一般社団法人フィンテックガーデンのプレスリリース
フィンテック技術者の団体、一般社団法人フィンテックガーデン(理事長:義永洋士、本部:東京都千代田区、https://fintech-garden.com/ )は、国内初のバランスシート・レンディング特許※を利用したフィンテックシステム「ローズガーデン(開発コードRoseGarden)」を地銀・信用金庫を中心とした金融機関向けに2019年10月より提供を開始します。
バランスシート・レンディングシステム「ローズガーデン」は金融機関の新規融資先の開拓、融資における時間を大幅に減少させるために開発しました。一般的に、金融機関から融資を受ける場合には融資を受けたい会社が金融機関に融資申請を行い、審査後に融資を受けます。従来の融資審査では、担当者が多くの時間と労力を用いて審査を行っており、人的な判断に依存する面が多くありました
バランスシート・レンディングを採用することにより効率的な融資審査を行う事が可能になります。また審査に活用するデータは従来、過去の決算書類や税務申告書などいわゆる静的なデータを活用してきました。しかしバランスシート・レンディングによる審査では、月単位での試算表を利用しリアルタイムに企業の財務状況を確認することが出来ます。
※特許申請中:識別番号519071836
ローズガーデンのシステムイメージ
【バランスシート・レンディングとは】
企業の事業データに基づく融資サービス。金融機関は企業の各種事業データを活用し融資可能の可否を判別します。バランスシート・レンディングの大手海外企業にはOnDeckやKabbageなどがあります。
【日本型バランスシート・レンディングを目指して】
海外で利用されているバランスシート・レンディングシステムは、AIを活用したスコアリングにより、返済の可能性を点数化し融資額や融資条件、金利などを決定し自動的に融資を行うサービスです。融資の申し込みから審査、融資の実行までを全てオンライン上で行なうため、実際に融資が実行されるまでの時間が早く、申込みから数分後には融資が実行される場合もあります。また融資を行う事業者は、従来の金融機関ではなくレンディング業者が自らリスクを取って貸し出しを行っています。そのためレンディング業者はリスク回避のため金利が15%から40%と非常に高く短期の資金繰りのために利用される場合が多いのが特徴です。
しかし日本の金融機関は長期融資が一般的であるために金利が低く抑えられています。また自動的に融資を実行するというのは日本の金融機関には様々な問題が残っています。そこでローズガーデンでは新規融資先の財務審査を行い、その先は金融機関に委ねるという役割分担の手法を取り入れた日本型バランスシート・レンディングシステムとなっています。
【日本型バランスシート・レンディングのメリット】
・今まで発掘できなかった企業の開拓
ITやクラウドの進化により最近では店舗や事務所を持たない企業が急速に増加してきています。訪問し経営者に会ってからお付き合いがスタートする金融機関にとって、店舗や事務所を持たない企業を発掘するのは非常に難しいものがあります。ローズガーデンならこうした企業を発掘することができるでしょう。
・他行の借り入れや入出金データを確認できる
金融機関は自行の入出金のデータしか見る事ができないため、すべての資金の流れを掴むことができません。ローズガーデンなら、リアルタイムに企業の資金繰り状況を把握することができます。
・審査時間の短縮
ローズガーデンを利用することにより、与信を人的作業において行う部分がないため審査時間を短縮する事ができます。ローズガーデンで財務分析されセレクトされた企業だけを従来の審査に組み込むことで、海外型バランスシート・レンディングとは違いリスクを回避することができます。
【ローズガーデン利用料金】
初期費用 1000万円
1支店につき 月額3万円
販売目標:初年度10件、向こう3年間で300件
<参考情報>
【フィンテックガーデンについて】
一般社団法人フィンテックガーデンは、国内のフィンテックデータを共通化するプラットフォームを実現するために設立されました。公開APIや公開フィンテックシステムをSierやプログラマ、企業が自由に利用できるプラットフォーム、データベースを順次公開していきます。2019年9月11日にはフィンテックベンチャー企業、開発技術者を集めた「フィンテックアワード2019」を主催しております。今回発表した「ローズガーデン」や「バランスシート・レンディング」の特許は、フィンテックガーデンに協力してくれている国内最高のフィンテック技術者達の叡智を結集して製作されたものです。
【フィンテックガーデンの目的】
あなたのパソコンに日本人が作ったソフトウエアはいくつインストールされていますか。日本人が作ったクラウドサービスは世界でどのくらい利用されていると思いますか。日本では大企業が作成したシステムや企業の担当者が知っている言語を使わなければビジネスにならないのが現状です。こうした古い考え方が日本の開発者から技術の進化を奪ってしまいました。このままでは日本は、世界のフィンテック市場から取り残され、システム開発だけでなく国内経済までもが世界市場に食い荒らされてしまうでしょう。フィンテックガーデンは日本の開発者を再び立ち上がらせ世界に通用する「日本製のシステム」を製作することをめざして設立されました。