損害保険ジャパン株式会社のプレスリリース
損害保険ジャパン株式会社(取締役社長:西澤 敬二、以下「損保ジャパン」)は、自動車を所有する時代から自動車をシェア・都度使用する時代に変化していることに伴い、移動時などの身のまわりのリスクへのサービス検討を目的に、全国の20代~70代の1,000人の方々に「身のまわりリスクに関するアンケート調査」を実施しました。
今後、マイカーを手放す方やマイカーを持たない方が増加していくことが予想されている中で、日常の移動時などの身のまわりリスクに関してどのような関心があるのかなどを調査しました。
主な調査結果は以下のとおりです。
【主な調査結果】
■移動時などの身のまわりリスクを約8割の方が意識し心配している!子どもがいる家庭ではより高い結果に
76.5%の方が移動時などの身のまわりリスクを心配しています。子どものいる家庭はより高い結果となり、特に未就学児に対する心配は78.2%にのぼります。「クルマや自転車とぶつかってケガをする」のほか、「自転車で他人にケガをさせる」、「ショッピングカートやベビーカーを他人にぶつける」、「飼い犬が噛みついてしまう」など加害者になってしまうケースを心配する声もありました。
■約6割の方がリスクを実際に感じた経験あり!
56.7%の方が移動時などの身のまわりリスクを実際に感じた経験がありました。自分自身は「自転車にぶつけられてケガ」、小中高生の子どもに対しては「自転車を運転中に転倒してケガ」がトップでした。身近な移動手段である自転車も、自分で転倒しケガをしてしまう場合のほか、ぶつけられて被害者になるケースや、他人にぶつかってしまうといった加害者になるケースも一定数回答がありました。
■若い世代、子育て世代は、家族の身のまわりリスクを心配している!一方で、保険で手当てできている方は約25%にとどまる
個人賠償責任保険(他人に対する賠償)には60%以上の方が加入していました。一方、他人に対する賠償だけでなく、家族全員のケガなどを含む移動時などの身のまわりのさまざまなリスクを保険で手当てできている方は約25%にとどまりました。
家族全員のケガなどを含む、身のまわりリスクを幅広く補償する保険への加入意向は、「20代」で65.6%、「30代」で61.3%と若い世代が高く、エリア別では「東北六県」で61.1%、日常的に使う移動手段別では「ベビーカーを押しながら徒歩」が68.4%と高くなっています。
1.調査結果詳細
■移動時などの身のまわりリスク 約8割の方が心配
20代〜70代の1,000人を対象に、移動時などの身のまわりリスクに関するアンケート調査を行いました。身のまわりのリスクを意識しているかという設問に対して、「自分自身」については76.5%が意識していました。子どもに対するリスク意識は子どもが小さくなるほど高く、「未就学児」に対しては78.2%と特に高くなっています[図1]。
■心配な身のまわりリスク第1位「クルマとぶつかってケガ」 予期せず加害者になってしまうことも
どのような身のまわりのリスクが心配かという設問に対して、「クルマとぶつかってケガをする」(51.8%)、「歩行中、自転車にぶつけられてケガをする」(44.6%)、「人の運転するクルマに搭乗中に、追突されてケガをしてしまう」(38.1%)が上位に挙げられました。また、「自転車を運転中に他人にぶつかってケガをさせてしまう」(29.3%)、「ショッピングカートを他人にぶつけてしまう」(16.1%)、「ベビーカーを他人にぶつけてしまう」(5.7%)、「飼い犬が歩行者に噛みついてしまう」(4.7%)など、予期せず加害者になってしまうケースも幅広く回答されました[図2]。
■約6割の方が、移動時などの身のまわりリスクを実際に感じた経験あり
移動時などの身のまわりリスクを実際に感じた経験があるかという設問に対して、約6割の方が「ある」(56.7%)と答えました[図3-1]。
「自分自身」については「歩行中、自転車にぶつけられてケガをした・しそうになった」(22.4%)、小中高生の子どもに対しては「自転車を運転中、転倒してケガをした・しそうになった」(小学生25.7%、中学生22.0%、高校生18.5%)がトップでした。身近な移動手段である自転車についても、自分で転倒しケガをしてしまう場合のほか、「歩行中、自転車にぶつけられてケガをした・しそうになった」といった被害者になるケースや「自転車を運転中、他人にぶつかってケガをさせた・させそうになった」といった加害者になるケースも一定数回答がありました[図3-2]。
■個人賠償責任保険(他人に対する賠償)は60%以上が加入 一方、家族全員の身のまわりリスクを幅広く補償する保険の加入率は約25%にとどまる
個人賠償責任保険(他人に対する賠償)については、本人名義では61.6%、家族名義でも59.2%が「補償がある」と回答しています[図4-1]。
一方、家族全員のケガを含めた身のまわりのさまざまなリスクについては特約や単体の保険で手当てが可能ですが、全てを保険で手当てできている方は25.5%にとどまりました。[図4-2]
■家族全員の身のまわりリスクを幅広く補償する保険の加入意向 20代・30代の若い世代や小さな子どもがいる人、ベビーカーを利用する人の加入意向が高め
今後、家族全員のケガを含めた身のまわりリスクを補償できる保険に加入したいかという設問に対して「加入したい」と答えた方は、全体で51.3%となり、年代別では「20代」の65.6%と「30代」の61.3%が高くなっています[図5-1]。
末子の年代別では、「末子が未就学児」の63.0%に加え、「末子が小学生」の64.1%、「末子が中学生」の66.7%が高くなっています[図5-2]。
エリア別では「東北六県」61.1%が高く[図5-3]、日常的に使う移動手段別では「ベビーカーを押しながら徒歩」(68.4%)が高くなっています。[図5-4]
※エリアの内訳
北海道 … 北海道
東北六県 … 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県
一都六県 … 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県
甲信越・北陸 … 新潟県 富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県
東海 … 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県
二府四県 … 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県
中国・四国 … 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県
九州・沖縄 … 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県
2.今後について
今回のアンケート調査から、多くの方が移動などの身のまわりリスクを心配しているものの、十分な補償がある保険に加入できていないことが分かりました。同時に、若い世代を中心に家族全員を身近なさまざまなリスクから守る補償が求められています。
損保ジャパンでは、自動車を運転中以外の移動に関する身近なトラブルを補償する「UGOKU(移動の保険)※」を開発。これからも、お客さまが抱える不安に対して最適な商品・サービスを提供していくことで、安心・安全に移動を楽しめる社会の実現に貢献していきます。
※https://www.sompo-japan.co.jp/-/media/SJNK/files/news/2021/20210601_4.pdf
3.専門家コメント
SOMPOリスクマネジメント株式会社
モビリティコンサルテイング部 部長 杉山 毅のコメント
本アンケート調査から、多くの方が身のまわりの大きなリスクを意識しており、約6割の方が実際に身のまわりで危険を感じた経験があることがわかります。
具体的に経験した危険では、「歩行中、自転車にぶつけられてケガをした・しそうになった」が最も多くなっていますが、このような事故の発生件数はここ数年増加傾向にあり、死亡事故に繋がるケースも発生しています。さらに「クルマとぶつかってケガ」についても挙げられていますが、「歩行者と車両の衝突」は、交通死亡事故で最も多い事故形態になります。このような状況から、いずれの事故も比較的発生頻度が高く、深刻な結果に至る可能性があるリスクと言えます。
一方事故への備えでは、個人賠償責任保険への加入は6割程度になっていますが、家族全員を移動などの身のまわりのさまざまなリスクから守る補償がある保険への加入は25%程度にとどまっています。日常生活で発生する事故においては、本人だけでなく家族を含めて誰もが加害者や被害者となる危険があるばかりか、加害者となった場合には突然高額な賠償を請求される可能性もあります。実際に、小学生の自転車が歩行者をはねて相手を死亡させてしまい高額な賠償を請求された事案や、事故の相手に賠償責任が認められたが加害者側に十分な資力が無かったため、被害者の家族も経済的な困窮に陥ってしまった事例なども生じており、リスクへの備えは、加害者のみならず被害者となった場合の想定も必要と言えます。
本アンケート調査で着目すべき点として、家族全員を守る保険への加入意向が20代、30代の若い世代でいずれも「加入したい」が6割を超えており、比較的高いと言えます。この年代は、結婚や出産、住宅購入などといったイベントを機に生活に関わるリスク分析を行う方が多いためと推察されます。
ただ、移動時などの身のまわりのリスクについてはあらゆる世代で誰にでも起きる危険があるリスクと言えますので、是非この機会に自身の加入する保険の補償内容を確認し、十分な対策を講じておくことをお勧めいたします。