第200回 景気動向調査 定例調査(4~6月期)

大阪信用金庫のプレスリリース

  • 止まらない足踏み いつまで続く?:売上DI 2期連続下落-11.3へ

 総合では、売上DIが-11.3(前回比△3.8㌽)、収益DIが-18.5(前回比△2.8㌽)となり、それぞれ2期連続の下落となりました。景気の足踏みはいつまで続くのか、先行きへの不安が高まっています。

 売上DIは、飲食業が-26.1(前回比△47.1㌽)、製造業が-21.6(前回比△16.6㌽)、運輸業が0.0(前回比△3.0㌽)、建設業が-11.9(前回比△1.6㌽)と4業種が下落したことが要因であり、大  手企業とは対照的に中小企業は依然として苦戦を強いられています。

 物価・経費・人件費の上昇や円安の影響は、企業収益に大きな影響を及ぼしています。

 2024年7-9月期は、売上DIが5.7㌽、収益DIが3.4㌽それぞれ上昇すると予想し、インバウンドや万博関連需要、賃上げ効果浸透に伴う個人消費の回復に期待していると思われます。

  • 設備投資 堅調続く:「予定あり」14.3%

 設備投資は、総合では「実施中」が14.7%(前回比+0.9㌽)、「予定あり」が14.3%(前回比+0.8㌽)で合計29.0%となり、堅調な推移を維持しています。特に「予定あり」は、製造業とサービス業が15.7%なる一方、小売業は6.6%となり、業種間でバラツキが見られます。

  • 仕入単価上昇 もう限界か?:「仕入単価上昇」74.1%

 経営上の問題点は、総合では「仕入単価上昇」が74.1%(前回比+0.8㌽)、「売上停滞減少」が51.7%(前回比+3.6㌽)、「一般経費増大」が49.5%(前回比+0.1㌽)、「人手不足」が41.0%(+0.7㌽)となり、前回からさらに深刻化しています。「仕入単価上昇」は飲食業が95.8%(前回比+5.8㌽)、製造業が82.8%(前回比+1.9㌽)、建設業が80.7(前回比+2.3㌽)、卸売業が77.4%(前回比+11.6㌽)と深刻な状況にあり、大きな悪影響を及ぼしています。

  • 夏季賞与支給企業増加 金額微減:「支給する」69.6%

 夏季賞与について、「支給する」は69.6%と昨年比0.8㌽上昇し、製造業や建設業、運輸業など人手不足を背景に支給する企業は増加しました。

 しかし支給額は、「30~40万円」が17.7%(昨年比△5.8㌽)となる一方、「20~30万円」が31.5%(昨年比+3.0㌽)、「10万円未満」が15.3%(昨年比+3.2㌽)となり、金額ベースではやや減少しています。

 仕入単価上昇が長期化するなか、一時金など人件費の引き上げにどれだけついていけるのか、不安を抱えています。収益環境が悪化するなか、夏季賞与の支給に苦渋の決断を行っていると思われます。

詳細はこちらからご覧ください。

https://www.osaka-shinkin.co.jp/pdf/report/202406_teirei.pdf

調査時点:2024年5月下旬~6月上旬

対象期間:2024年4~5月期(実績)・6月(予想値) 2024年7~9月期(見通し)

対象企業:当金庫お取引先1,641社(大阪府内、尼崎市)

回答企業数:702社(回答率42.7%)(調査票郵送・Webで回答)

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