日本におけるデジタル通貨の実用性を検討するデジタル通貨フォーラム全体会第3~5回ご報告

株式会社ディーカレットのプレスリリース

株式会社ディーカレット(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 時田 一広 以下:ディーカレット)は、日本を代表する銀行や、小売、運輸、情報通信など広範な分野にわたる60社以上の企業、有識者、オブザーバーとして関係省庁にご参加いただき、日本におけるデジタル通貨の実用性を検討する「デジタル通貨フォーラム」の事務局を務めております。最近開催された同フォーラムの第3~5回全体会の概要、および、さまざまなユースケースについて検討を進めている各分科会の活動状況について、ご報告させていただきます。

■第3~5回全体会の実施内容
第3~5回全体会では、各分科会の活動状況について情報の共有が図られました。また、デジタル通貨プラットフォームの共通領域と付加領域におけるDVP(Delivery Versus Payment)決済のシナリオ案、アドバイザリーボード会合、デジタル通貨が目指す世界のビジョン、海外の動向などにつきましても、参加者の間で共有しました。また、デジタル通貨フォーラムのシニアアドバイザーとして当社特別顧問 遠藤 俊英氏(前金融庁長官)が就任しました。

加えて、テクノロジー分野においては、技術者によるミーティングを実施し、デジタル通貨プラットフォームのサンドボックス環境のご案内も開始しました。このように、民間発行デジタル通貨の実現に向け、事業の視点やテクノロジーの視点など、さまざまな観点から積極的かつ活発な議論を進めております。

この間、新たに電子マネー分科会、セキュリティトークン決済実務・制度検討分科会、クレジットカード会社の加盟店精算分科会が設立され、各幹事企業および参加企業がユースケースの具体化やPoC(概念実証)の検討を行っております。すでに始動している分科会を含めた各分科会の概要をご紹介します。

1.電力取引分科会
環境、社会、経済、顧客価値の向上をコンセプトに、電力・環境価値取引の支払いにおけるデジタル通貨の活用に加え、①「デジタル通貨の商業・サービス利用」②「グリーンファイナンス」を組み合わせた2つのユースケースを検討しています。今後はユースケースの詳細化、プロセス、システムの検討、PoC計画策定等を実施予定です。
参加企業:関西電力株式会社(幹事)、他9社

2.小売り・流通分科会
小売り・流通分野におけるデジタル通貨のユースケースについて議論し、デジタル通貨で解決できる可能性のある共通課題を特定するとともに、実装に向けた方向性についての合意形成を目指します。納品管理や物流など様々なセクターでの先行事例の共有を行いながら、業界DXとデジタル通貨のメリットを活かした最適なパーツの検討を行っております。
参加企業:株式会社セブン銀行(株式会社 セブン&アイ・ホールディングス)(幹事)、他13社

3.地域通貨分科会
デジタル通貨による地域経済圏活性化のため、仕様を統一し、プログラマブルマネーの機能を十分に発揮出来る地域通貨の検討を行います。地域という括りではあるものの、小売・MaaS・保険等ユースケースは多岐に渡る可能性があるので、他の分科会とも情報共有をしながら検討を進めていく予定です。
参加企業:三菱 UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(幹事)、TIS株式会社(幹事)、他29社

4.ウォレットセキュリティ分科会
デジタル通貨プラットフォームを安全に扱うためのセキュリティの基本要件を定めることを目的とし、利用時の秘密鍵管理、接続するシステム、プログラムや実行環境のセキュリティ課題と対策を検討していく予定です。
参加企業:セコム株式会社(幹事)、株式会社インターネットイニシアティブ、他7社

5.電子マネー分科会
「電子マネーとデジタル通貨の連携」を中心としたユースケースについて議論しており、利用者が受領したデジタル通貨の出口の一つとして電子マネーに活用するユースケースを考えており、今後検討範囲を明確化し想定検証内容と論点を整理していく予定です。
参加企業:イオン株式会社(幹事)、他14社

6.セキュリティトークン決済実務・制度検討分科会
セキュリティトークンとは、ブロックチェーン技術を用いて発行・流通が行われる金融商品取引法上の有価証券です。これまでにも金融機関によるセキュリティトークンに関する実験的な取り組みが行われてきましたが、セキュリティトークンの資金決済方法については、現行の枠組みの範囲に留まっています。デジタル通貨を用いたDVP(証券資金の同時受け渡し)決済の実現は、セキュリティトークン市場の拡大に不可欠な要素であると考えています。
本分科会は業界の様々なステークホルダーを参加企業に迎え、特定の企業、ブロックチェーン、プラットフォームに依拠することなく法制度および技術的観点から、セキュリティトークンとデジタル通貨のDVP決済の実現に向けた検討を行います。
参加企業:フューチャーアーキテクト株式会社(幹事)、野村ホールディングス株式会社(幹事)、他10社

7.加盟店精算分科会
キャッシュレス決済が進んでいる中、加盟店への支払いサイクルの課題やライトなインフラの必要性を考えており、デジタル通貨で加盟店精算を行い、現行インフラの制約の軽減などを議論し、複数企業への振込を行う事業社のコストの増加を抑えつつ入金頻度を上げ、資金の流動性を高めることを検討していく予定です。
参加企業:株式会社ジェーシービー(幹事)、他10社

最後に、引き続き本フォーラムに関する多くのお問い合わせをいただいており、新たに下記追加参加企業がフォーラムに参加いたします。

■追加参加企業(あいうえお順) 8社
auフィナンシャルホールディングス株式会社、住友商事株式会社、トッパン・フォームズ株式会社、日鉄ソリューションズ株式会社、日本ユニシス株式会社、三菱商事株式会社、明治安田生命保険相互会社、楽天Edy株式会社

■公表済みの参加企業(あいうえお順) 55社
株式会社三菱 UFJ 銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社セブン銀行(株式会社セブン&アイ・ホールディングス)、NTT グループ、東日本旅客鉄道株式会社、KDDI 株式会社、株式会社インターネットイニシアティブ、森・濱田松本法律事務所、アクセンチュア株式会社、株式会社シグマクシス、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、イオン株式会社、株式会社インテリジェント ウェイブ、ANA グループ、SBIホールディングス株式会社、株式会社エナリス、auカブコム証券株式会社、片岡総合法律事務所、関西電力株式会社、一般社団法人キャッシュレス推進協議会、京セラ株式会社、xID株式会社、気仙沼市、株式会社ジェーシービー、住友生命保険相互会社、Securitize Japan株式会社、セコム株式会社、綜合警備保障株式会社(ALSOK)、ソニー銀行株式会社、SOMPO ホールディングス株式会社、大同生命保険株式会社、大日本印刷株式会社、株式会社大和証券グループ本社、中部電力株式会社、TIS 株式会社、株式会社電通、東京海上日動火災保険株式会社 、株式会社東京金融取引所、凸版印刷株式会社、日本住宅ローン株式会社、株式会社野村総合研究所、野村ホールディングス株式会社、株式会社HashPort、阪急阪神ホールディングス株式会社、株式会社日立製作所 、株式会社ファミリーマート、株式会社BOOSTRY、フューチャーアーキテクト株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、三井住友信託銀行株式会社、三菱UFJニコス株式会社、三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社ローソン

デジタル通貨フォーラムは、社会全体でのデジタル通貨の実利用を目指しており、広く参加者を募っておりますので、ご関心お持ちの企業様はお問い合わせいただきますと幸いです。

(参考再掲)
【デジタル通貨フォーラムについて】
1.目的
デジタル通貨を利用することによる既存のオペレーションコストの削減、ビジネスの効率化・サービスの高付加価値化、インフラ関連の新規投資・更新投資のコストをどの程度節約できるか等、ユースケースごとに分科会を開催し、実用性の検討と二層構造デジタル通貨の共通領域、付加領域の「設計・開発・実験」を行います。概念検証(PoC)を通して、実利用に向けたデジタル通貨の「技術」課題、KYC、AML/CFT対応等の課題と解決方法の合意点を見出し、サービスやインフラの標準化を作ることを目的としています。

2.概要
座長:フューチャー株式会社 取締役 山岡 浩巳様(元日本銀行決済機構局長)
事務局:株式会社ディーカレット
開催期間:2020年12月~(開催期間、頻度は分科会ごとに設定)
主要な論点:

・各ユースケースにおけるデジタル通貨の実用性の検討
・共通領域および、付加領域の要件定義、設計、開発
・デジタル通貨の実運用に向けた課題の洗い出しと解決方法の検討、標準化の作成

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■会社概要
企業名:株式会社ディーカレット
URL:https://about.decurret.com/
代表者:代表取締役社長 時田 一広
事業内容:デジタル通貨の取引・決済を担う金融サービス事業
暗号資産交換業者 関東財務局長 第00016号
認定資金決済事業者協会:一般社団法人日本暗号資産取引業協会

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