DC/iDeCoとNISAはライバル?友達?(2026)ーDC/iDeCo利用者の約8割はNISAも前向きー

三井住友トラスト・資産のミライ研究所がDC/iDeCoとNISAに関するアンケート結果を公表

三井住友信託銀行株式会社のプレスリリース

三井住友信託銀行株式会社が設置している「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」(所長:丸岡 知夫)(以下、ミライ研)は、1万人(全国の18歳~69歳)を対象とした独自アンケート調査を2026年1月に実施しました。この調査をもとに、関心が高まっている資産形成の状況や、税制優遇制度である確定拠出年金(DC:企業型DC・iDeCo)やNISAの利用状況に関する分析を行いました。

【ポイント】

  • 税制優遇制度(企業型DC/iDeCo、NISA)は、およそ4人に1人が利用

  • DC利用者は約6割がNISAも利用、利用意向者も含めると約8割

  • NISA利用者のiDeCo関心も若年層で半数強

1.資産形成に取り組んでいる人はおよそ6割

現在資産形成に取り組んでいる人はどれくらいいるのでしょうか。

約1万人全体に「資産形成に向けて取り組んでいるもの」を聴取したところ、「資産形成に向けてやっているものはない」回答が43.3%でした【図表1】。裏を返せば、56.7%が何かしらの資産形成を行っていることになります。

資産形成に最も利用されているのは円貨の預貯金(44.2%)、次いで投資信託(16.3%)、持株会以外の株式投資(12.5%)となりました。

【図表1】 資産形成に向けて取り組んでいるもの ※定期・不定期問わない (複数回答可)

(出所)特に出所を示していない場合、三井住友トラスト・資産のミライ研究所「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2026年)

2.税制優遇制度(企業型DC/iDeCo、NISA)は、およそ4人に1人が利用

続いて、資産形成に関する税制優遇制度の代表格である、DC制度(企業型DC、個人型DC(iDeCo))やNISA制度の利用状況を確認します。

NISA、DCを利用している割合は27.0%となり、およそ4人に1人の割合であることが分かりました【図表2】。制度別では、DCが13.5%、NISAが22.3%となっており、NISAによる資産形成実践者が相対的に多いことが分かります。

また、DCとNISAを両立している人は全体の8.7%となりました。

【図表2】 DC・NISAの利用状況・両立状況

 本人年収ごとに利用状況を分析すると、年収が上がるにつれて制度両立割合も大幅に上がり、年収1,000万円以上では3割以上が両立していることが分かります【図表3】。

特に、NISAのみの利用割合はそこまで変化が無いものの、DCの利用割合は年収の上昇に伴い顕著に上がっています。

【図表3】 本人年収別 DC・NISAの利用状況・両立状況

制度の利用・両立状況は、どのように変化したでしょうか。

2024年から3カ年の調査データを比較したところ、多くの年代で未利用者が減少しており、税制優遇制度を活用した資産形成が進んでいることが分かります【図表4】。

特に、「DC・NISA両立」の割合は、60代を除くどの年代でも増えていることも特徴です。

【図表4】 DC・NISA利用者割合の時系列比較(2024年-2026年)

3.DC利用者は約6割がNISAも利用、利用意向者も含めると約8割

DC・NISAを両立している人について、【図表5】でもう少し詳しく見ていきます。

まず、DCを利用している人・利用していない人のNISA利用率を確認します。特にDCは、会社が運営する企業型DCと、個人で加入するiDeCoがあり、加入の動機や利用の自由度なども異なることから、「企業型DC・iDeCoのいずれか加入」「企業型DCに加入」「iDeCoに加入」の3ケースで比較します。

すると、DC非加入者(左上)のNISA利用割合が15.7%にとどまるのに対し、企業型DCまたはiDeCo加入者(左下)は64.7%がNISAも利用していました。また、会社の制度である企業型DCのみ加入者(右上)では、約5割がNISAを利用、自ら能動的に申し込むiDeCo利用者(右下)では約7割と更に高いことが分かりました。

企業型DCのみ加入者は、18-29歳で最もNISA利用率が高く7割超となりました。一方で、iDeCoのみ加入者は30代で8割超となりました。

【図表5】 DC/iDeCoの加入状況別、NISA利用状況

4. NISA利用者のiDeCo関心も若年層で半数強

続いて、NISAを利用している人のDC利用率や利用意向を確認します。なお、企業型DCは会社が用意している制度であるため、自ら申し込むiDeCoに関する利用率・利用意向を分析しています。

NISAを利用していない人のiDeCo利用率は2.4%にとどまるのに対し、NISA利用者のiDeCo利用率は25.8%と、10倍以上の差となりました【図表6】。

年代別では、NISAを利用している30-50代はiDeCoの利用が3割を超えました。一方で、利用意向まで含めると、18-29歳では過半が「iDeCo利用済」もしくは「iDeCo利用意向あり」となりました。iDeCoは所得控除などの税制優遇があるものの、60歳まで途中引き出しができない制度です。資産を引き出す自由度が低いため、若年層の利用率は低いものの、iDeCoにも相応の関心があることは伺えます。

【図表6】  NISA利用者のiDeCo利用意向

iDeCoとNISAの両立状況を4象限で整理すると、NISAのみ利用が16.5%、iDeCoのみ利用が1.9%、両方利用が5.8%となりました【図表7】。

片方のみ利用している層における両立意向を分析すると、NISAのみ利用している層におけるiDeCoの利用意向は約2割ですが、iDeCoのみ利用している層におけるNISAの利用意向は約4割と旺盛な結果となりました。

 

【図表7】 NISA・iDeCoの利用意向マトリクス

5.まとめ  ―DC/iDeCoとNISAはライバルではなく友達―

本調査より、資産形成は回答者全体のうち56.7%が実施しており、依然として未実施層も約4割存在することが分かりました。手段は預貯金が中心ながら、NISAやDCなどの税制優遇制度の活用も進み、およそ4人に1人が利用しています。特にNISAの利用が先行しつつ、DCとの併用も年代を問わず拡大しています。

また、DC利用者の約6割がNISAを併用し、NISA利用者におけるiDeCo関心も高いなど、両制度を組み合わせる動きが顕著です。併用・併用意向の広がりを踏まえると、DCとNISAは「どちらかを選ぶライバル」ではなく、「目的に応じて使い分ける友達」の関係として捉えることが重要といえそうです。今後は、未実施層における制度の利用促進とともに、両制度の相互補完的な活用促進が鍵となるでしょう。


◆上記の記事に加え、より多くのデータをまとめたミライ研のアンケート調査結果 

「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2026年)より

DC/iDeCoと NISAはライバル?友達?(2026) ーDC/iDeCo利用者の約8割はNISAも前向きー

を資産のミライ研究所のHP(https://mirai.smtb.jp/category/report/3774/)に掲載しています。

是非、ご覧ください。

【本件調査概要】

(1)調査名:「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2026年)

(2)調査対象:全国の18~69歳 ただし関連業種(金融、調査、マスコミ、広告)従事者を除く

(3)調査方法:WEBアンケート調査

(4)調査時期:2026年1月

(5)サンプルサイズ:11,135

(6)備考:端数処理の関係上、割合については合計で100%とならない場合があります

      

■記事内容、アンケート結果に関する照会先

三井住友信託銀行  三井住友トラスト・資産のミライ研究所(清永)

E-MAIL:mirai@smtb.jp

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