一般財団法人社会変革推進財団のプレスリリース
GSG Impact JAPAN National Partner(旧称:GSG国内諮問委員会)の事務局を務める一般財団法人社会変革推進財団(理事長:大野修一、所在地:東京都港区、以下「SIIF」)は、「日本におけるインパクト投資の現状と課題」の2024年度調査報告書(以下、「本報告書」)を3月31日に日英同時公開し、アンケート調査結果から算出された2024年3月時点(一部2024年6月もしくは2024年9月時点を含む)の国内におけるインパクト投資残高を17兆3,016億円と発表しました。また本報告書では、国内外の比較など最新の切り口で国内のインパクト投資市場の最新動向を明らかにし、今後の展望について考察しています。
本報告書によると、2024年度の日本のインパクト投資残高は 17兆3,016億円 に達し、前年度の 11兆5,414億円 から 5兆7,602億円(150%増) の増加となりました。この主要因として、以下の2点が挙げられます。
1. 新規参入よりも既存のインパクト投資取り組み組織による拡大が顕著
2023年度から継続回答している50組織のインパクト投資残高は 4兆1,194億円(136%増)となり、全体の増加額の約72%を占めています。
2. 銀行・生保によるインパクト投資の拡大
インパクト投資残高の増加額5兆7,602億円のうち、 大手銀行および生命保険会社の8組織で全体の94%を占めることが明らかになりました。
本報告書では、国内外のインパクト投資市場の最新動向を整理し、特に以下のような動きがあったことを紹介しています。
<国際的な動き>
– UNDPがGRI、GSG Impact、IFRS財団、ISOと提携し、サステナビリティ情報開示・管理ハブを設立(2024年7月)
– GSG Impactが「Impact Transparency from the Ground Up」を発行(2024年8月)
– GIINが「Sizing the Impact Investing Market 2024」レポートを発表(2024年10月)
<日本国内の動き>
– 金融庁が「インパクトフォーラム」を開催(2024年5月)
– 東京都が「官民連携インパクトグロースファンド」の創設を決定(2024年5月)
– 内閣が「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2024年改訂版」にインパクト投資推進を明記(2024年6月)
– 厚生労働省がGPIFの第5期中期計画にインパクト投資を組み込む方針を発表(2025年1月)
本報告書は、日本におけるインパクト投資市場の現状を明らかにし、国内外の最新動向を踏まえた分析を行うことを目的としています。特に、インパクト投資の定義や主要な取り組み、インパクト測定・マネジメント(IMM)の実施状況について詳細に解説し、今後の市場発展に向けた課題を提起しています。
GSG Impact JAPAN National PartnerおよびSIIFは、今後もインパクト投資の促進に向けた調査研究・提言活動を継続し、関係機関と連携しながら市場の発展に貢献していきます。本報告書が、日本におけるインパクト投資のさらなる発展を促す一助となることを期待しています。
<日本におけるインパクト投資の現状と課題 2024年度調査報告書>
【目次】
エグゼクティブ・サマリー
2024年度の日本のインパクト投資残高と増加要因
国内外におけるインパクト投資を巡る1年の動向
第1章:インパクト投資の概要と動向
インパクト投資の用語の整理
インパクト投資に関連する主な動き
第2章:日本におけるインパクト投資市場
調査手法
本報告書におけるインパクト投資の要件
インパクト投資残高
インパクト投資取り組み組織一覧
インパクト投資取り組み組織の属性
インパクト投資残高の分布状況
インパクト測定・マネジメント(IMM)の実施状況
インパクト投資の推進方針と課題認識
終わりに
あとがき – 編著者後記
一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)
2013年より日本財団内においてインパクト投資に関する調査研究に着手し、日本財団から助成金を受けて、2017年社会的投資推進財団として設立されました。その後、2019年社会変革推進機構と合併し、社会変革推進財団となりました。GSG国内諮問委員会の設立や賛同メンバーの招集や、インパクト投資における提言書や現状を記した報告書の発行、金融庁との共催で金融機関等との勉強会の開催などインパクト投資の推進のための活動をしています。様々な社会課題が山積する日本において、自助・公助・共助の枠組みを超え、社会的・経済的な資源が循環する社会の実現を目指し活動をしています。