株式会社Finatextホールディングスのプレスリリース
株式会社ジェーシービー(本社:東京都港区、代表取締役会長兼執行役員社長:浜川 一郎、以下:JCB)と株式会社ナウキャスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:辻中 仁士、以下:ナウキャスト)は、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費動向指数「JCB消費NOW」の6月後半(6月16日~6月30日)の速報値の概要を公開しました。
■6月後半・参考系列(注)ハイライト【ナウキャスト分析】
- 1)「サービス総合」が下げ幅を大きく縮小し、「全総合」は3月後半水準まで回復
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で落ち込んでいた消費は、全体として足元回復基調にあり緊急事態 宣言発令前の3月後半水準まで回復。最も消費が落ち込んだ4月後半から「全総合」の下げ幅は約20%縮小、「サービス総合」は約29%縮小している。また、緊急事態宣言が全国的に解除された5月後半からは、「全総合」は約9%下げ幅縮小、「サービス総合」は約15%と大きく下げ幅を縮めている。
- 2)「家電」「家具」などの耐久財消費は前年比プラスを維持
家電などを含む「機械器具小売業」や「家具」などの耐久財消費は、コロナ感染拡大前に比べ約20%伸びており、引き続き堅調。特別定額給付金支給による消費の押し上げ効果の可能性が考えられる。
- 3)「アパレル」は鮮明に回復、「百貨店」はマイナス幅を順調に縮小
4月後半に底打ちとなった「アパレル(織物・衣服・身の回り品小売業)」は6月後半までの2か月の間に43.5%上げ幅を拡大し、急回復している。また、「百貨店」などの外出型消費の一部も引き続き回復基調にある。
- 4)大きく落ち込んでいた「旅行」「宿泊」に回復の兆し
コロナ感染拡大前に比べ大きく消費が落ち込んだ外出型のサービス消費のうち、特に厳しい状況が続いていた「旅行」、「宿泊」は、6月後半大きく下げ幅を縮小し回復の兆しが見え始めた。
- 5)「ゴルフ場」の回復は鮮明となる一方で、「映画館」「遊園地」の伸びは弱い
3密が避けられる「ゴルフ場」の回復が鮮明となり、「娯楽」業にも回復の兆しがみられる。一方で制限付きでの営業が徐々に再開され始めた「遊園地」や「映画館」では伸びが弱く、依然として厳しい状況が続いている。
※5月前半「映画館」は取引データが少なく計算不可
- 6)高い伸び率が続くデジタル消費。「EC」は伸び率が再加速
「EC」や「コンテンツ配信」といったデジタル消費は引き続き高い伸び率を示しており、特に「EC」は6月後半伸び率が再度拡大した。
※「JCB 消費 NOW」は、JCB グループ会員のうち、約 100 万会員のクレジットカード決済情報を基に JCB とナウキャストが算出した、現金を含む国内の消費全体を捉えた消費動向指数となります。クレジットカード決済情報そのものではございません。
データが見えづらい場合はpdfファイルをダウンロードしてご覧ください。
https://prtimes.jp/a/?f=d12138-20200715-4716.pdf
※1月後半と6月前半の比較においては、各期の前年比変化率の差異を見ているので、季節性による変化は含まれておりません。
※「EC」項目はオンライン消費のみ。「EC」以外の「業種別消費指数」はオフライン消費とオンライン消費どちらも含んでいます。
※JCB消費NOWはJCBグループのカード会員様のうち、無作為に抽出した約100万人分の決済データを活用して作成しています。国内会員に絞っているためインバウンド消費を含みません。
※グラフ等引用される際は、出所:JCB/ナウキャスト「JCB消費NOW」と必ず記載ください。データをご活用される場合は、ナウキャストもしくはJCBにご連絡ください。
各種データにご関心をお持ちの場合は、プレスリリースに記載のお問い合わせ先までご連絡ください。
■「JCB消費NOW」 1か月間無料トライアルはこちら
https://www.jcbconsumptionnow.com/member/register
■「JCB消費NOW」について
https://www.jcbconsumptionnow.com/
「JCB消費NOW」は、匿名加工されたJCBのクレジットカードの取引データを活用して、 “現金も含めた国内消費全体の実勢”を捉える消費指数を提供するサービスです。財やサービスの消費動向を示す総合消費指数や総合消費をマクロ・ミクロに分類した業種別消費指数など合計48種の指数を提供しています。性別・地域・年代といった属性別のデータも備えており、多面的に消費動向を分析することが可能です。また、データを集計して約2週間で配信するため政府等が公表する既存の消費統計と比べて速報性が大幅に向上しています。現在、国や地方行政機関をはじめ、企業のマーケティング部門、証券会社・投資銀行等の金融機関、経営コンサルティング会社、報道機関等、多岐にわたるお客様に、経済を捉える指標としてご活用いただいております。
(参考例)
・経済産業省「産業構造成長戦略部会」基礎資料(2020年5月1日)
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/seicho_senryaku/pdf/003_03_00.pdf
・首相官邸「未来投資会議資料」(2020年5月14日)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/dai38/siryou1.pdf
・内閣府「月例経済報告等に関する関係閣僚会議資料」(2020年6月19日)
https://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/2020/06kaigi.pdf
※個人情報保護法および関連法を順守し、クレジットカードのデータはJCBにて特定の個人を識別できない・元の情報に復元できない状態に匿名加工処理を行い、ナウキャストが消費指数(統計)を作成することで、JCBカード会員皆様の個人情報・プライバシーを保護しています。
※「JCB消費NOW」は、クレジットカードの取引等のデータから、現金支出を含めた国内の個人消費全体を分析するため、外れ値処理や新規入会者のバイアス除去、クレジットカードの支払いが多くなりがちな業種の補正処理などの統計化処理を行っています。
業種別指数
(注)「JCB消費NOW:参考系列」について
クレジットカードの取引等のデータから“現金も含めた消費全体の実勢”を捉える「JCB消費NOW」では、クレジットカード固有の事象を要因とした数値の偏りを防ぐため、通常、カード利用者数の増減影響を除いた形で分析し、指数を提供しています。
しかし、新型コロナの消費への影響は、商業施設や店、テーマパークの休業・休園、旅行の中止などにより、「交通」「娯楽」「宿泊」「旅行」などのレジャー関連業種、サービス業種においては、消費者の数そのものが減少していることが予想されます。そうした側面を考慮し、現在、通常とは違う「消費者の増減効果」を織り込んだ分析手法を用いた「参考系列データ」を全項目(総合、業種別)で算出しております。
※前提としてナウキャスト技術顧問・東京大学大学院経済学研究科教授の渡辺努が、通常配信系列(本系列)と参考系列の違い、及び有用性について、レポートを執筆いたしました。下記リンクよりご覧ください。
https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/jcbconsumptionnow.com/News/20200401_Nowcast_Watanabe.pdf
■株式会社ナウキャストについて
http://www.nowcast.co.jp/
ナウキャストは日本のオルタナティブデータのリーディングカンパニーであり、ビッグデータ解析により、「消費者物価指数などの経済統計のリアルタイム化」、「企業の経営戦略の見える化」を行う東京大学発のFintechベンチャー企業です。東京大学経済学研究科渡辺努研究室における『東大日次物価指数(現:日経CPINow)』プロジェクトを前身として2015年2月に設立されました。現在POSデータ、クレジットカードデータなどのオルタナティブデータサービスを幅広く展開し、国内外250社以上の金融機関、シンクタンク、政府、政府系金融機関、海外ヘッジファンド等の資産運用、経済調査業務を支援しております。株式会社ナウキャストは株式会社Finatextホールディングスの子会社です。
■株式会社ジェーシービーについて
https://www.global.jcb/ja/
1961年に設立し、日本で唯一の国際カードブランドを運営する企業としてJCBカードを利用できる加盟店ネットワークを展開するとともに、アジアを中心に国内外のパートナー企業とJCBカードの発行を拡大しています。また、総合決済サービス企業の実現を目指し、お客様やパートナー企業の皆様の期待にお応えする様々な事業を展開しています。国内外で1億4千万人以上の方にJCBカードをご利用いただいています。(2020年3月末現在)