純金融資産1億円以上の富裕層250人調査、現預金比率50%以上が36.8%——「守りの資産運用」の実態が明らかに
合同会社LISのプレスリリース

合同会社LIS(本社:東京都港区)は、当社が運営する超富裕層向け資産運用メディア「AFFLUENT THEORY(アフルエント・セオリー)」において、純金融資産1億円以上の富裕層を対象とした調査を実施しました。本調査では、純金融資産1億円以上を保有する個人250名を対象に、現預金・国内株式・暗号資産・実物資産といった資産配分の実態に加え、証券担保ローン・暗号資産担保ローンの認知度や、資産運用における相談先・満足度を分析しました。その結果、富裕層の間で「資産を守る」ことを優先する保全志向と、資産運用の相談先に関しての特徴が明らかになりました。
調査の背景・目的
近年、株式相場の上昇や円安の進行を背景に、純金融資産1億円以上の富裕層・超富裕層は増加を続けています。野村総合研究所の推計によれば、2023年時点で富裕層・超富裕層は合計165.3万世帯に達し、2021年から11.3%増加しました。資産規模の拡大とともに、資産配分や資金調達の選択肢も多様化しています。
これまで富裕層の資産運用については、プライベートバンクや証券会社による知見の蓄積が進んできました。一方で、暗号資産の保有実態や、証券担保ローン・暗号資産担保ローンといった「資産を売却せずに資金を確保する」手法の認知度・利用実態については、世代や職業による違いを含めた最新のデータが十分に明らかになっていませんでした。
こうした背景のもと、本調査では純金融資産1億円以上の個人を対象に、資産配分・暗号資産保有・海外資産比率・担保ローンの認知度・資産運用の相談先を多角的に分析し、富裕層の資産運用における実態と課題を検証しました。
調査概要
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調査テーマ |
金融資産1億円以上の富裕層250人に聞いた資産運用実態調査 |
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実施主体 |
合同会社LIS |
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調査方法 |
オンラインアンケート調査(スクリーニング調査および本調査) |
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調査期間 |
2026年6月22日〜6月23日 |
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調査対象 |
純金融資産1億円以上の20歳以上の男女 |
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サンプル数 |
250 |
本調査は、2026年6月22日〜6月23日にわたり、合同会社LISによって実施されました。対象は純金融資産1億円以上の20歳以上の男女で、250のデータをオンラインアンケート調査(スクリーニング調査および本調査)によって収集しました。
調査結果
純金融資産1億円以上の富裕層250人を対象に実施した独自調査の結果、現預金比率が50%を超える層が全体の36.8%を占め、4人に1人は現預金が80%以上という結果になりました。一方で暗号資産は21.6%が現在保有しており、20代では40.0%に達する一方、60代以上では6.6%にとどまるという世代間の差が明確に表れています。
本記事では、年代・性別・職業・業種別のクロス集計を含む調査結果を全項目にわたって公開します。資産配分の実態から、証券担保ローン・暗号資産担保ローンの認知度、相談相手の構成、満足度まで、富裕層の資産運用の実態を調査しましたので参考にして下さい。
富裕層の資産配分の実態|何にどう配分しているか
富裕層の資産配分は、現預金と国内株式の保有率が高く、海外不動産やオルタナティブ投資の保有率は相対的に低いという構造が明確です。各資産クラスについて「1%以上保有している」と回答した割合(0%回答を除いた割合)を比較すると、保有の広がりに大きな差があります。

現預金はほぼ全員(98.0%)が一定割合を保有しており、国内株式も85.6%と高い保有率です。一方で、海外不動産(26.0%)やオルタナティブ投資(30.0%)は保有率が3割前後にとどまり、国内中心・伝統的資産中心の配分が富裕層全体の基本形であることがうかがえます。
暗号資産は33.6%と、海外不動産やオルタナティブ投資より広く保有されている点が特徴的です。
富裕層の現預金へのため込み|50%以上を現預金に置く層が36.8%
富裕層の保有金融資産のうち、当面動かす予定のない待機資金を含む現預金の比率に関しては、現預金比率が50%以上の層が全体の36.8%を占めました。
このうち80%以上を現預金で保有する層は24.0%で、4人に1人にあたります。

この背景には、資産運用において最も重視している点として「資産を減らさないこと(保全)」が34.0%で最多だったことが関係していると考えられます。
「インフレ・円安への備え」も19.2%で2位に入り、運用よりも防御を優先する傾向が現預金比率の高さに表れています。
資産規模が大きいほど「守り」のニーズが強まる傾向は、保有資産を売却せずに資金を確保したいという需要にもつながっています。国税庁のタックスアンサーでも示されているように、暗号資産や有価証券は売却した時点で課税対象になるため、資産を保全しながら資金を確保する手法として、保有資産を担保にした融資が選択肢になり得ます。
実際に、後述する証券担保ローン・暗号資産担保ローンの「仕組みを知っているが利用したことはない」層は33.2%に達しており、関心の高さがうかがえます。
富裕層の暗号資産保有状況は世代と立場で割れる
暗号資産(ビットコイン・イーサリアム等)の保有状況に関しては、現在保有している層は21.6%でした。過去に保有していた層を含めると26.4%に達し、富裕層の4人に1人以上が暗号資産との接点を持っています。

世代別に見ると、その差は際立っています。20代では40.0%、30代では51.6%が暗号資産を現在保有しているのに対し、60代以上では6.6%にとどまります。
若年層ほど暗号資産への抵抗が少なく、すでにポートフォリオの一部として組み込んでいる実態がうかがえます。

職業別に見ると、立場による差も明確です。会社員(正社員)の保有率は37.4%に達する一方、経営者・役員では6.5%と大きく下がります。
経営者・役員は他の資産クラスでも保守的な傾向が強く、オルタナティブ投資を0%とする層が80.7%、海外不動産を0%とする層が83.9%に達し、証券担保ローン・暗号資産担保ローンの利用率も
11.3%と全体平均(18.8%)より低くなっています。
会社単位での信用や対外的な評価を意識する立場ゆえに、個人資産では値動きの大きい資産やレバレッジを伴う手法を避ける傾向があると考えられます。
暗号資産にまつわる税制は、保有資産を売却した場合の課税関係が個人の資産戦略に直結するポイントです。
国税庁タックスアンサーNo.1524では、暗号資産を使用して利益が生じた場合の課税関係が示されており、原則として売却・使用のタイミングで課税が発生します。
富裕層の実物資産|金・高級時計・美術品の保有実態
保有している実物資産については、金・プラチナ等の貴金属が44.8%、高級時計・宝飾が42.8%と、いずれも4割を超える保有率となりました。美術品・骨董は24.4%、ワイン・ウイスキー等は23.6%、アンティークコインは16.0%という結果です。
一方で、いずれも保有していないという層も31.6%とやや高めの結果となりました。

経営者・役員に絞ると、高級時計・宝飾の保有率は56.45%まで上昇し、全体平均を大きく上回ります。実物資産は相続対策や評価基準の明確さといった観点から、富裕層の資産戦略の一角を占める存在になっていることがうかがえます。
実物資産の一つであるアンティークコイン投資についての解説はこちら。
富裕層は海外に資産を置いているか|0%が43.2%、30%以上は21.2%
保有金融資産のうち、海外口座・海外PB・外貨建て商品等の「海外に置いている資産」の比率は、0%(国内のみ)と回答した層が43.2%と最多でした。一方で、30%以上を海外に置いている層も21.2%存在し、海外資産活用には明確な二極化が見られます。

年代別では50代の63.16%、60代以上の60.66%が「0%」と回答しており、年齢が上がるほど資産を国内に集中させる傾向が強まります。一方、30代・40代では海外資産比率が80%以上という回答も一定数見られ、若い世代ほど資産の国際分散に積極的な姿勢がうかがえます。
「売らずに借りる」手法の認知|知っているが未利用が33.2%で最多
保有する有価証券や暗号資産を売却せずに担保として資金調達する「証券担保ローン」「暗号資産担保ローン」については、「仕組みを知っており、利用したことがある」は18.8%、「仕組みを知っているが、利用したことはない」が33.2%で最多でした。「知らなかった」は24.4%です。

「知っているが利用していない」層が3割を超えていることは、商品自体の認知は進んでいる一方、実際の利用には踏み出せていない層が多いことを示しています。30代では48.39%が利用経験ありと回答する一方、60代以上では6.56%にとどまり、ここでも世代間の差が表れています。経営者・役員では利用率が11.29%と全体平均より低く、保有資産を担保に出すことへの慎重さがうかがえます。
有価証券や暗号資産を売却せずに資金を確保できれば、譲渡益への課税タイミングをコントロールしながら資金需要に対応できる可能性があります。保有資産を売却した場合の課税関係は国税庁タックスアンサーNo.1524に示されている通りで、資産を保有し続けたまま資金調達できる手法への関心の高さは、この税制上の特性とも関係していると考えられます。
富裕層の資産運用の相談先は?|銀行32%・証券30.4%、自分だけで判断する層が31.2%
資産運用について現在主に相談している相手に関しては、銀行(メインバンク等)の担当者が32.0%でトップ、証券会社の担当者が30.4%で続きました。一方、「相談していない(自分だけで判断)」が31.2%と、銀行に次ぐ高い割合を占めています。

現在の金融機関や専門家から受けている提案への満足度を聞いたところ、「満足」16.4%・「やや満足」26.8%に対し、「あてはまるものはない」が24.0%と、明確な不満(「やや不満」3.6%+「不満」2.8%=6.4%)よりもはるかに高い割合を占めました。「どちらともいえない」も26.4%あり、全体としては強い不満というより「相談先が定まっていない」「積極的な提案を受けていない」という受け身な状態にある層が多いという特徴が読み取れます。

富裕層が今後増やしたい資産|国内株式49.2%・海外株式36.4%
富裕層が今後1〜3年で保有を増やしたい資産クラスについては、国内株式が49.2%でトップ、海外株式が36.4%で続きました。国内不動産は19.2%、債券は18.4%という結果です。

現在の資産配分と比較すると、海外不動産・オルタナティブ投資は保有率自体は一定の水準にあるものの、今後の積極的な拡大意向としては上位に挙がっていません。株式(国内・海外)への積極姿勢が今後も続く一方、海外不動産やオルタナティブ投資への関心は限定的という傾向が見て取れます。
まとめ|富裕層の資産運用は「保全志向」と「相談先の不在」が同時に進行している
本調査から見えてきたのは、富裕層の資産運用が必ずしも積極的な運用を志向しているわけではなく、資産を守ることを優先する保全志向が強いという実態です。同時に、銀行・証券会社を相談相手とする層が多い一方で、3割以上が「自分だけで判断している」と回答しており、専門家や資産管理会社との接点が十分でない層が一定数存在することも明らかになりました。
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現預金比率50%以上の層が36.8%を占め、保全志向の強さが資産配分に表れています
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暗号資産保有率は21.6%で、20代40.0%・60代以上6.6%と世代差が顕著です
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証券担保ローン・暗号資産担保ローンは「知っているが未利用」が33.2%で最多です
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相談相手は銀行・証券会社が中心で、31.2%は自分だけで判断しています
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現在の提案への満足度は「あてはまるものはない」が24%と、不満よりも無関心・未提案の状態が目立ちます
調査結果の意義・インパクト
この調査結果は、富裕層の資産運用が必ずしも積極的な運用を志向しているわけではなく、資産を守ることを優先する保全志向が強いという実態を示すとともに、世代による資産観の違いも浮き彫りにしました。
純金融資産1億円以上の富裕層のうち31.2%が「誰にも相談せず自分だけで判断している」一方、暗号資産保有率は20代40.0%・60代以上6.6%と世代間で大きな差があり、世代ごとに異なる相談先や情報接点が必要であることがうかがえます。資産規模が拡大するなかで、自分に合った相談先を見つけられていない富裕層が一定数存在するという本調査の結果は、合同会社LISが提供する資産運用に関するセカンドオピニオンサービスの必要性を裏付けるものといえます。
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