「賃上げ倒産」を防ぐための融資戦略

~人的投資を「未来の価値」として評価する新時代の資金調達へ~

株式会社融資代行プロのプレスリリース

2026年、日本の中小企業は止まらない物価高騰に加え、歴史的な高水準での「賃上げ」が常態化し、“二重のコスト増”という深刻な課題に直面しています。

中小企業の資金調達支援を行う株式会社融資代行プロ(本社:東京都港区、代表取締役:岡島光太郎)は、直近3年以内に資金調達を行った全国の経営者306名を対象に「資金調達に関する調査」を実施しました。

当調査では、今後3年間で「賃上げ・ベースアップ」の原資確保を目的とした資金調達が必要と答えた経営者は20.3%に上り、エネルギー価格高騰への対応策(18.6%)を上回る課題となっていることが分かりました。しかし、現場では「将来性」への評価が得られず、前向きな資金調達に苦慮するケースも少なくありません。

本リリースでは、賃上げという「未来への投資」を成功させるための、新たな評価基準への対抗策を提示します。

1.融資ニーズの44.1%が集中。不動産・卸売・建設業を直撃する「人件費高騰」の波

調査で回答した、直近3年以内に資金調達を行った経営者の業界は「不動産業」が15.7%で最多となり、次いで「卸売・小売業」(15.0%)、「建設業」(13.4%)が上位を占めました。これら上位3業種で全体の44.1%(135社)に達しています。

これらの業種は、膨大な仕入や用地確保等を伴う「資本集約型」であると同時に、現場や店舗に多くの人員を要する「労働集約型」の側面を併せ持っています。

 

そのため、昨今の最低賃金引き上げや人手不足による人件費高騰が、経営に与えるインパクトは他業種に比べて極めて甚大であると推察されます。

2.今後3年間の資金需要は「賃上げ・ベースアップ」への対応が顕著に

注目すべきは、今後3年間で資金需要が高まると予測される分野として、「賃上げ・ベースアップへの原資確保」を挙げた企業が20.3%となり、多くの企業が直面している「原材料・エネルギー価格の高騰対策(18.6%)」を上回る数値となった点です。

特に建設業や卸売・小売業では「賃上げをしなければ人材が流出し、事業継続が困難になる」という強い危機感を抱く一方で、実際の融資理由は「運転資金(57.2%)※1」が最多であり、日々の運転資金を回しながら、いかにして「未来への投資」である賃上げ原資を捻出するかという、深刻な課題に直面している実態が浮き彫りとなりました。

3.評価のミスマッチが「賃上げ倒産」の障壁となる懸念

賃上げは本来、企業の成長力を高める投資ですが、現行の融資審査基準では「事業性」や「将来性」が評価されにくい傾向にあります。調査では、融資審査で重要視されると感じるポイントとして経営者の37.6%が「返済能力」を挙げる一方、「将来性・成長性」を評価されていると感じる経営者はわずか5.2%に留まりました。

不動産業や建設業のように、プロジェクト完了までに時間を要し、将来の収益性こそが価値である業種にとって、過去の決算書や現在の返済能力を絶対視する審査は、人的投資への道を狭める要因となります。この評価のずれは、資金調達の課題として挙げられた「審査ロジック・基準がわからない(19.0%)※1」にも現れており、融資活動における「暗中模索」状態を加速させていると言えます。

4.2026年5月、評価の主役は「決算書」から「事業の価値」へ

この構造的課題を解決する鍵として期待されているのが、2026年5月に施行予定の「事業性融資の推進等に関する法律」※2です。

本法律により、不動産担保や経営者保証に頼らず、事業そのものの価値(技術、ノウハウ、顧客基盤、人材など)を評価して融資を行う「企業価値担保権」が創設されます。これにより、賃上げという人的投資が、企業の「価値」として正当に評価される土壌が整うことが展望されます。

しかし、経営者の27.1%が「提出資料の作成負担」を課題※1に挙げており、その将来性を金融機関が納得する形で言語化・数値化することは、極めて難易度が高いのが現実です。

 

【新時代の融資を例えると ―― 「AO入試」への転換】

この法改正と融資環境の変化を、分かりやすく例えるならば、従来の「一般入試(成績重視)」から「AO入試(ポテンシャル重視)」への転換と捉えられます。

 これまでの試験の「成績表(決算書)」が平均的であっても、その企業が「どんな事業を展開し、どう実現するか」を記した「自己推薦書(事業性評価シート)」の精度が高ければ、希望の資金を勝ち取れる可能性が高まるのです。この「推薦書の書き方」の差が、そのまま資金調達力、ひいては企業の生存格差に直結する時代が到来しています。

【代表コメント】株式会社融資代行プロ 代表取締役 岡島光太郎

「賃上げはもはや、努力目標ではなく、事業継続のための必須条件です。しかし、融資の現場では依然として過去の数字が優先され、未来への投資が認められにくいジレンマがあります。 5月の法改正により、評価の土俵は整いつつあります。大切なのは、金融機関が納得できる形で『事業の価値』を可視化することです。今回の調査では、 14.1% の経営者が『相談できる人がいない』※1と回答しており、融資活動の悩みをひとりで抱えている実態も見てとれます。資金が必要になってから慌てるのではなく、早い段階で客観的かつ専門的な視点を取り入れ、戦略的に融資計画を設計することが、賃上げ倒産を防ぐための有効な手段となるでしょう。」

【代表プロフィール】

岡島 光太郎(株式会社融資代行プロ 代表取締役)

累計5,600社以上の資金調達・財務改善を支援。金融機関ネットワークと財務知見を活かし、資金調達から条件設計までを実務レベルで支援する融資コンサルタント。

 詳細プロフィール:https://financing.web-matching.com/profile-of-okajima-kotaro/


■調査概要(参考)

・調査タイトル:資金調達に関する調査

・調査期間:2025年12月
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:直近3年以内に資金調達を行った全国の経営者

・有効回答数:306名

 ・調査結果詳細:https://financing.web-matching.com/news/originalresearch-1/
※アンケート結果を引用する場合は「引用:株式会社融資代行プロ」と記載し、該当ページのURLをリンクしてください。


■融資代行プロについて

融資代行プロは、金融機関に10年以上在籍した融資実務のエキスパートのみで構成される、資金調達支援のプロフェッショナル集団です。

累計5,600社を超える相談実績をもとに、元審査側としての視点を併せ持つコンサルタントが、銀行・信用金庫・日本政策金融公庫など、各金融機関の審査ロジックを踏まえた戦略的支援を展開。資料作成から金融機関との対話まで、企業ごとの状況に応じた最適な資金調達を伴走型で強力にサポートしています。

※融資条件や資金調達の進め方について不安がある経営者の方は、融資代行プロの無料相談をご利用いただけます。


■【会社概要】

会社名:株式会社融資代行プロ

URL:https://financing.web-matching.com/

代表取締役:岡島光太郎

所在地:東京都港区南青山2-2 5F

事業内容:財務コンサルティング、融資コンサルティング、銀行融資コンテンツ制作


■【お問い合わせ】

株式会社融資代行プロ 広報担当

お問い合わせフォーム:https://financing.web-matching.com/contact/

※取材のご依頼も歓迎しております。


■出典

※1:「資金調達に関する調査」https://financing.web-matching.com/news/originalresearch-1/
※2 :e-Gov 法令検索 「事業性融資の推進等に関する法律」

 https://laws.e-gov.go.jp/law/506AC0000000052/
金融庁「企業価値担保権(旧:事業成長担保権)について」 

  https://www.fsa.go.jp/policy/kigyoukachi-tanpo/index.html

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