株式会社ジェイ・ディー・パワー ジャパンのプレスリリース
本調査は、年に1回、米国の大手生命保険会社が提供する個人向け生命保険の加入者を対象に、個人向け生命保険に対する満足度を測定している。
「生命保険は買われるものではなく、売るものである」という生命保険業界は顧客本位ではないことを表す格言がある。しかし、このような格言で言い表された業界の体質は、新型コロナウイルスの感染拡大と、保険契約者が加入している生命保険により多くの現金価値を蓄えることを可能にした連邦税法改正のダブルパンチによって、変わりつつあるかもしれない。
本調査によると、顧客の死に対する意識の高まりに加えて、税制面で優遇されたプランで資産を蓄えることができるようになったことが、生命保険への関心の高まりと顧客満足度の向上につながっていることがわかった。
2021年の調査の主なポイントは以下の通り:
生命保険顧客満足度は急上昇
生命保険会社に対する総合満足度は776ポイント(1,000ポイント満点)で、生命保険に対する顧客の関心の高まりに従って、前年比+13ポイントの上昇が見られた。多くの顧客は、葬儀費用を支払う目的と、受取人にお金を残す目的で生命保険に加入しているが、18%は退職後の所得を守るため、9%は税金対策のために生命保険を利用していることがわかった。
エージェント/アドバイザーとの関係は満足度と推奨意向向上において見落とされがちだが重要なポイント
エージェント/アドバイザーと顧客の関係における5つの重要なポイントを押さえることが、総合満足度と推奨意向の向上につながる。5つのポイントとは、加入する生命保険契約に対する顧客の理解を助けること、顧客の目標を理解すること、チームとして動くこと、顧客本位の提案をすること、そして長期的な関係構築を念頭に置いて行動することである。これらのポイントが押さえられると、満足度と推奨意向が急上昇する。しかし、現在、これらのポイントをすべて満たしているエージェント/アドバイザーは34%に止まる。
ウェブサイトの重要性は過去最高レベル
保険会社のウェブサイトは、生命保険加入者が最も頻繁に利用するコミュニケーション・チャネルである。40%の保険加入者が保険会社のウェブサイトを利用し、保険契約内容の調査から、口座へのアクセス、支払いなどのサービスをウェブサイト上で行っている。生命保険会社のウェブサイトに対する満足度は前年比+24ポイントの844ポイントとなった。
コミュニケーションのレベルアップ
過去12ヶ月間に生命保険会社から1度でも連絡・案内を受けたことがあると、総合満足度は+50ポイント上昇する。しかし、そのような連絡・案内を受けたと回答した顧客は53%に止まった。さらに、積極的な連絡・案内として、電子メールによる連絡・案内を受けた人の総合満足度は+81ポイント上昇し、顧客のニーズに合わせてカスタマイズ化した連絡・案内を受けた人の総合満足度は+172ポイント上昇した。
J.D. パワー インシュアランス・インテリジェンス部門シニアコンサルタント、ロバート・ラジアックのコメント
「生命保険の加入率は過去30年間減少し続けている。また、生命保険に対する顧客満足度は歴史的に顧客の加入時から一貫して悪化する傾向があった。それが今、変わり始めている。これは、顧客エンゲージメント*1と顧客教育の方法を正しく理解している保険会社にとって、大きなチャンスである。保険業界への注目度がかつてないほど高まっている今、シンプルなタッチポイントで差別化を図り、顧客の目標に寄り添い、明確なコミュニケーションを行う保険会社は、大きな生涯価値を築くチャンスをつかむ準備ができている。」
*1 製品やサービスを提供する企業と顧客との間で築かれた信頼関係
顧客満足度ランキング
第1位:State Farm(ステート・ファーム) (822ポイント)
第2位:Nationwide(ネイションワイド) (813ポイント)
第3位:Northwestern Mutual (ノースウェスタン・ミューチュアル)(807ポイント)
《J.D. パワー 2021年米国個人向け生命保険顧客満足度調査℠概要》
年に1回、米国の大手生命保険会社が提供する個人向け生命保険の加入者を対象に、個人向け生命保険に対する満
足度を聴取し明らかにする調査。今年で8回目の実施となる。
■実施期間:2021年6月~7月
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:米国の大手生命保険会社が提供する個人向け生命保険の加入者
■調査回答者数:4,625人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、アルファベット順に、「連絡・案内」、「顧客対応」、「価格」、「契約内容」、「保険証券」となっている。
*本報道資料は、現地時間 2021年10月 14日に米国で発表されたリリースを要約したものです。
原文リリースはこちら
https://www.jdpower.com/business/press-releases/2021-us-individual-life-insurance-study
*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
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J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。