ペットメディカルサポート株式会社のプレスリリース
ペット保険の「PS保険」を提供する少額短期保険会社のペットメディカルサポート株式会社(本社:東京都港区赤坂、代表取締役社長:米満 明仁、以下『ペットメディカルサポート』)は、当社ペット保険「PS保険」が、2022年1月にお支払いしました高額保険金事例についてお知らせします。
また、その中から「猫の門脈体循環シャント」の診療について、「電話どうぶつ病院Anicli24」の院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。
2022年1月度の高額保険金お支払い事例をご紹介します。
事例 | 種類 | 病気・ケガの種類 | お支払い金額 |
1 | 小型犬 | 顔面腫脹・アレルギー疑い 嘔吐・下痢 椎間板ヘルニア 膵炎 |
¥602,200 |
2 | 猫 | 発作 尿道閉塞・膀胱炎 門脈体循環シャント |
¥589,800 |
3 | 小型犬 | 左肛門腺癌 上皮小体疾患 肝細胞腺腫(良性) 排尿障害 腎不全 前立腺がん |
¥563,200 |
4 | 小型犬 | 慢性腎不全 眼科疾患 心疾患 |
¥486,500 |
5 | 小型犬 | 膿皮症 細菌性皮膚炎 胆管閉塞疑い |
¥426,400 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しています。
※個別の契約に関してはお答えいたしかねます。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
※2022年1月1日~2022年1月31日に保険金支払手続きを行った事案について掲載しています。
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
■平均的な保険金お支払い事例
保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的なお支払い事例としてペットの胃腸炎の診療をご紹介します。
胃腸炎の事例
事例 | 種類 | 病気・ケガの種類 | お支払い金額 |
1 | 猫 | 胃腸炎 | ¥25,100 |
■高額診療「猫の門脈体循環シャント」を獣医師が解説
2022年1月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「猫の門脈体循環シャント」の診療内容について、当サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。
門脈体循環シャントとは、どんな病気なのか
門脈は、腹部の臓器(泌尿器系を除く)から集められ肝臓に入っていく静脈を指します。門脈体循環シャントとは、この門脈が枝分かれして異常な血管(シャント)ができてしまう疾患で、肝臓で代謝が済んでいない門脈血が体循環に直接入り込み、さまざまな症状を引き起こします。門脈体循環シャントは、先天性と後天性があります。
症状として、発育不良、肝性脳症による神経症状、血尿、頻尿などがあります。通常、これらの症状は1~2歳までに現れます。
門脈体循環シャントは、アメリカン・ショートヘア、ペルシャなどの猫種で起こりやすいと言われ、猫の後天性のケースはまれです。
事例の猫の門脈体循環シャントの通院日数、入院日数、手術回数について
種別 | 猫 |
傷病 | 門脈体循環シャント |
通院日数 | 20日 |
入院日数 | 15日 |
手術回数 | 2回 |
※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポートが補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。
猫の門脈体循環シャントの診療内容
※下記の内容は、猫の門脈体循環シャントの一般的な診療についての記述であり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。
検査
・問診、視診、触診
飼い主さんに症状が始まった時期、既往歴の有無、薬の投与歴などの問診を行います。また、体つきも観察します。
・血液検査
血中の肝酵素、尿素窒素、クレアチニン、アンモニアなどを確認し、食前と食後2時間の総胆汁酸(TBA)の値を測定します。
・画像検査
レントゲン検査と超音波検査を行い、肝臓の状態や大きさ、血管を確認します。CT検査が必要になる場合もあります。
・尿検査
尿の色、濃さ、たんぱくや糖の有無、細菌や結晶成分があるかなどを確認します。
治療法
先天性の門脈体循環シャントでは外科治療が第一選択になり、後天性の場合は通常、内科治療が選択されます。
・外科治療
シャント部分の血管を結紮(けっさつ)する手術を行います。全身麻酔下で行うため、術前検査を行い、全身麻酔が安全に行えるかを確認します。
・内科治療
肝性脳症に対する治療が中心です。急性の肝性脳症を起こしている場合は入院が必要になりますが、通常は通院で治療を行います。アンモニアが発生しにくい食事への変更が推奨され、アンモニアの排泄(はいせつ)を促す薬を使用します。抗生剤を使用する場合もあります。
予後
外科治療の合併症として発作が起こる場合がありますが、術後数か月で落ち着いてくるでしょう。順調に回復した場合は7割程度が予後も長期的に良好ですが、重度の門脈圧の上昇があり症状が安定しない場合、予後は期待できません。
まとめ
猫の場合、門脈体循環シャントの発生自体が犬に比べると低く、後天的に発生するのはさらにまれです。血液検査で診断できる病気ですので、気になるときは獣医師に相談をして、検査を受けましょう。
【会社概要】
商号 : ペットメディカルサポート株式会社
代表者 : 代表取締役社長 米満 明仁
所在地 : 〒107-0052 東京都港区赤坂8-4-14 青山タワープレイス2階
営業開始日: 2008年5月2日
事業内容 : 少額短期保険業(登録番号 関東財務局長(少額短期保険)第24号)
資本金 : 3億3,275万円(2021年3月時点)
URL : https://pshoken.co.jp/