ワールド・ゴールド・カウンシル、デジタルゴールドの共有インフラを開発へ

World Gold Councilのプレスリリース

金に関する国際組織であるワールド・ゴールド・カウンシル(本部拠点:英国ロンドン、WGC)は、デジタルゴールド発展の次世代の扉を開く、新たな市場インフラ構築に向けた先駆的な取り組みを、本日発表しました。

WGCはボストンコンサルティンググループ(BCG)と共同で著した 「Digital Gold: The Case for a Shared Infrastructure(デジタルゴールド:共有インフラの意義)」と題する白書で、拡張性と相互運用性を備えたデジタルゴールド商品の発行・運用を支援する、新たなプラットフォーム「Gold as a Service(ゴールド・アズ・ア・サービス)」を提唱しています。

「Gold as a Service」はオープンプラットフォームとして、金の現物保管と、金を裏付け資産とする商品の発行・管理に用いられるデジタルシステムを連結します。保管の調整、照合、法令や規制などコンプライアンス対応、償還といった重要な市場プロセスの標準化により、運用面での複雑さを軽減し、市場アクセスを向上させ、デジタルゴールド商品全体での一貫性を高めることを目指しています。

デジタルゴールドの構造的な障壁に対応

本白書では、取引・決済・記録管理がほぼ電子化され、トークンなどのデジタルゴールド商品が拡大するなど、多くの面で金に関するデジタル化が既に進展していることを認める一方で、こうした革新にもかかわらず、デジタルゴールドの市場規模は、主に構造的な制約により限定的だと指摘しています。デジタルゴールド商品の設定と運用は依然として複雑であり、標準化が不足し代替可能性が低いことが、現代の金融システムへの統合の障壁となっています。

「Gold as a Service」は、こうした課題への対応策です。金という資産が現物資産であることを踏まえつつ、急速にデジタル化が進む金融エコシステムと現代的に統合し、金がこれまで数千年にわたり果たしてきた本質的な役割と重要性をこれからも維持していくことを目指しています。

オープンプラットフォーム「Gold as a Service」の主な特長:

  • シームレスな商品発行と管理:標準化されたインフラと運用モデルにより、デジタルゴールド商品の開発、発行、継続的な管理が簡素化し、オペレーションの複雑さが軽減されます。

  • 取引の容易性:プロセスの標準化により、デジタルゴールドの代替可能性を高め、エコシステム全体で、一貫した価値と法的権利を有する単一資産として機能することを目指します。

  • 組み込まれた信頼性と保証:共有インフラに組み込まれた継続的な照合、監査、保証の仕組みは、デジタルゴールドが現物資産の裏付けがあることの一貫した証明として機能し、明確な所有権と償還の枠組みを支えることで、デジタルゴールドへの信頼を強化します。

  • 設計段階からの相互運用性:共有インフラにより、デジタルゴールド商品は既存の金融市場インフラや新たなデジタル取引手段と統合しやすくなり、プラットフォーム・取引所および活用事例において取引の容易性を向上します。

  • l取引用途の拡大:代替可能性と流動性が向上することで、金はこれまでの分散投資や価値保存の手段としての役割に留まらず、運用可能な資本として新たに活用される可能性があります。例えば、借入の担保としてデジタルゴールドを差し入れるといった、新たな活用も可能となります。

ワールド・ゴールド・カウンシルのチーフ・エグゼクティブ・オフィサーのディビッド・テイトは、次のように述べています。

「金融サービスは、急速かつ広範なデジタル変革の只中にあり、金もまた、世界の金融システムにおける役割を維持するために、進化する必要があります。『Gold as a Service』は、信頼性、透明性、市場の効率性を強化することを目指した、ワールド・ゴールド・カウンシルのデジタルゴールド革新プログラムにおける、最新の取り組みです。この共有インフラにより、金はより身近を存在となり、取引が一層容易になり、金が最新の金融システムに完全に統合することに貢献します。そして、金が数千年にわたり果たしてきた重要性を、今後も変わらず維持していくことを可能にします」

ボストンコンサルティンググループのマネージングディレクター兼シニアパートナーのマティアス・タウバーは、次のように述べています。

「問題はもはや、『金はデジタル化されるのか』ではなく、『物理的な完全性を損なわずに、金を最新の金融システムにどう統合するのか』です。今回の白書では、ワールド・ゴールド・カウンシルと連携し、信頼されるデジタルゴールドのインフラを市場規模で構築するために、必要な要素を模索しました」

WGCは、金業界内外のイノベーターおよび市場関係者に対し、WGCが構築するこの共有インフラに関して結集し、開発に向けた議論の発展と協力を呼びかけています。

*本文書はロンドンにて2026年3月19日に発表されたプレスリリースの和訳です。

白書(英文)「Digital Gold: The Case for a Shared Infrastructure」

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ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)について

ワールド・ゴールド・カウンシルは、戦略的資産として金が果たす役割を広め、責任ある形で、開かれた金のサプライチェーン構築を目指す会員組織です。当社の専門家チームは信頼される調査・分析・コメント・洞察を通して、金の活用事例やその可能性について、さまざまな知見を提供しています。ワールド・ゴールド・カウンシルは、業界の発展を促進し、金に関する政策の形成や業界標準の構築に関わることで、永続的で持続可能な金市場を目指して活動しています。

ワールド・ゴールド・カウンシルについては、X(Twitter)の@goldcouncil およびLinkedInでフォローいただけます。

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