暗号資産のウォレット管理、人為的ミスが資産消失の最大要因
株式会社Claboのプレスリリース

株式会社Clabo(本社:東京都港区、代表取締役:上野 育真)は、暗号資産利用経験者292名を対象に「ウォレット管理と資産消失リスク」に関する実態調査を実施しました。
調査の結果、ウォレット管理上のトラブルを経験した保有者は全体の6割を超えており、特に人為的ミスやフィッシング詐欺によって資産を動かせなくなる、あるいは喪失する危機に直面した層が3人に1人に達している実態が判明しました。
また、一度トラブルが発生すると「すべて復旧できた」ケースは3割強に留まり、一度の管理ミスが資産の永久的な損失に直結する「自己管理の過酷さ」が浮き彫りになっています。
本レポートでは、投資経験年数や年代による管理リテラシーの格差を詳細に分析し、利便性を優先するあまり放置されているデジタル・物理両面の脆弱性と、それを克服するための強固な防衛策の必要性を提示しています。
■ 調査概要
調査実施日:2026年2月24日
調査方法:インターネット調査
調査対象:国内在住の男女(現在も暗号資産に投資している人)
有効回答数:292名
実施機関:株式会社Clabo
■ 調査内容
ウォレットトラブル経験者は6割超
不正アクセスや操作不能による実被害が浮き彫り

暗号資産を自己管理する上で不可欠なウォレットですが、その運用には依然として高いハードルが存在することが判明しました。
今回の調査対象者292名のうち、何らかのトラブルを経験したと回答した割合は6割を超えています。
特に深刻なのは、資産を直接的に失う、あるいは動かせなくなる「実被害」を伴うケースです。
不正アクセスによって資産を完全に失った割合は全体の約7%に留まりますが、アクセス不能に陥った層は25.68%に達します。
これらを合算すると、保有者の約3人に1人が資産消失の危機に直面しているという現状が見えてきます。
被害規模は大小様々ですが、自己責任が原則とされるこの業界において、管理上のミスは致命的な結果を招きかねません。
また、トラブルはあったものの幸い資産被害がなかった層も28.77%存在しており、潜在的なリスクはさらに高いと言えます。
暗号資産の普及には、こうした技術的な障壁や管理の不確実性をいかに解消するかが、今後も重要な課題となるでしょう。
自身の資産を守るためのリテラシー向上は、全保有者にとって避けて通れない命題であると考えられます。
トラブル原因は端末紛失とパスワード忘却が最多

トラブルの具体的な内容を深掘りすると、技術的な攻撃よりも人為的なミスが主要な要因となっていることが分かります。
最も多かったのは「端末の紛失・故障」で、トラブル経験者の半数以上に当たる50.28%がこれを挙げています。
次いで「パスワードや認証情報の忘却」が45.81%となっており、物理的・記憶的な管理の難しさが浮き彫りになりました。
一方で、外部の悪意による「フィッシングサイト・偽アプリ」の利用被害も37.43%と高水準を記録しています。
SNSや検索エンジンを介した巧妙な詐欺手法が横行しており、正規サービスと見分けがつかない偽装が被害を拡大させているのが現状です。
一度シードフレーズを奪われれば、どれほど技術的な知識があっても資産を取り戻すことは極めて困難になります。
秘密鍵の流出そのものは16.20%ですが、これらはフィッシング被害や不適切な管理と密接に関連していると推察されます。
暗号資産の保護には、物理デバイスの冗長化や、バックアップ情報の厳重なオフライン管理が依然として不可欠な対策です。
利便性とセキュリティのバランスをどう維持するかが、安全な運用の分かれ道となるでしょう。
20代の不正アクセス被害率は他年代の2倍
年代別のクロス集計を行うと、若年層ほど深刻なトラブルに巻き込まれやすいという顕著な傾向が確認されました。
20代の不正アクセスによる資産喪失率は13.21%に達し、30代や40代(約7%)と比較して約2倍の被害水準となっています。
さらに、ウォレットへのアクセス不能を経験した割合も4割を超えており、全年代で突出して高い数値を示しています。
この背景には、デジタルネイティブ世代特有の「モバイル完結」への依存と、それに伴うセキュリティ意識の乖離があると推察されます。
スマートフォンでの手軽な操作を優先するあまり、二要素認証の不備や不用意なリンククリックが被害を招いている可能性があります。
利便性を過度に追求する姿勢が、皮肉にも資産を危険にさらす結果となっている点は見逃せません。
一方で、50代以上では「トラブル経験なし」が過半数を超えており、慎重な運用姿勢が被害の抑制に寄与していると考えられます。
若年層が暗号資産投資の中核を担っていく中で、技術的な慣れを過信せず、堅牢な管理体制を再構築することが急務です。
資産規模に関わらず、世代に応じた適切なリスク管理の啓蒙が、市場の健全な発展には不可欠です。
不十分な復旧が招く「塩漬け資産」の実態
一部復旧に留まるケースが最多の約39%

トラブルに見舞われた後の資産の行方を調査したところ、何らかの形で復旧に成功した割合は合計で約75%に達しました。
しかし、その内訳を見ると「すべて復旧できた」とする回答は36.31%に留まり、「一部のみ」という回答が約39%で最多となっています。
この結果は、一度トラブルが発生すると、元の状態に完全に引き戻すことがいかに困難であるかを物語っています。
特に秘密鍵の紛失や不正送金が絡む場合、ブロックチェーンの非可逆的な性質が復旧の妨げとなります。
一部しか戻らなかった、あるいは全く復旧できなかった層が合わせて約58%存在することは、保有者にとって深刻なデータです。
取り出せなくなった資産はネットワーク上に「遺失物」として残り続け、事実上の永久的な損失を意味することになります。
現在も対応中としている層や「分からない」とする層も一定数存在し、解決までの長期化や不透明さもうかがえます。
復旧作業には多大な精神的コストと時間が必要とされるため、事後のリカバリーに期待する運用は極めてリスクが高いと言わざるを得ません。
初期設定時のバックアップ体制を万全にすることが、最終的な資産保護における唯一の確実な手段となります。
自力での解決が約51%で主流

復旧に向けた行動として最も多かったのは「自分で調べて対応した」という回答で、トラブル経験者の50.84%を占めています。
中央管理者が存在しない非中央集権的なウォレットを利用している場合、必然的に自己解決が第一の選択肢となるためです。
ネット上のドキュメントやコミュニティの情報を頼りに、困難な作業に挑む保有者の姿が浮き彫りになりました。
一方で、「専門家や詳しい知人に相談した」という回答も約47%と非常に高い数値を示しています。
これは、個人の知識レベルだけでは解決できない高度な技術的問題や、パニック状態での心理的支柱を求めている現れと言えます。
しかし、こうした相談に乗るふりをしてさらに資産を奪う二次被害のリスクも存在するため、相談先の選定には慎重さが求められます。
警察や公的機関への相談は約24%に留まっており、法的な介入や公的サポートの限界を感じている層が多いと推察されます。
運営元への問い合わせも約35%に留まるのは、セルフカストディ(自己管理)型ウォレットの特性を理解している結果でしょう。
結局のところ、トラブル発生時の生存率は、個人の調査能力と信頼できるネットワークの有無に大きく左右されるのが実情です。
初心者層の復旧断念率はベテランの約4倍
投資経験年数と復旧結果をクロス集計したところ、経験の浅い層ほど資産を完全に失うリスクが高いことが判明しました。
経験半年未満の初心者層において「復旧できなかった」と回答した割合は40%に達し、3年以上(11.54%)のベテラン層と比較して約4倍の開きがあります。
知識や備えが不十分な段階でトラブルに直面することが、いかに致命的であるかを裏付ける結果となりました。
対照的に、経験1年以上の層では「すべて復旧できた」という回答が4割を超えており、適切なリカバリー能力を備えている傾向が見て取れます。
ベテラン保有者は、トラブルを想定したシードフレーズの管理や、不測の事態における復旧手順を事前に把握している可能性が高いです。
初期の段階で資産を失うことは、投資市場からの早期退場を意味するため、この格差は極めて深刻な問題です。
経験年数が増えるにつれて「一部のみ復旧」の割合も上昇しており、複雑な運用を行う中で部分的な損失は避けられないという側面もうかがえます。
初心者はまず少額から開始し、トラブル時のシミュレーションを事前に行うなどの「防衛的学習」を徹底すべきです。
暗号資産投資において、技術的な習熟度は収益性以上に資産の存続に直結する重要な要素であると言えるでしょう。
-
情報の正確性への不安がリテラシー向上を阻む要因に
-
まとめ
上記内容を含め、アンケートの詳細なレポートは記事本文をご確認ください。
■ 暗号資産投資に関する免責事項
本レポートは情報提供を目的としており、いかなる投資勧誘や助言を構成するものではありません。暗号資産投資には高いリスクが存在し、投資判断は自己責任で行ってください。本レポートの内容の正確性、完全性、有用性について、いかなる保証も提供いたしません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の判断で行い、必要に応じて専門家の助言を求めてください。
また、株式会社Claboではウォレットの復旧を始めとする、セキュリティ対策、保全手順、暗号資産に対する相談を承っております。
暗号資産に関わるお悩みがお有りの方はぜひ当社の初回無料相談窓口をご活用ください。
詐欺をはじめとするトラブルについてもご相談いただけますが、以下の公的・行政相談窓口のご活用もご検討ください。
■ 専門家・公的機関への相談窓口
Claboへのご相談(初回無料):https://www.clabo-inc.co.jp/contact
警察相談専用電話:#9110
消費者ホットライン:188
詐欺的な投資に関する相談ダイヤル:0570-050588
■ 引用・転載に関する規定
本調査データの引用・転載は、出典として以下を明記(リンク含む)していただければ自由に行えます。
出典リンクのない引用、およびデータの改ざんを確認した場合は、著作権保護に基づき、掲載の取り下げまたは修正依頼(DMCA申し立て等)を行う場合がございます。
調査主体:株式会社Clabo
公式レポート:https://www.clabo-inc.co.jp/media/divs/crypto-asset-loss-wallet-management-survey
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000178703.html
Claboへのご相談(初回無料):https://www.clabo-inc.co.jp/contact
■ 会社概要
株式会社Clabo
所在地:〒106-0032 東京都港区六本木一丁目4番5号 アークヒルズサウスタワー16階
代表取締役:上野 育真
設立:2025年7月
X(旧Twitter):https://x.com/clabo_inc

