス制」(40.9%)となりました。働く場所や時間に柔軟性をもたせることで、多様なワークスタイルを実現する制度が上位に挙がりました。さらに、「週休3日」(39.6%)、「社内保育園」(35.2%)、「残業禁止」(28.9%)と続きました。業務時間を短くして、ワークライフバランスを実現する制度を求める意見も多いようです。また、「社内保育園」は「子連れ出勤」(21.5%)より上位となりました。社内保育園があれば、職場で子どもの世話をしながら仕事をするよりも、業務に集中できると考える女性が多いのかもしれません。
就業状況と子どもの有無別にみると、子どもがいる専業主婦では「在宅勤務」(61.2%)を求める声が最も多く、次いで「社内保育園」(56.5%)、「時短勤務」(54.2%)となりました。これらの制度が整うならば仕事に就きたいと考えている専業主婦ママは多いのではないでしょうか。 (図22)
図22
以上