Coral Capital、3号ファンドを140億円で組成、運用総額は約300億円に

Coral Capitalのプレスリリース

ベンチャーキャピタルのCoral Capitalはこの度、3号ファンドを約140億円でファースト&ファイナルクローズしたことをお知らせします。今回は米Founders FundやシンガポールのPavilion Capital、みずほ銀行、三菱地所、新生銀行、第一生命保険、グリー、非公開の国内外機関投資家や財団などから出資いただきました。

ベンチャーキャピタルのCoral Capital(東京都千代田区、創業パートナー兼CEO:James Riney、以下「当社」)はこの度、3号ファンドを約140億円でファースト&ファイナルクローズしたことをお知らせします。今回は米Founders FundやシンガポールのPavilion Capital、みずほ銀行、三菱地所、新生銀行、第一生命保険、グリー、非公開の国内外機関投資家や財団などから出資いただきました。

3号ファンドの特徴として、大部分を機関投資家から集めており、米国・シンガポール・ヨーロッパなどの海外投資家比率も約3割を超えるなど、国内事業会社からの資金の比率が大きかった日本のベンチャーキャピタル界にあって、より純投資を目的とする資金の比率が大きくなっています。また、今回の資金調達は開始からファイナルクローズまで約4カ月と、一般的に18カ月程度かかるVCの資金調達としてはスピード組成となりました。

当社はこれまで、2016年に設立した1号ファンド(38億円)を皮切りに、2019年設立の2号ファンド(60億円)の2つのコアファンドを運用してきました。これら2本のファンドに加えて、ユニコーン企業となったSmartHRへの追加投資のためのSPV(Special Purpose Vehicle)と呼ばれる専用ファンド(20億円)や、既存投資先への追加投資専用のグロースファンド(27億円)の合計4本のファンドを組成し、80社以上の国内スタートアップ企業へ投資してきました。

今回の3号ファンドの設立により、初回投資の最大額を5億円に拡大し、大型化するシード期の調達ラウンドに備えつつ、シリーズAラウンドからの出資も積極的に行います。また、追加投資についても、コアファンドから最大20億円まで単独で出資可能となります。さらに、ファンドの運用期間は従前のファンド同様に10年ですが、3号ファンドでは最大14年まで延長可能としました。これにより日本からより多くのユニコーン企業を輩出すべく、長期間にわたって支援してまいります。

【日本のスタートアップを海外とつなぐ活動】
近年、海外VCや機関投資家からの日本のスタートアップへの注目度は高まっています。Coral Capitalでも日本のスタートアップを海外投資家に紹介していきます。以下の通り、実際に資金調達に至った事例も増えています。
 

  • Airbus Venturesによるインフォステラへの出資
  • Light Street Capitalパートナーによるスペースエンジンへの出資
  • Arena Capital、Light Street Capital、Sequoia HeritageによるSmartHRへの出資

現在、他にも10社前後のスタートアップ企業について継続して海外投資家への紹介を進めています。Coral Capitalは日本のスタートアップと世界の投資家をつなぐ架け橋として、世界へ羽ばたくスタートアップ企業の支援を加速していきます。

【エコシステムへの貢献】
日本のスタートアップエコシステムは投資金額が過去7年で7倍(*1)になるなど急速に発展しています。その中で、Coral Capitalはエコシステムの発展に寄与する活動を続けて参りました。
 

  • 誰でも使えるオープンで標準化された投資契約書のひな形「J-KISS」を2016年4月に公開。シード期のスタートアップ投資の実務コストを低減すると同時に、投資契約を透明化
  • 月間10万人以上が訪れる起業家・スタートアップのためのメディア「Coral Insights」を開始。VCによるコンテンツ発信の草分けとして、従来、業界関係者の間でしか知られていなかったノウハウや知見を広く共有
  • スタートアップの特定投資ラウンド向けにつくる専用ファンドとしてSPV(Special Purpose Vehicle)を2018年に国内で初めて組成。新たな資金調達スキームを日本で実現
  • 日本最大のスタートアップキャリアフェア、「Startup Aquarium」を2020年2月に開催。スタートアップ転職希望者1,000名超が来場。参加企業31社とのカジュアル面談数も730件以上を数え、スタートアップへの人材流入を加速
  • 投資先企業であるCAPSグループと協力し、Coralワクチン合同職域接種を2021年6〜8月に実施。同業VC45社とも協力し、スタートアップ企業923社のメンバー(正社員、業務委託、インターン)とその家族、計2万1,536人への2度の接種を22日の接種日程で完遂し、エコシステムの発展に寄与
  • 起業家コミュニティーに加えて、スタートアップ従業員、約900名が参加する日本最大のスタートアップ互助コミュニティーを運営。職種別交流会・勉強会に加えて、部活動を開催
  • スタートアップへの潜在・顕在転職者と投資先企業を結ぶキャリアサービス、Coral Careersの登録者数は約6,000名。これまでに約100名の採用決定の実績

*1 スタートアップデータベース、INITIAL調べ
 https://initial.inc/enterprise/resources/japanstartupfinance2021h1

【投資領域・実績】
Coral Capitalでは核融合やロボティクス、バイオといったディープテックから、SaaSやFintech、化粧品ECまで、B向けやC向けなどにこだわらず多様な領域のスタートアップ約80社に投資しています。7社目に投資したSmartHRは2021年6月に約156億円を調達してユニコーン企業となりました。また、これまでにアメリカン・エキスプレスによるポケットコンシェルジュの買収、メルカリグループ(メルコイン)によるBassetの買収、ツナグ・ソリーションズによるReglus Technologiesの買収など計7件のイグジット実績があります(うち4件は非公開)。

出資先企業の例

  • SmartHR:人事・労務で業務を効率化する労務管理クラウド
  • カケハシ:調剤薬局向けクラウド電子薬歴「Musubi」を展開
  • グラファー:行政手続きを効率化するサービスを自治体や住民に提供
  • 京都フュージョニアリング:核融合炉に関する装置を開発する京大発ベンチャー
  • ノイン:日本最大級のコスメショッピングアプリ「NOIN」を運営
  • ロジレス:革新的な自動出荷システムをEC事業者、倉庫事業者に提供

Coral Capital3号ファンド概要

  • 名称:Coral Capital III, L.P.
  • 設立時期:2021年8月
  • 運用期間:10年間(ただし最大14年まで延長可能)
  • 投資ステージ:シード〜シリーズA
  • 投資額:3000万円〜5億円(初回投資)、20億円までの追加投資も実施

本件の問い合わせ先

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