J.D. パワー 2021年米国個人資産運用<フルサービス型*1>顧客満足度調査℠

株式会社ジェイ・ディー・パワー ジャパンのプレスリリース

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である J.D. Power(本社:米国ミシガン州 トロイ)は、現地時間4月15日に、J.D. Power 2021 U.S. Full-Service Investor Satisfaction Study℠ 2021年米国個人資産運用<フルサービス型>顧客満足度調査℠の結果を発表した。
 本調査は、米国フルサービス投資家向けの資産運用サービスについて聴取したもので、証券会社に対する満足度を測定している。今年で19回目となる2021年調査では設計変更が行われており、顧客満足度に関する過去調査との時系列でのスコアの比較はできない。

* 専任のフィナンシャルアドバイザーやチームでの対応・アドバイスを受けることが可能な個人向け資産運用サービス

デジタルチャネルの利用が拡大し、ESG投資がロイヤティの上昇をけん引する中で、若い投資家とブーマー世代*の投資家の間の世代格差一層拡大
ミレニアル世代*2の消費者は、今後10年間で68兆米ドル以上の富をブーマー世代の親から受け継ぐ状況にある。そのため、フルサービス型証券会社は、進化しつつある若い投資家のニーズに合ったサービスを提供することに高い関心を持っている。本調査によると、過去一年間で、40歳未満の若い世代とそれ以上の世代のフルサービス投資家の投資行動における大きな乖離が浮き彫りになった。

* J.D. パワーでは、1946年より前に生まれた人をプレブーマー世代、1946-1964年に生まれた人をブーマー世代、1965-1976年に生まれた人をX世代、1977-1994年に生まれた人をY世代、1995-2004年に生まれた人をZ世代と定義している。Y世代の中で、特に1982-1994年に生まれた人をミレニアル世代と定義している。

2021年の調査の主なポイントは以下の通り:

コロナ禍の中若いフルサービス投資家と証券会社との接点が増加
40歳未満のフルサービス投資家の55%がアドバイザーとのコミュニケーションにデジタルチャネルを好むのに対し、40歳以上の世代のフルサービス投資家では26%に止まった。また、40歳未満のフルサービス投資家の71%がコロナ禍の中で証券会社とのコミュニケーションの頻度が増加したと回答した。増加幅が大きかったチャネルは、電話(前年比 +33%)、ウェブサイト(前年比 +25%)、電子メール(前年比 +24%)、モバイルアプリ(前年比 +23%)が挙げられた。それに対し、40歳以上のフルサービス投資家では、過去一年間でコミュニケーション頻度が増加したと回答したのは38%に止まった。

若いフルサービス投資家は投資ポートフォリオの見直しの可能性が2倍
過去一年間で、40歳未満のフルサービス投資家の58%が投資ポートフォリオを変更した。具体的な変更内容には、投資額の増減や、定期的な拠出の停止や引き出しなどがある。それに対し、同期間で同様の変更を行った40歳以上のフルサービス投資家は28%に止まった。

重要な優先事項であるESG*3多くの会社で取り組みに課題
40歳未満のフルサービス投資家で、証券会社がESG投資に取り組んでいると「強く同意」した回答者のうち、52%がその会社で投資額を増やす予定だと回答した。それに対し、この数字は40歳以上のフルサービス投資家においては24%に止まった。ESGへの取り組みが若い投資家の間で好評にもかかわらず、40歳未満のフルサービス投資家のうち68%が自分の証券会社のESGへの取り組みについて懐疑的であるまたは知らないと回答した。

*3 環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取って作られた言葉で、ESG投資とはこの3つの観点に配慮している企業を評価し、投資先を決める投資方法。

固定費用の一回払い毎月払い(サブスクリプション・モデルによる支払い若いフルサービス投資家を魅了
40歳未満のフルサービス投資家の74%がフルサービス型資産運用サービスに対しての固定費用の一回払いを支持すると回答した。これに続いて、サブスクリプション・モデルによる支払いも40歳未満のフルサービス投資家の73%が支持すると回答した。これに対し、40歳以上のフルサービス投資家のうち、42%が利用ごとの固定費用の一回払い、34%がサブスクリプション・モデルによる支払いを支持するに止まった。

J.D. パワー ウェルス・インテリジェンス部門 シニアディレクター マイク・フォイのコメント
「40歳未満のフルサービス投資家の資産運用における好みや優先事項は急速に変化しており、ブーマー世代のそれらとは一段と異なってきている。新型コロナウイルス感染拡大は、若い世代のデジタル化を加速させただけでなく、ブーマー世代ではまださほど重要視されていないESGのような新たな課題に対する意識も向上させた。これらのことから、証券会社は現在40歳未満の投資家が将来今のブーマー世代と同様の投資行動をとることを想定しているとすれば、先行きで間違いを起こすこととなる。上記のようなニーズの変化を認識し、それに対応できる会社が大規模な世代間の相続の中で成功を収めることができるだろう。」

顧客満足度ランキング
第1位:Edward Jones(エドワード・ジョーンズ)(770ポイント)
第2位:Stifel(スタイフェル)(760ポイント)
第3位:Fidelity(フィデリティ), RBC(RBCウェルス・マネジメント), UBS(同点、751ポイント)

J.D. パワー 2021年米国個人資産運用<フルサービス型>顧客満足度調査℠概要》
年に1回、米国のフルサービス投資家を対象に、証券会社に対する満足度を聴取し明らかにする調査。
今年で19回目の実施となる。本年調査では設計変更が行われており、顧客満足度に関する過去調査との時系列でのスコア比較はできない。

■実施期間:2020年12月~2021年2月 
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:投資決定の一部または全部をファイナンシャルアドバイザーと行う投資家 
■調査回答者数:4,392人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「信頼性」、「顧客対応(対人チャネル)」、「商品・サービス」、「手数料」、「資産管理の利便性(方法・時間)」、「問題解決」、「顧客対応(デジタルチャネル)」の7ファクターとなっている。

*本報道資料は、現地時間 2021年4月 15日に米国で発表されたリリースを要約したものです。
原文リリースはこちら 
https://www.jdpower.com/business/press-releases/2021-us-full-service-investor-satisfaction-study

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
 

 

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