ダルマ・キャピタル × ジャパンネクスト証券 トップ登壇トークライブ『最良執行方針改正による株式市場への影響~PTSのシェア拡大可能性とHFTの戦略について~』 を開催

ジャパンネクスト証券株式会社のプレスリリース

 ジャパンネクスト証券株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO: 山田正勝)は、内国法人で唯一の金融商品取引法に規定される高速取引行為者として登録しているダルマ・キャピタル株式会社 代表取締役Founder 塩谷明達氏と、経済アナリスト 日本金融経済研究所 代表理事 馬渕磨理子氏をゲストに招き、オンラインイベント『ダルマ・キャピタル × ジャパンネクスト証券 トップ登壇トークライブ「最良執行方針改正による株式市場への影響 ~PTSのシェア拡大可能性とHFTの戦略について~」』を開催したことを、お知らせいたします。

 

  • 【トークライブ概要】

■イベント名:ダルマ・キャピタル × ジャパンネクスト証券 トップ登壇トークライブ
 「最良執行方針改正による株式市場への影響 ~PTSのシェア拡大可能性とHFTの戦略について~」
■開催日時 :2023年1月26日(木)13:00 ~ 14:00
■場所   :オンライン(YouTube)
■登壇者  :ダルマ・キャピタル株式会社 代表取締役 Founder 塩谷明達
       ジャパンネクスト証券株式会社 代表取締役 CEO 山田正勝
       経済アナリスト 日本金融経済研究所 代表理事 馬渕磨理子
■内容   :◇PTSとは・HFTとは・投資家との関係性について
       ◇1月に行われる「最良執行方針」の改正について
       ◇「最良執行方針」の改正を受けて今後の展望と戦略について
       ◇質疑応答
■主催   :ジャパンネクスト証券株式会社

※アーカイブ動画は下記のURLからご視聴いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=Q5S2U1ghL5M
 

  • 【トークライブレポート】

PTS(私設取引システム)とは
 ジャパンネクスト証券(以下、JNX証券)山田CEOはPTSの成り立ちから現状について、「1998年に日本版ビッグバンが起こってルールが廃止され、それまで禁止されていた取引所以外での上場株式の取引が実質上解禁された。PTSの機能は取引所と同様で、株式等の売買取引が可能。現在、日本ではJNX証券、Cboeジャパン、大阪デジタルエクスチェンジがPTSを運営しており、3社合わせて国内シェアは約10%超という状況だ」と説明。取引時間や呼値の刻みが東証と異なることによって、利用者の利便性を高めていることにも言及しました。

HFT(高速取引行為者)とは
 JNX証券 山田CEOは、HFTの定義について「簡単に説明すると、①電子情報処理組織により自動的に行っている(プログラム売買)。②コロケーションエリア等から発注を行っている。③発注のための取引施設内の設備を占有している。 この3つの要件を満たしたものがHFTとして金融庁に登録している」と説明。
「現在では52社がHFTとして金融庁に登録しており、日本の法人はダルマ・キャピタルのみ。取引ストラテジーは様々あるが、大きくメーカーとテイカーに分かれている。メーカーは、取引において常に売りと買いの値段を提示することで、投資家が売買をしやすいように流動性を供給する。テイカーは、買いたい時または売りたい時に、注文を出して売買を成立させようとする。メーカーの中でも、特に流動性の供給に注力しているHFTなどを『マーケットメーカー』と呼ぶ。海外では「スペシャリスト」という売り手と買い手の間に立って値付けを行う業種があり、かつては日本でも証券会社が自己勘定で同様のことを行っていたが、現在では技術の進歩もあり、専門的なノウハウを持ったHFTがマーケットメーカーとして活躍している。公正な価格と十分な流動性のあるマーケットを形成する上で、マーケットメーカーの存在は必須だ」と解説しました。

マーケットメーカーとして活躍するHFT「ダルマ・キャピタル」とは

 ダルマ・キャピタル 塩谷CEOは、「当社の現物株式の売買代金は、直近では1日1000億円を超える日が多くなっている。それ以外にデリバティブズの取引も行っている。取引は、東京証券取引所、東京金融取引所、JNX証券を含む全てのPTSで、株式やデリバティブズのアルゴリズム取引を行っている。JNX証券、Cboeジャパン、大阪デジタルエクスチェンジや東京金融取引所では指定マーケットメーカーとして市場の流動性提供に貢献できていることを嬉しく思っている。また、当社の社員は、アカデミアでキャリアを積んだサイエンティストたちがほとんどで、実際、他の金融機関での職務経験があるのは私だけ。そういう点においても一般的な運用会社や証券会社とは雰囲気が少し違うと思う」と説明しました。さらに、HFTについてよく尋ねられる質問についても解説していただきました(画像参照)。

2023年1月の「最良執行方針の改正」は証券業界にどのような影響を与えるか
 JNX証券 山田CEO「最良執行方針にかかる規制は、2005年に市場間競争の促進や投資家保護のために導入された。当時、最良執行について議論された際に、「価格」「コスト」「スピード」「執行可能性」の4項目が挙げられた。まだ当社も参入しておらず、PTS全体のシェアも1%に満たなかったため、99%以上のシェアがある取引所が「流動性」「約定可能性」「スピード」等の面で優れているという考え方があった。結果的に「取引所での取引が最良執行である」という考え方が長く続いた。

しかし、現在ではPTSやダークプールなど取引所以外の取引も定着してきており、個人投資家に対しては『価格を重視して執行すること』が今回の最良執行方針の見直しで定められた。また、情報通信技術の進歩で取引スピードが非常に早くなり、人の目で価格を追うことが難しくなったため、『SOR』というタイムリーに市場間の価格を比較するシステムを各証券会社が導入することとなった。今回の改正では、個人投資家については『価格の重視』と『SORについてお客様に説明をする』という2点が新たに加わった規制である。価格を重視することは、個人投資家にとっては非常にプラスになる見直しとして評価できると考えている。
この改正により、今までPTSを活用していなかった個人投資家の注文もSORを通じて回送されるようになるため、当社としてはPTSの取引量が増えることに期待している。ただし、我々PTS運営業者にとっても、より良い価格を迅速に提示し、取引コストをさらに安くし、取引しやすいマーケット環境を作る努力が必要となり、市場間競争が高まることが予測される。今回の見直しを通じて、あらゆる投資家にとってより取引しやすく、コストの安いマーケットを各社が提供できるようになることを期待している。」

改正を受け、マーケットメーカーにはどのような影響があるのか
 ダルマ・キャピタル 塩谷CEO「PTSは取引所よりも刻み値が細かいケースが多いので、HFT同士が競争し、取引所よりも高い買値・安い売値を提示している。ただ、HFTがPTSで提示する価格を見ている証券会社の数は限られていた。今後1年の猶予期間を通して、多くの証券会社が取引所とPTSの価格を比較し、投資家にとって最も有利な価格で約定させるようになれば、当社としてもビジネスチャンスが広がっていくと考えている。」

ジャパンネクスト証券とダルマ・キャピタルの今後の事業戦略
 JNX証券 山田CEO「総合的な意味で使いやすいマーケットを作っていくのは大事だが、今年やりたいことが一つある。アメリカの株式市場はダイナミックな動きを見せている中、当社のPTSも現在、夜23:59まで取引が可能だが、それよりも長く取引できるようにしたいと考えている。夜間も円滑な取引ができるように、マーケットメーカーと協力しながら、夜間市場を充実させたい。また、PTSでは値段が見えるので、米国株をPTSで取引できるようにしたい。今後は、投資家目線でできることを増やしていきたいと考えている。
 また、現在、当社は国際金融都市OSAKAの幹事会社として参加している。昨今、国際的に日本の地位低下が課題になっているが、最近の円安傾向で、日本に来たいと思っている旅行者も非常に多い状況だ。こうした流れをうまくつかみ、大阪で大規模な金融のカンファレンスの開催や外国人留学生の誘致をきっかけに、日本の金融業界に勤務してもらうという取り組みを議論している。」

 

 馬渕氏が福岡の金融都市構想についてダルマ・キャピタル 塩谷CEOに質問すると、「福岡には産学官が連携し、福岡の国際金融都市化を目指す組織がある。当社も組織のメンバーだ。国際金融都市の中心にあるのが取引所。元々大都市には取引所があったが、現在は4つが残っていて、そのうちの1つが福岡にある。福岡の取引所の活性化が期待されていて、当社はマーケットメーカーとして参加しているが、投資家が福岡証券取引所で株式を売買しようと思わないと、なかなか取引が増えないので苦労している。最良執行方針は、福岡証券取引所にとってもチャンスであると考えている。取引所が切磋琢磨することで取引コストが安くなったり、利便性が高まったりする。国際金融都市のみならず、国内の金融市場を成熟させていくことにも繋がると考えている」とコメントしました。

以上

  • 【会社概要】

ジャパンネクスト証券は、PTSの運営に特化した証券会社です。PTSとは、取引所を介さずに株式などの有価証券の売買を成立させる取引システムのことで、東証をはじめとする取引所とは異なるルールに基づき、投資家の皆様に取引の機会を提供しています。
さらにジャパンネクスト証券は、国内で唯一、夜間取引が可能なPTSを運営しています。取引所の立会時間後に株価に影響を与えうるニュースが出た時に、すぐに注文が出せるほか、海外の重要な経済指標が発表された後に値動きを確認してから取引することが可能です。

ジャパンネクスト証券株式会社
設立日      : 2006年11月8日
代表取締役CEO  : 山田  正勝
所在地      : 〒106-0032  東京都港区六本木3丁目1番1号  六本木ティーキューブ20階
資本金      : 14億円
証券業登録と認可 : 2007年3月
           2007年6月
           2007年9月 証券業登録
           私設取引システム(PTS)運用業務に係る認可
           金融商品取引法に基づく金融商品取引業者私設取引システム(PTS)としての登録
           関東財務局長(金商)第45号
加入協会     : 日本証券業協会 (JSDA) / 日本投資者保護基金 (JIPF)
事業内容     : 私設取引システム(PTS)の運営、コロケーション・データセンターサービス、
           マーケット・データの提供、ITサービスの提供など

<金融商品取引法に係る表示>
ジャパンネクスト証券株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第45号
加入協会 日本証券業協会

<投資家の皆様へ 手数料およびリスク等に関するご注意事項>
ジャパンネクスト証券株式会社が運営するジャパンネクストPTSにて取り扱う商品等にご投資いただく際、ジャパンネクストPTSの取引参加証券会社を通じてご利用いただく必要があります。ご利用にあたりその証券会社が各商品等について定める手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等には価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。なお、証券会社がご負担を求める手数料等は証券会社により異なることがあります。ご利用になる証券会社に手数料等、及びその取引のリスク他注意事項についてご確認いただくとともに、その証券会社がお渡しする契約締結前交付書面や上場有価証券等書面、信用取引の契約締結前交付書面等を通して詳細をご確認いただけますようお願いいたします。

<当社のサービスの留意事項>
当社の運営するジャパンネクストPTSでは、日本で登録された証券会社を参加者として株式取引等の付け合せを行っております。当社は、そのような証券会社(特定投資家)以外の方に対しサービスを提供しておりません。繰り返しになりますが、ジャパンネクストPTSにおけるお取引をご希望の場合は、ジャパンネクストPTSに、お客様のご注文を取り次いでいる証券会社での口座開設が必要となります。

<免責事項>
当通知および動画で触れられている情報は投資勧誘を目的としたものではなく、情報提供のみを目的として作成されたものです。投資に関する判断・決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いいたします。当通知および動画の情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および信頼性を保証するものではありません。また、当通知および動画の情報は、将来の結果を保証するものでもございません。これらの情報に関連して被ったいかなる費用、損失、損害についても、当社および情報提供者は一切の責任を負いません。掲載情報の転用、複製、販売、加工、再利用および再配信するとこを固く禁じております。また、当通知および動画で言及されている内容は、予告なしに変更されることがあります。

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