第188回 景気動向調査(4~6月期)定例調査

大阪信用金庫のプレスリリース

  • 回復をリードする製造業:売上DI +19.4ポイント

 総合では、売上DIが-26.4(前回比+20.7ポイント)、収益DIが-27.9(前回比+18.4ポイント)と4期連続の上昇となりました。売上DIは、製造業が-20.2(前回比+19.4ポイント)まで回復しています。しかし、飲食業は-42.8となり、緊急事態宣言の発令とその後の期間延長による影響が大きく、苦戦が続いています。2021年7-9月期は、売上DIが4.3ポイント、収益DIが1.7ポイントとともに上昇すると予想しています。
 景気を回復軌道に乗せるため、職域などワクチン接種の拡大だけでなく、継続的な中小企業支援策が必要と思われます。

製造業 売上DI製造業 売上DI

  • ワクチンに期待、旺盛な設備投資:「予定あり」12.1%

 設備投資は、総合では「実施中」11.2%(前回比△0.6ポイント)、「予定あり」12.1%(前回比+0.4ポイント)で合計23.3%となり、設備投資意欲は旺盛です。
 特に「予定あり」は、過去1年で最大となり、ワクチン接種拡大による経済回復や、事業再構築補助金など公的支援に大きな期待を寄せています。「実施中」+「予定あり」は、飲食業が32.4%(前回比+11.5ポイント)に上昇しました。

飲食業 設備投資飲食業 設備投資

 設備投資の内容は、「機械等の新設・増設」が29.3%(前回32.3%)、資金調達方法は、「全て自己資金」が43.5%(前回37.8%)となりました。

 

  • 懸念される収益悪化:「仕入単価上昇」53.9%

 経営上の問題点は、総合では「売上停滞減少」が71.7%(前回比+0.9ポイント)となっています。鋼材価格の上昇やウッドショックにより、「仕入単価上昇」が53.9%(前回比+10.0ポイント)に急上昇しました。特に製造業は66.9%(前回比+15.9ポイント)と突出し、収益の悪化が懸念されます。

総合総合

  • コロナ収束近いか?賞与アップ:支給する61.5%

 夏季賞与は、「支給する」が61.5%(昨年比+0.8ポイント)となり、製造業では70.5%(昨年比+3.5ポイント)に上昇しています。また、支給金額も20万円以上が増加しました。中小企業では、仕入単価上昇により今後利益の確保が難しくなりますが、将来の事業回復を見据え人材確保や流出防止に懸命で、支給金額を引き上げざるを得ないのが実情と思われます。

◇調査時点:2021年5月下旬~6月上旬

◇対象期間:2021年4~6月期(実績) 2021年7~9月期(見通し)

◇対象企業:当金庫お取引先1,728社(大阪府内、尼崎市)

◇回答企業数:769社(回答率44.5%)(新型コロナウイルス感染症対策のため郵送で回収)

◇調査方法:調査票郵送および聞き取り調査 

 詳細は
https://www.osaka-shinkin.co.jp/pdf/report/202107_teirei_press
をご覧ください。

 

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