ストライプジャパン株式会社のプレスリリース
AI エージェントが自律的に購買・開発を担う時代への変革期、次世代金融インフラを構築
プログラマブルな金融インフラを構築する Stripe は、AI エージェントが新たな経済主体として活動する「エージェンティック エコノミー」の経済展望を発表しました。AI エージェントの進化により、人間を介さずに自律的に購買や決済、さらにはプロダクトのデプロイまでを完了できるようになり、従来の商取引やインターネット上の経済活動は根本的な変革期を迎えています。
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AI エージェントが自律的に購買・決済
MPP と Link により、人間を介さない AI エージェントによる決済が可能に -
AI エージェントが自律的にプロダクトをデプロイ
Stripe Projects で、コードやプロンプトからサービス公開まで一気通貫で完結 -
トークン消費の収益化と不正対策を一元管理
従量課金・ストリーミング決済で収益を最適化し、Stripe Radar でトークン窃取を防止
今、AI エージェントは、自律的に消費を行う「買い手」、さらにはプロダクトの「開発者」としての役割を担いはじめています。この変化は、従来のビジネスモデルや商取引を大きく塗り替えるものです。
ここ数年、Stripe は 「AI 時代の金融インフラ」の構築に注力してきました。世界で最も急成長している AI 企業に対し、決済や請求、チェックアウト、不正対策、税務処理といったインフラを提供して事業成長を支援すると同時に、AI を自社のプラットフォームに統合し、すべての決済プロセスにおける企業収益の最大化を後押ししてきました。さらに、Stripe のプロダクトは、開発者が利用する AI ツール上でも機能するようネイティブに統合されています。
しかし、この半年間で「AI 時代の金融インフラ」が意味するものはさらに広がり、進化を続けています。AI エージェントがインターネット上の新しい経済主体として台頭してきたためです。この新たな潮流は、Stripe に 2 つの新しい役割をもたらしました。
1つは、AI エージェントが個人や企業に代わって自律的に購入や開発を行えるよう支援すること。もう 1つは、企業が「トークン消費」という新たな経済メカニズムに適応できるよう支援することです。Stripe は AI エージェントが独立した経済主体として活動できる環境を整えると同時に、AI エージェントが創出・消費するトークン集約型プロダクトの収益化を支援しています。
「買い手」としての AI エージェント
従来の e コマースは、人間のために設計されてきました。人間がウェブサイトを閲覧し、料金ページを確認し、クレジットカード情報を入力して、決済を完了させるという一連の流れを想定して設計されてきました。一方、AI エージェントは、これらを一切行いません。「有料か否か」「料金体系」「決済手段」といった情報を、人間による決済手続きなどの操作を介さずにプログラム経由で直接認識する手段が必要となります。
そこで Stripe は、決済特化型ブロックチェーンの Tempo と共同で「Machine Payments Protocol (MPP)」を開発しました。これにより人間を介することなく、企業は AI エージェントから直接決済を受け付けられるようになりました。アカウント作成も決済画面も不要で、AI エージェントが読み取ることができるプロトコルだけが必要となります。
企業が AI エージェントからの決済に対応可能となったことで、次に「消費者がどのようにして安全に AI エージェントへ決済を委ねられるか」という点が課題となります。ここで、2 億 5,000 万人以上のユーザーが利用する Stripe の消費者向けデジタルウォレット「Link」が活躍します。Stripe は 2026 年 4 月に AI エージェントにも対応した Link の提供を開始しており、Link を通じて消費者が AI エージェントへ決済を簡単に委譲できるようになりました。管理権限は人間が保持したまま、AI エージェントが決済を担うことが可能となります。
AI エージェントによる決済と同様に、もう一つの重要な柱として、AI エージェントによる自律的な「開発」も可能にしています。
「開発者」としての AI エージェント

現在、AI と対話してコードを自動生成する「バイブコーディング (Vibe Coding) 」は容易になりましたが、それを実際に本番環境に公開する「バイブデプロイ (Vibe Deployment) 」は依然として課題が残されています。AI エージェントは数分で新たなアプリケーションを生成できますが、それをインターネット上に公開し運用するには、アカウント開設、各種サービス設定、認証情報管理、API 連携、複数ダッシュボードの操作といった人間の介在が必要となります。
Stripe が 2026 年 4 月に発表した Stripe Projects は、開発者や AI エージェントが、コードやプロンプトを入力する画面から直接、デプロイに必要なあらゆるサービスの登録・購入・統合をすべて実行できるようになります。Stripe Projects を通して目指すのは、バイブコーディングと同じくらいバイブデプロイを簡単にすることです。
Stripe Projects が目指す世界は、すでに現実になりつつあります。従来、CLI は専門知識を持つ人間のエンジニアのみが使用するものでした。しかし、上のグラフが示す 2025 年以降の爆発的な Stripe の CLI ユーザー数の急増は、人間による利用にとどまりません。AI がプロンプトからコードを自動生成し、自律的に CLI を通じてシステム構築やデプロイを実行しはじめていることを明確に示しています。この急激な右肩上がりの推移は、AI が新たな「開発者」としてネット上に台頭している事実を裏付ける、極めて象徴的なデータです。
トークンの収益化
AI エージェントが買い手や開発者へと変貌していくにつれて、企業側も変化を迫られています。特に AI 推論コストやトークン消費コストが日々変動する環境に対応することは極めて重要です。従来の SaaS のビジネスモデルでは、ユーザーが 1 人増えても追加コストは少額でしたが、AI は、すべてのプロンプト、API 連携、AI エージェントのタスク実行にコストが発生します。そのため企業は、単にアカウント数を把握するだけでなく、トークン利用量をリアルタイムに計測し、課金する仕組みが必要になります。
こうした背景から、実際の利用量やワークフローの実行数、得られた成果といった「顧客が実質的に享受した価値」に基づく「従量課金モデル」が、AI プロダクト収益モデルの中核となりつつあります。
例えば、スウェーデン発で「バイブコーディング」の先駆けとなった AI 開発プラットフォーム Lovable はその好例といえるでしょう。同社は、サービス開始当初は Stripe を活用したシンプルな定額サブスクリプションで迅速に事業を展開していきました。その後、事業拡大に伴い課金モデルを進化させ、現在は定額枠を超えた消費トークン数に応じた従量課金を取り入れています。音声 AI 技術を提供する ElevenLabs も同様に、定額制からスタートした後にユーザーの利用形態の変化に合わせて従量課金制へと拡張しました。
AI 時代の新たな不正「トークン窃取」への対策
ただし、このような従量課金モデルを成立させるには、確実に利用料金を回収できるセキュリティ体制が不可欠です。近年、不正利用の対象は金銭や個人情報だけでなく、「トークン」そのものへと拡大しています。無料トライアルに登録して高額なトークンを消費した後に未払いのまま離脱するような悪質な行為を防げなければ、ビジネスの継続性が危ぶまれます。
トークン窃取は、ビジネスの継続性を左右する極めて重大な新たな不正利用でありながら、その対策についてはまだ十分に議論されていない課題と言えます。Stripe の不正対策プロダクト Stripe Radar は、Stripe ネットワークから得られる膨大なデータをもとに、新規アカウントのリスク分析をリアルタイムで行い、不正な無料トライアル利用の予兆を検知し、未払いリスクの早期発見を行います。
超高速処理に対応する「ストリーミング決済」
利用者が人間ではなく AI エージェントの場合、問題はさらに高度になります。AI エージェントは超高速 (マシンスピード) でトークンを消費するため、従来の課金サイクルでは処理が追いつきません。
その解決策として、前払いによる未回収予防か、利用者の利便性重視の後払いかの二者択一を迫られます。前払い制で利用上限を設定する方法は企業側の料金未回収リスクを抑えられる反面、ユーザー体験を損ない、優良顧客の利用拡大機会を逃してしまう可能性があります。一方で、後払い制は利便性が高いものの、トークン消費後に決済が不成立となる未回収リスクを抱えることになります。
このトレードオフに対する最善の解決策は、「リアルタイムでの利用量計測と決済処理を同時に実現すること」です。Stripe が提供する Metronome の高度な従量課金エンジンと、 Tempo が提供する低コストかつ超高速なステーブルコイン決済基盤を組み合わせることで、企業は「利用上限設定による機会損失」も「未払いリスク」も回避することができ、トークンが消費されたその瞬間に決済を完了させることができます。Stripe はこれを「ストリーミング決済」と呼んでいます。マシンスピードの消費に対応した、AI ネイティブなビジネスモデルです。
これらは単なる「AI 企業向けの決済サービス」にとどまらず、次世代のエージェンティック エコノミーが必要とする「AI 時代の金融インフラ」です。具体的には、AI エージェントが経済活動の主役となる未来に向けて、以下の 6 つの主要なインフラを構築しています。
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AI エージェント向けコマース基盤
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AI エージェント向けデジタルウォレット
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AI エージェントによる「バイブデプロイ」
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トークン単位の柔軟な課金システム
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トークン窃取の防止・リスク管理
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マシンスピードに対応した「ストリーミング決済」
AI は今、ビジネスの在り方や商取引を根本から変えようとしています。金融インフラも AI がもたらす変化に応えて進化していく必要があります。Stripe は、そのインフラを今まさに現在進行形で構築しています。
原文はこちらをご覧ください。
*CLI (コマンドライン インターフェース)
キーボードから文字を入力してコンピュータやシステムを直接操作する、主に開発者向けの専門的なインターフェース
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Stripe について
Stripe は、プログラマブルな金融サービスを構築する企業です。世界の何百万もの企業が Stripe を利用して、オンラインおよび対面での決済や組込型金融、収益モデルのカスタマイズを推進し、より収益性の高いビジネスを築いています。サンフランシスコとダブリンに本社を置く Stripe は、世界の GDP の 1.6% に相当する年間 1.9 兆ドル (約 300 兆円) 以上の決済を処理しています。AI とステーブルコインにフォーカスを置いた事業拡大と研究開発への投資を通じて、Stripe はグローバル経済における最先端技術の普及に貢献しています。
詳しくは https://stripe.com/jp をご覧ください。

