第192回中小企業景気動向調査 特別調査

大阪信用金庫のプレスリリース

  • 仕入高騰に想定を上回る円安が追い打ち・・・・・・・・・「仕入価格上昇」82.8%

 「仕入価格高騰」82.8%、「ガソリン・電気料金高騰」69.8%と、仕入に加えてエネルギーコストの負担感も上昇、世界経済の混乱が幅広い業種に様々な形で影響しているようです。

為替動向では7割が「130円/ドル」を想定していますが、想定を上回る円安の進展により、仕入コスト上昇に追い打ちをかける構造に拍車がかかっています。

 

さらに「輸入できない商材あり」6.2%と、仕入不能が一部で発生、サプライチェーン機能にも不安があります。
 

  • 2割が既に赤字企業・・・・・・・・・・・・・・物価上昇125%が採算ライン

1年後の物価予測は、「125%まで」55.4%、「150%まで」30.7%という予測に対して、黒字が確保可能な上昇幅は、「125%まで」57.7%、「150%まで」17.4%となり、1年間で125%を超える物価上昇となれば、赤字に転落する企業が増加しそうです。「既に赤字」が2割あり、現状で5社に1社が赤字という厳しい状況にあります。

 

 

  • 価格転嫁の垣根は下がる・・・・・・・・・・・・・・・柔軟に価格改定54.2%

「既に価格転嫁実施」21.1%、「3カ月以内に実施」14.1%と35.2%が価格転嫁へ着手しており、「状況により柔軟に価格改定」54.2%という結果から、幅広く物価上昇しており価格転嫁に踏み切りやすい状況にあるといえます。

2022年度に取り組む経営課題として「売上確保」38.4%が最も多く、事業を本格稼働させる第一歩を踏み出そうとする意欲を感じます。

 

  • 期待と不安が入り混じる・・・・・・・・・・業績見通し「改善する」54.6%

2022年度の業績見通しは、「改善する」54.6%、「悪化する」45.4%と拮抗しており、影響が大きな要因として「原油・ガソリン価格の動向」43.4%、「個人消費の動向」31.0%が上位を占め、こうした不安要因と海外からの旅行者等の受入れ再開などプラス要因もあり、業績改善に取り組む経営者の期待と不安が入り混じるまだら模様の展開となります。

詳しくはこちらからご覧ください。
https://www.osaka-shinkin.co.jp/pdf/report/202206_tokubetsu.pdf

【 調査時点:2022年6月上旬
 回答企業:601社(回答率35.0%)
 調査方法:調査票郵送、Web回答による調査】

 

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