はなまる青果株式会社の工場新設に対する官民ファンドとの連携⽀援について

玉島信用金庫のプレスリリース

玉島信用金庫(岡山県倉敷市/理事長:宅和博彦)は、はなまる青果株式会社の工場新設に対して、コンサルティング付疑似資本性ローン(※)等の融資を実行、同時に株式会社地域経済活性化支援機構のファンド運営子会社であるREVICキャピタル株式会社がロングブラックパートナーズ株式会社と共同で運営する「西日本広域豪雨復興支援ファンド」(以下、「本ファンド」という。)は、投資を実行しました。

ー創業から伴走型本業支援
 協同組織金融機関として、お客さま(会員)の社会的課題解決を使命とする当金庫は、長期経営ビジョンに「お客さま(会員)の成長と夢づくりの支援」を掲げ、融資だけでなく取引先企業の課題解決支援に全力でとりくんでおります。
 はなまる青果株式会社については、伴走型本業支援のかたちで創業期から深く経営に関与しており、本件についても計画スタート時から関わっており、立地選定、計画作成支援、各種中小企業支援策の活用支援等を実施。加えて、当金庫独自商品であるコンサルティング付疑似資本性ローン(※)1号案件としてファイナンス実行をしています。
 本件工場新設により、事業規模の拡⼤が予想される事から、組織経営への移行が必須であると判断し、高度な経営管理手法をハンズオンで提供可能な本ファンド利用を提案しました。
 当金庫としては、成長資金を官民ファンドと共に供給することを通じて、中小企業の生産性向上をサポートすることに加え、ポストコロナを見据えた変化に対応した事業構造転換を連携して支援していきます。
 また、経済合理的な意思決定を行うための環境整備(KPIの適切な設定・管理など)の支援を連携して行ってまいります。

ー新工場で地域社会にカット野菜を「安⼼・安全」な体制で供給する役割を担う

<竣工した新工場><竣工した新工場>

 はなまる青果は、岡山県倉敷市において2014年に設立され、生鮮野菜、果物の卸販売・カット野菜の加工販売・野菜パウダーの製造販売を行っており、「本気の生産者から価値のある生産物をお客様にお届けする」をミッションとし、「生産・加工・販売(6次化)までを、一貫して行える新たな青果物専門商社」を目指す会社です。今般、倉敷市内に主にカット野菜の製造を行う新工場(延床面積1,254.6平米)を竣工させ、市場ニーズが拡大しているカット野菜の安定供給を図ります。

 

 同社は、大きく「野菜原体卸事業」、「カット野菜事業」の2事業を展開しており、病院施設や介護事業所、外食事業者などのB to Bを中心とする取引先に対して、農業県である岡山県の恵まれた環境で育った地場青果や、日本全国の生産者を訪ね集めた豊富な種類の青果を供給しています。この他、「野菜原体卸事業」で培った経験を活かして、倉敷市内において青果小売事業も展開しています。
 なお、「野菜原体卸事業」においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による営業自粛等により、緊急事態宣言期間における外食事業者向けの売上が対前年同月比で大きく減少する影響を受けました。
 カット野菜事業においては、病院施設や介護事業所など、特に食材への配慮が求められる事業者のニーズに適合した加工品質に対して、高い評価を得ています。
 また、業務用野菜市場においては、「低価格」「安定供給」「個別配送」が志向される傾向にありますが、はなまる青果の取引先は病院施設や介護事業所など「安心・安全意識」が高く、「生産者の顔の見える野菜」へのニーズが高い点が特徴。
 カット野菜事業を取り巻くマクロ環境としては、食生活の変化等により一人当たりの野菜消費量が減少傾向にある 一方で、核家族化、単身世帯の増加等による、使い切りカット野菜ニーズの拡大等を背景として近年(H21~H30年)は、年平均成長率14.2%[1]と高成長を続けています。
 今般、竣工した新工場では日本国内におけるHACCP義務化[]に対応すべく高規格の加工設備の導入により地域社会にカット野菜を「安⼼・安全」な体制で供給する役割を担っていきます。
 上記の成長市場に属しているものの、新型コロナウィルス感染症による野菜価格の乱高下や受注減少の影響を少なからず受けています。地域金融機関として、コロナ禍の事業支援に努めるとともに、コロナ後の社会構造の変化に対して官民ファンドと二人三脚で伴走型支援を実施していく考えです。

【※コンサルティング付疑似資本性ローン】
ポストコロナを見据えた環境変化に対応する資金や企業の成長資金を疑似資本の形態で提供すると共に、当金庫が保有するコンサルティング機能を発揮することにより、取引先企業の持続的成長に貢献する事を目的にした商品。ファイナンスした資金については、一定期間元金の返済が必要なく、疑似資本として資金繰りの安定に寄与することが特徴。

[1]  独立行政法人農畜産業振興機構「平成 30 年度カット野菜・冷凍野菜・野菜惣菜に係る小売販売動向調査」P5.表2に基づき機構試算
[2] 「平成 30 年6月 13 日に公布された食品衛生法等の一部を改正する法律」により原則としてすべての食品等事業者に対してHACCP (Hazard Analysis Critical Control Point)に沿った衛生管理の実施が義務化された(令和3年6月1日完全施行)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/haccp/index.html
 

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