ベースロードキャピタルは世界最大の未開発エネルギー資源を活用するビジョンを掲げ、大規模な資金調達を実現し、排出量を半ギガトン削減することを目指します
ベースロードパワージャパン株式会社のプレスリリース
地熱エネルギー産業の世界レベルでの規模拡大を図るベースロードキャピタル(本社:スウェーデン)は本日、シリーズBラウンドにて5,300万ユーロ(約84億円)の資金を調達完了したことを発表しました。
今回のシリーズBラウンドにおける主な投資家は、インフラ分野における国際的な投資、開発、運用の主導的存在であるENGFです。ENGFはイングカ・グループの投資部門の一社です。イングカ・グループの一部門には世界最大の家具小売りを展開するIKEAリテールがあります。このラウンドには、2003年に既に発表した通り、エナジー・テクノロジーカンパニーのベーカーヒューズ社の他に、既存株主であるNefco社、Breakthrough Energy Ventures社、Gullspång Invest社も出資しました。
ベースロードキャピタルは未利用の資源開発に取り組み、地熱開発の限界を押し広げ、業界全体を拡大するためのグローバルなプロジェクトのポートフォリオを構築しています。調達した資金は、現在の8つのパイロットプラントの商業化とプロジェクトポートフォリオのさらなる開発に活用予定です。
地熱エネルギーは、クリーンで24時間365日利用可能な世界最大の未開発エネルギー資源です。ベースロードキャピタルは、地熱業界の既存技術で開発可能と推定される200 ギガワット(電力)/5000ギガワット(熱)の未利用資源開発を目指します。(2024年8月の世界の既設地熱資源利用設備容量は16.3ギガワット(電力)および173ギガワット(熱))
米国エネルギー省によると、石油・ガス産業の技術を活用することにより、2050年までに米国だけで90~300 GWのクリーンで安定したエネルギーを提供できるとされています。世界の地熱産業が年間約800本の井戸を掘削する一方で、石油・ガス産業は年間約60,000―70,000本の井戸を掘削しています。今後、ベーカーヒューズ社と協力することで、ベースロードキャピタルは石油・ガス産業の100年以上の知識、技術、経験を取り入れながら、地熱開発を加速していきます。
米マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏により、2015年に設立されたBreakthrough Energy Ventures(以下、BEV)は、少なくとも半ギガトンの温室効果ガス排出を削減できる企業にのみ投資しています。BEVの欧州における初期の投資先の一つであるベースロードキャピタルは、その投資基準を維持するよう心掛けています。
ベースロードキャピタルとその子会社であるベースロードパワー社は、アイスランド、米国、日本などの成熟した地熱市場や、台湾のような新興市場で事業を推進しています。台湾では、初の地熱政策の形成にまで積極的に参画しています。
ベースロードキャピタルのCEOアレクサンダー・ヘリングは、「これらの著名なパートナーが私たちに寄せる信頼は、ベースロードグループが目標を達成できることへの評価と、地熱産業が世界的に拡大する準備が、すでに整っている証です」と述べています。
【シリーズBにおける主要投資家からのコメント(敬称略、順不同)】
・ENGF 欧州マネージングディレクター オスカー・バックマン氏:
この重要なエネルギー・インフラ・プラットフォームでベースロードキャピタルが他の投資家と協力し合えることを嬉しく思います。私たちは、安定的でカーボンフリーのベースロード電力を供給する地熱発電に強い信頼を寄せています。ベースロードグループは地熱プロジェクトのポートフォリオを開発する能力を実証しており、パイプラインの商業化という次の段階を通して同社を支援できることを嬉しく思います。私たちは企業として、GXを支援することを約束し、このパートナーシップは、私たちの約束を果たすのに役立ちます。
・BEV マネージング・パートナーカー マイケル・ロバーツ氏:
地熱は、地球上のどこからでも利用できるエネルギー源として、エネルギー事情に変革を起こし、安定的に電力を供給する可能性を秘めています。ベースロードキャピタルは、世界中で地熱発電プロジェクトの展開を加速させ、地熱が地球の熱と電力の需要にいかに応えられるかを世界に示す手助けをしています。
・ベーカーヒューズ社 地熱エネルギー、オイルフィールドサービスおよび装置部門 バイスプレジデント アジット・メノン氏:
地熱発電は世界のエネルギーミックスにおいて重要な役割を果たしており、この重要な技術を拡大するためにベースロードキャピタルと協力できることを嬉しく思います。ベーカーヒューズは、ベースロードキャピタルのような革新的な企業との戦略的パートナーシップを通じて、低炭素ソリューションの支援に尽力していきます。
今回のシリーズBラウンドはVinge社とDNB Markets社がアドバイザーを務めました。
【ベースロードキャピタルについて】
私たちは、24時間365日利用可能なクリーンな電力と熱源である地熱エネルギーを拡大するためのパートナーシップをリードしています。ベースロードグループのグローバルポートフォリオは、強力な株主やパートナーとの協力のもと、投資のリスクを軽減しながら地熱市場を拡大し、学びを加速させます。
ベースロードキャピタルは世界中の地熱プロジェクトに投資し、子会社であるベースロードパワー社は、ベースロードキャピタルが出資する地熱プロジェクトの建設、運転、運営を行います。
【ENGFについて】
ENGFは、新たに設立された次世代インフラ・ファンドで、脱炭素化、分散化、デジタル化という3つの世界的テーマに基づき、企業やプロジェクトに投資を行います。ENGFを支える主要投資家は、イングカ・グループの投資部門であるイングカ・インベストメンツです。
【Breakthrough Energy Venturesについて】
BEVは、脱炭素社会の実現に貢献する世界中の会社への投資、立ち上げ、規模拡大支援を行っている投資会社です。BEVは気候変動問題に対する抜本的な打開策(ブレークスルー)を探索し、技術、経営、マーケット、政策に関する専門知識を独自に組み合わせて用いることで、起業家やスタートアップをサポートすることに尽力しています。多くの世界トップクラスのビジネスリーダー、企業、投資家に支えられているBEVは、これまでに25億ドル以上を調達し、100社以上の画期的な企業に投資しています。
https://breakthroughenergy.org/our-work/breakthrough-energy-ventures/
【ベーカー・ヒューズ(Baker Hughes)について】
ベーカー・ヒューズ(Baker Hughes)(ナスダック: BKR)は、エナジー・テクノロジーカンパニーとして、世界中のエネルギーおよび産業分野のお客様にソリューションを提供しています。1世紀にわたる経験に基づき、120か国以上で事業を展開しています。革新的な技術とサービスでエネルギーの未来を切り拓き、人々と地球のためにより安全で、よりクリーンで、そしてより効率的なエネルギーの実現を目指しています。
【ベースロードパワージャパンについて】
スウェーデンに本拠を置く投資会社ベースロードキャピタルの完全子会社で、地域社会および電力会社と協業して地熱発電所開発の許認可・建設・運営を行う2018年創業の事業会社です。企業理念は、再生可能エネルギーの普及を通してより自立した地域社会をつくり、人と地球の調和をめざすこと。グローバルの長期視点の投資家に支えられ、地熱資源のある地域の活性化、再生可能エネルギーの促進に努めます。
【本プレスリリースに関するお問い合わせ】
ベースロードパワージャパン株式会社
URL:https://www.baseloadpower.jp/
Email:info@baseloadpower.jp