キャッシュレス社会実現に向けた消費実態調査

日本クレジットカード協会のプレスリリース

・キャッシュレス決済の成長余地(現金決済規模)は73兆円と推計
・現金決済する消費者は、現金派のみならず「使い分け派」が一定量存在(4割)
・現金派を除く消費者(主に「使い分け派」)による「キャッシュレス決済を使えるのに使わない」現金決済規模は41兆円と推計

 日本クレジットカード協会(略称JCCA、会長:浜川 一郎 株式会社ジェーシービー 代表取締役会長兼執行役員社長)は、まず消費実態を把握することがキャッシュレス化の促進施策を検討するうえで重要と考え、株式会社野村総合研究所の協力を得て、対象1,000世帯より家計消費支出明細データを収集のうえ消費実態調査を実施。

本調査にて収集した家計消費支出明細データ等より「キャッシュレス社会実現に向けた消費実態の客観的把握と
題した調査報告書を取りまとめました。<報告書⇒https://prtimes.jp/a/?f=d17043-20200217-7949.pdf
 JCCAは従来からの店舗での「安全・安心・簡単・便利」なキャッシュレス環境構築に加え、消費実態や消費者心理の変化を捉える活動とキャッシュレスに対する消費者の信頼感を醸成する取り組みを継続し、今後の日本におけるキャッシュレス化促進の一助となるべく活動を行ってまいります。

<調査結果サマリ>

  1. より一層のキャッシュレス化推進には現状把握が重要と認識し、1,000世帯の家計消費データ収集による実態調査を実施。
  2. 結果、キャッシュレス決済の成長余地(現金決済金額規模)は73兆円(年間金額、以下同様)と推計
  3. また、73兆円の現金決済を構成する消費者は、「現金派」「キャッシュレス派」のいずれでもない「使い分け派」が4割を占めることを確認。現金派を除く消費者層(主に使い分け派)による現金決済規模41兆円を狭義の成長余地として認識
  4. 「使い分け派」をどのように「キャッシュレス派」に転化させていくかが課題と認識し、41兆円の9割(38兆円)を占める「店舗での現金決済支払」を選択する消費行動を分析
  5. なお、独自算出による「家計消費調査からみたキャッシュレス決済比率(JCCA)」は62%と推計された。 仮に狭義の成長余地41兆円をキャッシュレス決済に転化することができれば、同比率は83%に達することとなる

◆報道関係の皆様へ◆
本プレスリリース内容の転載にあたっては「JCCA調べ」等と出典元の明記をお願い申しあげます。
また、本報告書で使用する「キャッシュレス決済比率」は日本政府の使用する同用語と定義や集計方法が異なるため、JCCA独自調査と分かるよう「家計消費調査からみたキャッシュレス決済比率(JCCA)」と表記してください。それ以外の表記をされる場合は以下の照会先までご相談ください。

◆図表1家計消費調査からみる年間現金決済額は73兆円
・家計消費支出明細データ(21,303件)を分析のうえ、決済手段毎の金額規模を推計。

 

◆図表2:決済シーン毎の現金決済シェア
・「店舗での支払」の43%、「定期的な支払」の93%、「EC」の88%がキャッシュレス決済されていることが確認された。(いずれも金額ベースの比率)
・また、「店舗での支払」「定期的な支払」「EC」トータルの“家計消費調査からみたキャッシュレス決済比率(JCCA)”は62%(120兆円)であると推計された。

◆図表3:消費者の割は、現金派でもキャッシュレス派でもない「使い分け派」

◆図表4現金派を除いた年間現金決済額は41兆円
・現金派を除く消費者層(キャッシュレスと現金の使い分け派)による現金決済規模を41兆円と推計し、これを狭義のキャッシュレス成長余地と位置付けた。
・特に「店舗での支払」におけるキャッシュレス決済の成長余地が37.9兆円と大きな割合を占めている。

 

■調査概要
本調査では、調査サンプルの母集団のITリテラシーやキャッシュレス決済利用状況に偏りが少ないように「訪問留置調査」を採用し、1,000世帯より21,303件の家計消費支出明細データを収集した。

■本調査報告書における「キャッシュレス決済」の定義(報告書P.63から抜粋)

・本調査報告書における「キャッシュレス決済」は、現金(紙幣・硬貨)以外の決済手段全般を指し、クレジットカードや電子マネーの他、コード決済、口座振替、銀行振込もキャッシュレス決済に含めている。
・また、重複計上を避けるために、最終的な支払に選択された決済手段のみを集計・推計の対象としている。
※例えば、クレジットカードで電子マネーの残高へチャージし、その後に電子マネーで支払いをした場合、電子マネーでの支払い分のみが集計・推計の対象となる。

家計消費調査からみたキャッシュレス決済比率(JCCA)の算定ロジック

 

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