フィデリティ・インターナショナル 個人投資家調査 : 日本の投資家に見られる現金保有の高さ、長期的な資産形成に影響する可能性を示唆

フィデリティ投信株式会社のプレスリリース

  • 日本の投資家の現金保有の理由、約半数(47%)が「緊急時に備えた資金」、16%が「損失を避けたい」

  • 今後5年間の投資期待リターンは、日本で年平均5.6%、アジア太平洋地域では8.6%

  •  投資への移行の主なきっかけとなるのは、日本では「投資対象・投資方法に関する知識の向上」
    (各25%)

フィデリティ投信株式会社(代表取締役社長:コルビー・ペンゾーン、本社:東京都港区、以下「フィデリティ投信」)は、フィデリティ・インターナショナルがアジア太平洋地域および欧州の個人投資家13,000人(うち日本1,000人)を対象に実施した「Be Invested Study(ビー・インベステッド・スタディ – 個人投資家調査)*」の続編となる調査結果を発表しました。前回の市場のボラティリティが高い環境下における投資家行動の分析に続き、今回は調査結果の中から、投資家の資産ポートフォリオにおける現金保有の実態と、投資行動の変化を促す要因に焦点を当てています。

本調査では、アジア太平洋地域および欧州の個人投資家を対象に分析を行った結果、アジア太平洋地域の投資家は資産ポートフォリオにおける現金比率が比較的高い傾向にあり、これが長期的な投資パフォーマンスに影響を及ぼす可能性が示唆されました。

同地域の投資家は現在、平均して資産ポートフォリオの26%を現金で保有しており、流動性や短期的な安心感を重視する姿勢が見られます。この水準は世界平均の22%や欧州の18%を上回っており、なかでも日本は31%と、現金比率の高さが際立っています。

質問:全体の投資ポートフォリオのうち、次の資産に投資している割合はどの程度ですか。全体が100%になるように回答してください。

現金保有の主な理由として、日本の投資家の約半数(47%)が「緊急時に備えた資金」を挙げており、これはすべての調査対象国・地域において最も多い回答となりました。一方、次点の理由には地域差が見られ、台湾(28%)、中国本土(23%)、香港(22%)では「より良い投資タイミングを待っている」が多く挙げられたのに対し、日本では「損失を避けたい」が16%で続いています。

このように、日本では損失回避を重視する傾向が見られる一方で、今後5年間において年平均5.6%のリターンを期待しており、これは現在の預金金利を大きく上回る水準です。現金の保有比率が高い場合、資産の成長や、期待するリターンの実現に影響を与える可能性があります。

なお、アジア太平洋地域全体で投資家が期待する年平均リターンは8.6%となっており、日本の投資家と比べてより高いリターン期待がみられます。

 

質問:今後5年間にかけて、毎年の投資利回りはどのようになると思いますか?(選択肢:損失、0%~20%の1%刻み、20%以上)

投資行動の変化を促す要因

調査では、投資家が現金から投資へ資金を移すきっかけについても明らかになりました。主な要因としては、現金商品の利回り低下に加え、投資対象や投資手法に関する理解の向上、専門家へのアクセス、税制優遇措置などが挙げられます。これらの動機には地域ごとの差も見られます。

日本では、「投資対象に関する知識の向上」と「投資方法に関する知識の向上」がいずれも25%と、主なきっかけとして挙げられました。

質問:どのようなきっかけがあれば、より高いリターンが期待できる投資に現金を移そうと思いますか?(2つまで選択)

日本

投資対象に関する知識の向上(25%)
投資方法に関する知識の向上(25%)

オーストラリア

税制優遇措置の充実(30%)

台湾

現金商品の利回り低下(27%)

香港

現金商品の利回り低下(37%)

中国本土

ファイナンシャルアドバイザーなど専門家への相談機会(30%)

シンガポール

投資対象に関する知識の向上(26%)

    

また、多くの投資家が現金の活用方法を見直す意向を示しています。資金の再配分先としては、アジア太平洋地域全体では52%が株式、28%が債券およびコモディティを検討すると回答しました。いずれの市場でも株式が最も多く挙げられており、日本でも48%が株式を投資先としています。

一方で、定期預金など現金に近い性質をもつ商品を引き続き重視する傾向も見られます。特に日本では、現金のまま保有すると回答した投資家が16%と一定数に上り、アジア太平洋地域全体の平均と比べて高い水準となっています。

質問:貯蓄の一部を貯蓄以外の資産クラスに移すとしたら、どれが最も可能性が高いと思いますか?(3つまで選択)

                                

フィデリティ投信 資産形成研究室長の畔柳 淳(くろやなぎ あつし)は次のようにコメントしています。
「現在の貯蓄比率の高さに加え、今後も貯蓄を他の資産クラスに移す意思がないとする回答は16%と、調査対象国・地域の中で2番目に高い水準となっており、日本の投資家における元本確保志向の強さがうかがえます。

その背景には、損失リスクを回避したいという意向があると見られますが、一方で、知識の不足が株式などへの投資を控える要因となっている可能性もあります。専門家のアドバイスを得やすい環境が整うことで、投資家は次の一歩を踏み出しやすくなると考えられます。」

分散投資の重要性

アジア太平洋地域の投資家の約半数(45%)は、定期的な収益と資本成長の双方を同程度に重視しています。また、平均で約3分の1(31%)を株式に投資していることから、長期的なポートフォリオ構築においては、質の高い企業を選択する重要性が示されています。

資産の種類を適切に分散し、投資期間やリスク許容度に応じたポートフォリオを構築することが、長期的な投資成果の向上につながると考えられます。

資産形成研究室長の畔柳は最後に次のように述べています。
「元本の確保を重視して現金を保有すること自体は否定されるものではありませんが、その一方で、自身が目標とするリターンに見合ったポートフォリオとなっているかを確認することが重要です。過度なリスクテイクは必要ありませんが、長期的な投資目標の達成に向けては、資産配分が適切に機能していることが求められます。」

                                            以上

*フィデリティ・インターナショナル 「Be Invested Study (ビー・インベステッド・スタディ – 個人投資家調査)」

フィデリティ・インターナショナルが世界13の国・地域の個人投資家13,000人を対象に実施した調査。データ収集は2026年2月12日~3月11日に、ドイツ(1,000人)、フランス(1,000人)、イタリア(1,000人)、オランダ(1,000人)、スペイン(1,000人)、スイス(500人)、英国(1,000人)、香港(1,000人)、シンガポール(1,000人)、台湾(1,000人)、オーストラリア(1,000人)、日本(1,000人)、ならびに中国本土(1,500人)を対象にOpiniumがオンラインで実施。

フィデリティ投信について

  フィデリティ投信株式会社は、独立系資産運用グループのフィデリティ・インターナショナルの一員として、投資信託および、企業年金や機関投資家向け運用商品やサービスを提供する資産運用会社です。1969年に外資系運用会社として初めて本邦に拠点を設け、日本企業の調査を開始。1990年より日本の年金向け運用業務に参入、1995年に証券投資信託委託業務免許を取得し、同年12月に最初の国内投資信託を設定しました。公募投資信託の純資産残高は約7兆2,655億円で、外資系資産運用会社では首位となっています。(2025年12月末日現在)

    

フィデリティ・インターナショナルについて

  フィデリティ・インターナショナルは、世界で290万以上のお客様に投資に関するソリューション・サービス、退職関連の専門的知見を提供しています。創立以来50年超、非上場で、世界で25を超える拠点で事業を展開。運用管理総資産額は約170.2兆円(1兆860億ドル)に上ります。顧客は、中央銀行、政府系ファンド、大手企業、金融機関、保険会社、資産管理会社から個人まで多岐にわたります。

運用総資産額(AUM)は、資産運用ソリューション・サービス事業と合わせて約119.2兆円(7,606 億ドル)にのぼります。資産運用の専門知識と、私達独自のソリューションを組み合わせることで、より良い金融サービスの提供を目指しています。また職域および個人向け金融サービス事業では、個人、アドバイザー、経営者に世界トップクラスのさまざまな金融商品、サービスツール、管理サービスや年金関連のガイダンスを提供しています。(2025年12月末日現在。為替レートは156.74円で算出)

  

当社は1946年米国ボストンで創業された「フィデリティ・インベスメンツ」の国際投資部門として1969年に設立しました。1980年に米国の組織から独立し、現在は経営陣と創業家が主要株主となっています。

  

詳細については、https://fidelityinternational.comをご覧ください。

  

【注意】

  当資料は、信頼できる情報をもとにフィデリティ投信が作成しておりますが、正確性・完全性について当社が責任を負うものではありません。

  当資料に記載の情報は、作成時点のものであり、市場の環境やその他の状況によって予告なく変更することがあります。また、いずれも将来の傾向、数値、運用結果等を保証もしくは示唆するものではありません。

当資料にかかわる一切の権利は引用部分を除き当社に属し、いかなる目的であれ当資料の一部又は全部の無断での使用・複製は固くお断りいたします。

    

フィデリティ投信株式会社 金融商品取引業者

登録番号: 関東財務局長(金商)第388号

加入協会: 一般社団法人 資産運用業協会

BCR20260512-O1

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