民間企業における金融経済教育の取組と将来の展望をテーマに講演を実施
グリーンモンスター株式会社のプレスリリース
グリーンモンスター株式会社(本社:東京都渋谷区、 代表取締役:小川 亮、証券コード:157A、以下グリーンモンスター)が参画する「金融教育の未来を創る企業連合会(以下、当連合会)」は、2025年11月19日(水)、東京大学公共政策大学院の授業「資本市場と公共政策(テーマ:金融経済教育)」において、非営利で金融経済教育の普及に取り組む社会貢献活動の一環として、民間企業における金融経済教育向上への取組と将来の展望をテーマに講演を行いました。

講演の背景
東京大学公共政策大学院では、学生が政策プロフェッショナルとして時代が直面する課題を適切に認識し、当該課題に対する政策を構築した上で、関係者に対して説明・合意形成を図る能力を身に着けることを目指した実践的な教育を行っています。
2025年度の本授業では「金融経済教育」をテーマに取り上げ、金融経済教育にかかわる様々な関係者からの講義を聴くことで、当該テーマに関する行政上の課題を適切に認識し、当該課題を解決するための具体的な政策をグループで検討・立案し、検討した政策をプレゼンテーションし、フィードバックを得ることで、政策プロフェッショナルとしての能力の涵養を企図しています。
学生が金融経済教育の政策を検討する上では民間企業における金融リテラシー向上に関する取り組みの理解が不可欠であることから、同大学院より当連合会に対し、民間企業の実践的な取組事例、金融経済教育向上における課題や制度的制約、テクノロジーを活用した今後の展開、官民連携の可能性などをテーマとした講演の依頼があり、今回の講演が実現しました。
授業概要
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授業名 : 資本市場と公共政策(テーマ:金融経済教育)
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日時 : 2025年11月19日(水) 16:50~18:35
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講演時間 : 70分、質疑応答30分、計100分程度
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場所 : 東京大学(本郷キャンパス)
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受講生 : 東京大学公共政策大学院および東京大学法科大学院の大学院生(約80名)
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講演テーマ: 民間企業における金融経済教育向上への取組と将来の展望
講演の概要
講演テーマ:「民間企業における金融経済教育向上への取組と将来の展望」
講演内容 : 当連合会代表理事の辻侑吾(株式会社ABCash Technologies 代表取締役社長)が登壇し、以下の内容について講演を行いました。
1.金融教育市場の現状と課題
講演の冒頭では、日本における金融経済教育の定義と目的について解説しました。世界各国との比較を通じて、日本の金融教育が抱える独自の課題を明らかにし、特に制度面と文化面の両方から金融経済教育の停滞要因を分析。日本では現金・預金の保有割合が高く、投資を「自助努力」として意識しづらい文化があること、また投資よりも貯蓄を奨励する文化やリスク回避傾向といった心理的バリアが存在することを指摘しました。

2.民間企業による挑戦と現場の課題
続いて、ABCash Technologies、グリーンモンスター、ブロードマインド、SCSKの各社から登壇者を迎え、それぞれの企業における金融経済教育の取り組み事例を紹介しました。
各社の実践事例を通じて、金融経済教育においては知識を届けるだけでなく、行動変容まで届く仕組みが必要であることを強調。体験型コンテンツやゲーミフィケーションを活用した学習プログラム、デジタル技術を用いた個別最適化された金融学習など、参加者が実際に「体験」することで理解が深まり、行動変容につながるような設計をしていることや、職域での中立性、従業員の興味など、導入に対する現在の課題についてもお伝えしました。



3.金融教育の未来を創る企業連合会について
当連合会の設立背景と目的について説明しました。金融経済教育は労働流動性の向上や日本経済の発展にも直結する重要課題であるにもかかわらず、日本の金融経済教育は先進国の中でも水準が低く、改善の余地が大きいという現状認識を共有。
多くのスタートアップや金融機関が取り組みを進めるも、活動は個別的で効果が分散しており、官公庁や教育機関との連携も難航している実態を踏まえ、連合会を通じて民間企業や団体の知見とリソースを結集し、効果的な金融経済教育プログラムの開発・普及に取り組むこと、さらに政策提言やロビー活動を通じて制度面での支援を目指していることが語られました。
4.官民連携による新しい金融教育モデル
金融経済教育の推進においては、官が制度設計を担い、民が現場実装・教材開発・啓発を担うという役割分担が重要であることを解説しました。現在は官と民の連携にすきまがあり、教育現場と個社の取組みが分断されている状況を指摘し、今後は両者が補完し合い、教育現場との橋渡しを通じて社会全体で学びを支える仕組みづくりが求められることを提言しました。
また、元東京証券取引所社員で現在FANTAS technology株式会社の石田慈宏氏による、東京証券取引所グループにおける官民連携の具体的な金融経済教育施策の実例も紹介されました。

5.未来を見据えた金融教育市場の展望
講演の最後に、日本の金融経済教育市場規模が2024年時点で3,315億円、2030年には4,052億円へ拡大する見通しであることを示しました。単なる市場拡大にとどまらず、学びから行動、習慣化、社会への還元までを一貫して支えることで、金融経済教育を通じて豊かで持続可能な社会を実現するというビジョンが語られました。
金融経済教育市場の成長シナリオとして、「基礎整備期」「体験・実践拡大期」「制度・市場連動期」「成熟・社会波及期」という4つのフェーズを提示。教育の場が学校・企業・地域・家庭へ広がり、学びが習慣と定着する循環型成長基盤の確立を目指す姿が示されました。
質疑応答
講演後には約30分間の質疑応答の時間が設けられ、参加した東京大学公共政策大学院および東京大学法科大学院の大学院生から活発な質問が寄せられました。
金融教経済育事業の仕組みや行動変容を促す教育設計、世代別のアプローチ、官民連携の可能性など、多様なテーマに踏み込んだ質問が相次ぎ、学生の皆さまの高い関心が伝わる時間となりました。

今後の展開
当連合会は、金融教育のさらなる普及に向けた活動を継続し、教育機関・企業・行政が三位一体で金融教育を継続的に担う仕組みづくりを主導してまいります。今後も産学官の連携を強化し、金融リテラシー向上と社会基盤の強化に取り組んでまいります。
「金融教育の未来を創る企業連合会」について
2025年3月に最先端のテクノロジーを駆使する企業が結集し、官民連携のもと国民全体の金融リテラシー向上を目指すために設立された団体です。
(参考:国民の金融リテラシー向上を目指すスタートアップ企業等11社が結集「金融教育の未来を創る企業連合会」設立のお知らせ)
本イベントでは、連合会から以下の企業が参加・登壇いたしました。
<企業・団体名> ※順不同
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株式会社ABCash Technologies
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グリーンモンスター株式会社
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ブロードマインド株式会社
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FANTAS technology 株式会社
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SCSK株式会社
グリーンモンスター株式会社
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グリーンモンスターは「おかねに対する意識と行動を変える」というミッションを掲げており、「お 金のための投資」という考えからステップアップし、投資を通じて「消費者から支援者へ」と人々と社 会とのかかわり方を変えていくことを目指しております。社会の支援者としての投資家を増やすこと で、起業家に対する挑戦とイノベーションの土壌を培い、日本の世界における新たなプレゼンス発揮の 促進に貢献してまいります。
■会社概要
社名 :グリーンモンスター株式会社
所在地 :東京都渋谷区神南1-4-9
代表者 :小川 亮 設立 :2013年7月29日
証券コード :157A(東京証券取引所グロース市場)
事業内容 :体験型投資学習アプリ配信・金融教育事業

