Claude Mythosが示すAI時代のサイバーリスクに、日本発の数学的対抗技術—GhostDrift、ADICサイバーアシュアランス拡張のLean形式証明を公開

AI自律攻撃のリスクが高まるなか、証拠チェーンのない実行は通さない。システム上の重要な実行判断に数学的な関所を置く、日本発のアシュアランス技術基盤を提示。

株式会社GhostDrift数理研究所のプレスリリース

Claude Mythosが示すAI自律攻撃時代に、システム上のあらゆる重要な実行判断に数学的な関所を置く——日本発のサイバーアシュアランス基盤です。

GhostDrift数理研究所は、AI判断の再検証基盤「ADIC(Advanced Data Integrity by Ledger of Computation)」をサイバーアシュアランス領域へ拡張した中核理論を、Lean 4で検証可能な形式証明として公開しました。

本公開は、2026年5月に発表したADICリプレイ検証コアのLean形式証明を基礎とし、「正当な証拠チェーンのないAI実行は通らない」という性質を、数学的に証明したものです。外壁の防御に加え、AIの実行判断そのものに数学的な関所を置く——このブレークスルーをLean 4上で機械的に確認できる形で示しました。

証拠なき実行を通さない——AI時代のサイバーリスクの対抗策

なぜ今、サイバーアシュアランスか

AIの能力向上は、防御だけでなく攻撃の高度化も加速させています。英国AI Security Instituteは、AnthropicのAIモデル「Claude Mythos」が自律的なサイバー攻撃能力において従来モデルを大きく上回ると評価しました。Reutersによれば、ECB(欧州中央銀行)当局者は2026年5月、ユーロ圏の銀行に対しMythosのような高度AIを用いたサイバー攻撃への備えを明示的に促しました。日本でも、財務相兼金融担当相(片山さつき氏)がClaude Mythosを「今そこにある危機」と表現し、日銀・大手銀行を交えた官民作業部会を立ち上げました。

この状況において、従来型のサイバーセキュリティだけでは限界があります。外壁を守ることは重要ですが、AIエージェントが「検知」「遮断」「権限変更」「外部通知」などを自律的に連鎖実行する時代には、その実行判断がどの根拠で通ったのかを後から検証可能にする仕組みが必要になります。

問題の本質はここです。

「そのAIの実行を、誰が・何を根拠に・どのような承認のもとで通したのか。証拠として確認できるか。そして証拠がなければ、通さないでいられるか。」

従来のセキュリティログは「何が起きたか」を記録するだけです。ADICサイバーアシュアランス拡張はその先へ踏み込みます——証拠チェーンのない実行は、そもそも通さない。

例えば、日本政府が「今そこにある危機」と表現したこの脅威が現実化した場面を考えてください。攻撃者がAIエージェントを乗っ取り、金融機関の送金承認を自動連鎖させようとします。そこでADICの実行ゲートが作動します——「誰が・何を根拠に承認したか」という証拠チェーンがなければ、高リスク操作はそもそも通りません。「AIが判断した」は承認の根拠にはなりません。 その記録は、そのまま金融庁・DORAの監査証跡になります。

■ 今回のLean形式証明が示すブレークスルー

どれだけ高度な実行判断であっても、正当な証拠チェーンがなければ保護された操作は通らない。
これをLean 4上で機械的に確認できる形で証明しました。

証明が確認したのは三つの性質です。
第一に、すべての実行には必ず「誰が・何を根拠に・どう承認したか」という証拠が紐づきます。第二に、AIが自律的に判断しただけでは承認の根拠になりません。第三に、重要な操作には必ず正当な証拠が要求されます。「AIがやった」「自動で動いた」では通らない関所を、数学的に構築したことがADICサイバーアシュアランス拡張の核心です。

■ この証明が対象としないこと

今回の証明は、ADICの理論的な核心が数学的に健全であることを示すものです。実際に動くシステム全体の正しさ、暗号の安全性、クラウドやOSの挙動はその対象外です。これらは企業との実装・PoCを通じ、実務で証明していきます。

■ グローバルな規制潮流との親和性

ADICサイバーアシュアランス拡張は、グローバルな法規制の方向性とも高い親和性を持ちます。EU AI Act、Cyber Resilience Act、NIS2、DORA、NIST CSF 2.0などでは、ログ・追跡可能性・インシデント報告・ガバナンス・事後検証の重要性が高まっています。ADICはこれらの規制対応を自動的に完了させるものではありませんが、AIやシステムの実行判断を後から検証可能な証拠構造として残すための、日本発の技術基盤です。

世界の規制は、重要な判断・実行に「再検証できる証拠」を求め始めている 

■ 代表コメント

株式会社GhostDrift数理研究所 代表取締役 前木 秀光 
「Claude Mythosのような高度なAIが自律的に攻撃を連鎖実行し得る時代、外壁を守るだけでは十分ではありません。実行判断そのものに関所がなければ、守ったことにはならない。ADICが置くのは、証拠チェーンのない実行を通さない数学的な関所です。AIの自律実行だけでなく、決済・承認・権限変更・外部送信——システム上の重要な判断すべてに、この関所は置けます。今回のLean形式証明は、その関所が数学的に健全であることを機械的に確認した結果です。『記録するだけ』から『証拠なしには通さない』アシュアランスへ——GhostDriftはその移行を、日本発の技術として実装します。」

■ 今後の展開:国際議論の起点「広島」から始まるAIアシュアランスの実装

2026年8月のEU AI Act本格適用を目前に、AIシステムの判断や実行に対して、証拠・追跡可能性・事後検証を求める流れは、金融・重要インフラ・医療・製造・物流などの高責任領域で一段と強まっています。

GhostDrift数理研究所は、ADICサイバーアシュアランス拡張を、これらの領域における「重要な実行判断を証拠なしには通さない」ための保証基盤として展開していきます。現在進行中の株式会社オンザリンクスとの物流AI領域PoCも、その社会実装に向けた取り組みの一つです。

AIが判断し、システムが実行する時代に必要なのは、単なるログや説明ではなく、第三者が後から検証できる証拠構造です。GhostDriftは、日本発のAIアシュアランス技術として、その実装を高責任領域で進めます。

本技術に関心を持つセキュリティ企業、AI関連企業、研究機関、自治体、産業パートナーとの共同検討を進めてまいります。

■ リンク

GitHubリポジトリ(サイバーアシュアランス拡張):https://github.com/GhostDriftTheory/adic-cyber-assurance-gateway
第一弾リポジトリ(リプレイ検証コア):
https://github.com/GhostDriftTheory/adic-lean-proof-replay
Zenodoプレプリント: 
https://zenodo.org/records/19821808

■ 用語解説

ADIC
Advanced Data Integrity by Ledger of Computation

AIシステムの実行判断を、第三者が後から検証できる証拠構造として残す技術基盤。今回のサイバーアシュアランス拡張はその応用版です。詳細は第一弾プレスリリースをご覧ください。

ADICサイバーアシュアランス拡張

正当な証拠チェーンのない実行を通さないという設計思想をLean上で形式化したもの。AIの自律実行だけでなく、決済・承認・権限変更・外部送信など、システム上の重要な実行判断全般に適用できます。何が起きたかを記録するだけでなく、なぜその実行が通ったのかを証拠として残す点に特徴があります。

サイバーアシュアランス

サイバーセキュリティの主張を、事後の記録にとどめず第三者が証拠から検証可能な形で保証する考え方。AIエージェントの自律実行が広がるなか、英国・EU・米国を中心に議論が進んでいます。

Lean 4

数学的な定理をコンピューターで厳密に検査するための定理証明支援システム。人間が書いた証明を機械的に確認できる基盤で、ADICの中核理論の形式検証に用いられています。

Trusted Computing Base(TCB)

形式証明の外側に置かれた現実世界の前提の集合。本証明ではハッシュ関数・署名・時刻の振る舞いがこれにあたります。明示的に分離することで証明のスコープと限界を透明化しています。

形式検証

数学的な手法を用いて、システムや理論の性質をコンピューターが機械的に確認する技術領域。AIの信頼性保証において、テストや監査と並ぶ重要な手法として注目が高まっています。Lean 4はその代表的な実装基盤のひとつであり、ADICはこの形式検証をAIアシュアランスの核心に置いています。

■ 会社概要

【株式会社GhostDrift数理研究所】

代表者 前木 秀光

所在地 東京都新宿区北新宿4-4-4

設立 2026年2月10日

事業内容 高責任領域(物流・製薬・金融・重要インフラ等)におけるAIアシュアランス、サイバーアシュアランス、形式検証技術の設計・実装支援

URL https://www.ghostdriftresearch.com

動画ライブラリ(日英各36本・計72本) https://www.ghostdriftresearch.com/videos

代表略歴 京都大学総合人間学部 国際文明学科卒業。株式会社パソナグループ、株式会社マクロミルを経て、GhostDrift数理研究所を設立。

GhostDrift数理研究所は、AIやシステムの重要な判断・実行を、第三者が後から検証可能な証拠として残す技術基盤「ADIC(Advanced Data Integrity by Ledger of Computation)」を開発しています。ADICは、判断条件・証拠チェーン・承認記録・検証手順を一体で扱うことで、「なぜその実行が通ったのか」を後から再検証できるAIアシュアランス/サイバーアシュアランス基盤を実現します。

 また、AIガバナンス・AIアシュアランスに関する日英計72本の動画シリーズを公開するなど、領域の体系的な知識普及にも継続的に取り組んでいます。

■ 本件に関するお問い合わせ

株式会社GhostDrift数理研究所 広報担当:前木(まえき)
お問い合わせフォーム:https://www.ghostdriftresearch.com/contact

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