低免疫原性iPS細胞由来T細胞療法を開発するShinobi Therapeutics, Inc.に出資

既存技術の課題を克服する革新的な細胞療法の提供を目指す

三菱UFJキャピタル株式会社のプレスリリース

三菱UFJキャピタル株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 小島 拓朗)は、当社が運営するファンド(三菱UFJライフサイエンス4号投資事業有限責任組合)より、低免疫原性iPS細胞由来T細胞治療を開発するShinobi Therapeutics, Inc.(以下 Shinobi社)に対し、2024年8月1日に出資したことをお知らせいたします。

  • Shinobi社について

Shinobi社は、米国カリフォルニア州サウスサンフランシスコと京都に拠点を置くバイオテクノロジー企業です。同社は、京都大学iPS細胞研究所の金子新教授の研究に基づく革新的なiPS細胞由来T細胞作成技術と、カリフォルニア大学サンフランシスコ校のTobias Deuse教授の研究に基づく世界最先端の免疫回避技術を融合させることにより誕生しました。同社ではこの革新的な基盤技術「Katana」プラットフォームを用いて、がんや自己免疫疾患などの難治性疾患に対する、off-the-shelfの低免疫原性iPS細胞由来T細胞医薬の開発に取り組んでいます。

  • 出資背景

細胞医薬はがんおよび自己免疫疾患に対する効果的な治療法となることが期待される一方、品質制御の難しさ、高価な製造コスト、免疫拒絶、薬効の持続性など、様々な課題を抱えています。Shinobi社の有するiPS細胞からT細胞を作製する技術は、高品質な標的特異的T細胞医薬を迅速かつ効率的に開発し、世界規模で患者に提供できる可能性を秘めています。この基盤技術に、Deuse教授の研究成果に基づく患者のあらゆる免疫機構からの拒絶回避を可能とする技術が加わった「Katana」プラットフォームでは、患者の免疫系と拮抗するのではなく協調して機能する、既存の細胞医薬の課題を一挙に解決するoff-the-shelf細胞療法の実現が可能となります。

三菱UFJキャピタルは、同社の取り組みが世界中の方に優れた細胞医薬を届けることにつながることを確信し、この度出資を決定いたしました。MUFGのネットワークを最大限に活用し、Shinobi社の事業推進を支援してまいります。

【Shinobi Therapeutics, Inc. 概要】
会社名:Shinobi Therapeutics, Inc.
所在地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州
CEO:Daniel Kemp
設 立:2022年8月
事業内容 :低免疫原性iPS細胞由来T細胞治療の開発
U R L :https://www.shinobitx.com/

【三菱UFJキャピタル株式会社について】

三菱UFJキャピタルは、1974年に設立以来、三菱UFJフィナンシャル・グループのベンチャーキャピタルとして業界をリードするノウハウを提供し、幅広い業種に対する投資を行っています。IPOを実現されたお客さまは、幅広い業種にわたり約920社と、業界トップクラスの実績を有しています。

ライフサイエンス分野においては、2017年2月の1号ファンド以降、「三菱UFJライフサイエンス4号ファンド」(200億円)を含め計500億円と継続的にファンドを設立しています。ライフサイエンスに特化した民間ファンドの運営としては国内最大規模であり、創薬、再生医療、医療機器(デジタルヘルスを含む)などのベンチャー企業を対象に最長約12年間の期間で投資を行っています。バイオベンチャー投資にとどまらず、アカデミア創薬、製薬会社のカーブアウト案件、製薬会社の開発プロジェクトへの投資、医療機器関連にも注力しています。

◆会社概要
会社名:三菱UFJキャピタル株式会社
所在地:東京都中央区日本橋2丁目3番4号 日本橋プラザビル7F
代表者:代表取締役社長 小島 拓朗
設 立:1974年8月1日
事業内容:ベンチャーキャピタル事業
U R L :https://www.mucap.co.jp/

◆三菱UFJライフサイエンス4号投資事業有限責任組合について
投資対象:創薬、創薬基盤、再生医療、医療機器などを中心としたライフサイエンス分野
無限責任組合員:三菱UFJキャピタル株式会社
出資者:株式会社三菱UFJ銀行、三菱UFJキャピタル株式会社
設 立:2023年3月28日
ファンド総額:200億円

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