7月後半の国内消費、「小売総合」「サービス総合」ともに回復傾向が弱く「全総合」の回復は足踏みが続く

JCBのプレスリリース

株式会社ジェーシービー(本社:東京都港区、代表取締役会長兼執行役員社長:浜川 一郎、以下:JCB)と株式会社ナウキャスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:辻中 仁士、以下:ナウキャスト)は、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費動向指数「JCB消費NOW」の7月後半(7月16日~7月31日)、7月全体(7月1日~7月31日)の速報値を更新しました。7月後半の概要を公開します。

7月前半より「小売総合」は若干回復したものの「サービス総合」の回復基調が止まっており、「全総合」の回復基調は足踏みが続いています。新型コロナウイルス感染症拡大前に比べて大きく消費が落ち込んだ外出型のサービス業種の回復傾向には差がみられており、7月後半、政府による「Go To トラベル」キャンペーンが始まる中、「旅行」は回復傾向が鈍化し、「交通」は悪化傾向です。一方で、「宿泊」は回復傾向が続いており、遠出せず近場で余暇を楽しむ傾向が高まっている可能性が考えられます。
「外食」や「娯楽」は回復傾向が続いていますが、「映画館」は回復傾向がみられません。
「EC」や「コンテンツ配信」といったデジタル消費はコロナ感染拡大前に比べて10~20%以上の高い伸び率が続いています。ただ、「EC_飲食料品小売業」「EC_機械器具小売業」はコロナ前に比べて成長を維持する一方で、ECモール等を含む「EC-各種商品小売業」や、「EC_織物・衣服・身の回り品小売業」「EC_医薬品・化粧品小売業」「EC_その他小売業」は伸びが鈍化しており、EC内でも業種ごとに差がでてきています。

■7月後半・参考系列(注)ハイライト【ナウキャスト分析】
1)「小売総合」「サービス総合」の回復傾向の足踏みが続き、「全総合」も回復の足踏みがつづく

「小売総合」、「サービス総合」はともに回復傾向の足踏みが続いており、「全総合」は7月前半に比べわずかに改善したものの、依然回復傾向が足踏みしています。

2)サービス業種の消費の回復傾向に差。「交通」は悪化、「旅行」は回復傾向鈍化。「外食」「宿泊」「娯楽」は回復基調を維持

コロナ感染拡大前に比べ大きく消費が落ち込んだ外出型のサービス業種の回復傾向に差が出ている。7月後半、政府による「Go To トラベル」キャンペーンが始まったが、「旅行」は回復傾向に鈍化がみられ、「交通」は悪化傾向にある。一方で、「宿泊」は回復傾向が続いており、余暇を遠出ではなく近場で楽しむ傾向や、余暇を楽しみながらリゾート地などで仕事をする“ワ―ケーション”といった機運が高まっている可能性がある。「外食」や「娯楽」は回復傾向が続いていますが、「娯楽」では、比較的密になりにくい「ゴルフ場」が4か月半ぶりにコロナ前の水準まで回復する一方で、「映画館」には回復傾向がみられない。

※5月前半「映画館」は取引データが少なく計算不可

3)デジタル消費は高い伸び率が続くも、6月後半以降「EC」の伸びは縮小傾向に
「EC」や「コンテンツ配信」といったデジタル消費はコロナ感染拡大前に比べて10~20%以上の高い伸び率が続いているが、「EC」は6月後半以降、伸び率の縮小が続いている。ただ、ECをより詳細に見てみると、「EC_飲食料品小売業」「EC_機械器具小売業」はコロナ感染拡大前に比べて約40%以上の成長を維持している一方で、ECモール等を含む「EC-各種商品小売業」や、「EC_織物・衣服・身の回り品小売業」「EC_医薬品・化粧品小売業」「EC_その他小売業」は伸びが鈍化している。

4)実店舗含め「アパレル」は伸びが拡大、「百貨店」は回復傾向の鈍化が続く
3)で「EC_織物・衣服・身の回り品小売業」の伸びが鈍化していることに触れたが、実店舗を含めた全体としての「アパレル(織物・衣服・身の回り品小売業)」は伸びが拡大。「百貨店」は、7月前半からの回復傾向の鈍化が続いている。

5)「家電」や「家具」の耐久財消費が好調
家電などを含む「機械器具小売業」や「家具」などの耐久財消費は、5月後半以降伸びが鈍化傾向にあったが、2か月ぶりに「家具」はプラス幅を拡大、「機械器具小売業」も鈍化傾向が止まり、コロナ感染拡大前に比べて「家具」は約13%プラス、「機械器具小売業」は約20%プラスとどちらも二桁の強い伸びを示した。

プレスリリース詳細はこちら
https://prtimes.jp/a/?f=d11361-20200817-9097.pdf

 

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