実態調査から見えてきたFX業界全体の課題とは?
株式会社アドバンのプレスリリース
テクニカル分析専門サイト『テクニカルブック』は、FXに取り組む人の特徴や抱える課題を調査する目的で、20歳以上の男女10,168名を対象にアンケートを行いました。本調査からは、FXに関心を持つ人の割合に対して、取引率が低くとどまっている実態が見えてきました。
調査サマリー
今回の調査結果に関する概要は以下の通りです。
1.FXに興味があるのは33.1%、現在取引している人は5.9%
2.FXトレーダーの50.7%が日常的に取引を行っている
3.FXで安定的に利益を獲得しているのは11.6%、スキル不足が半数以上
4.FXで抱える悩みは「取引成績」が45.1%で最も多い
※本調査を使用する場合は、出典元として以下をご記載ください。以下の調査結果ページでは、本調査に関する全ての情報を確認できます。
サイト名:テクニカル分析の解説サイト『テクニカルブック』
URL:https://ad-van.co.jp/technical/div/survey-challenges-of-fx-industry/
調査の実施概要
調査機関 :自社調査
調査方法 :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者 :20歳以上の男女
調査期間 :2024年4月23日~4月30日
有効回答 :10,168名
主な調査結果
1.FXに興味があるのは33.1%、現在取引している人は5.9%
以下のグラフは、全国の20歳以上の男女にFXの取り組み状況について質問した結果です。
FXについて「興味がない」と回答した人は66.9%であり、残りの33.1%はFXに興味があることがわかります。このうち、「興味はあるが、取引口座を開設していない」と回答したのは16.9%であり、残りの16.3%は取引口座を開設していることになります。さらにこのうち、「取引口座を開設したが、取引を行ったことがない」と回答したのは4.4%であり、残りの11.8%は取引を行ったことがある人です。
これをまとめると、以下のようになります。
-
興味を持っている人 :33.1%
-
取引口座を開設した人 :16.3%
-
取引を行ったことがある人:11.8%
-
現在、取引を行っている人:5.9%
※端数処理の関係で計算が一致しないことがあります。
投資経験の有無にかかわらず一般成人のおよそ3人に1人がFXについて興味を持っており、FXには一定の注目度があるといえるでしょう。
ただし、興味を持った人の半数以上が取引口座を開設しておらず、口座開設者のうち3割近くが取引を始めていません。さらに、取引を始めた人のうち半数以上がFXをやめてしまっており、その結果、FX取引を現在も行っている人は、わずか5.9%にとどまっています。
以下は、投資の種類(株式/投資信託/FX/暗号資産/AI投資)別に、「現在、取引を行っている人」の割合を示したグラフです。
最も多いのは株式で26.3%、これに僅差で投資信託が25.9%で続いています。FXは5.9%で、暗号資産の7.2%を下回る割合でした。このようにFXは一定の知名度があるものの、取り組む人が決して多いとはいえない状況です。
なお、このFXが持つ課題に関しては、以下の調査結果ページにおいてより細かな情報を公開しています。ご興味のある方は、ぜひご覧ください。
2.FXトレーダーの50.7%が日常的に取引を行っている
現在、FXに取り組んでいる人を対象に、どの程度の頻度でFXに取り組んでいるか質問したところ、「一日に複数回以上」という回答が27.7%で最も多いという結果でした。「ほぼ毎日」の23.0%と合計すると5割を上回っており、半数以上の現役トレーダーが日常的にトレードを行っていることがわかります。
先述のとおり「現在、FXの取引を行っている人」は5.9%と多くはありませんでしたが、取引をしている人は非常に熱心にFXに取り組んでいるといえそうです。
3.FXで安定的に利益を獲得している人は11.6%、スキル不足が52.9%
本調査では、FXに現在取り組んでいる人を対象に、自分自身のFXスキルを以下の5つから選択してもらいました。
-
開始直後:取引を開始し、基本的な知識を学んでいる。
-
初級者 :取引経験があり、基本戦略を理解しているが、まだ安定した利益は得られていない。
-
中級者 :資金管理と自己ルールを設定し、一定の利益を得ているが、年間で見るとプラスにはできていないことがある。
-
上級者 :安定した利益を得ている。
-
プロ :安定した利益が生活費を大きく上回り、FXのみで生活することも可能。
以下のグラフは、この結果をまとめたものです。
最も多いのは「初級者」で36.9%、これに「中級者」が35.6%で続くという結果になりました。3位は「開始直後」で15.9%です。「開始直後/初級者」を合計すると52.9%で、半数以上がスキルが不足している状態といえます。
「中級者」はFXで安定した利益を得るには一歩届きませんが、一定のスキルが身に付いている状態です。このレベルに該当する人は多く、丁寧に取り組めば十分に到達できる水準と考えられます。「開始直後/初級者」の人が「中級者」にステップアップできるかどうかが、FXを継続する上でのひとつの分岐点になりそうです。
なお、「上級者」は10.9%、「プロ」は0.7%と、およそ10人に1人ではありますが、安定して利益を得ている人もいるようです。このレベルに到達するためには、個人の素質や大きな努力が必要と考えられますが、可能性は十分にあるといえるでしょう。
4.FXで抱える悩みは「取引成績」が45.1%で最も多い
最後に、FXについて抱える悩みを質問した結果です。
最も多かったのは「取引成績が安定しない」で45.1%で、2位を大きく引き離しています。2位は「取引金額(取引量)を増やせていない」で35.4%、3位は「精神的な負担が大きい」で29.4%となりました。
利益をあげるためにFXに取り組んでいる以上、取引成績の悩みが大きいのは自然な結果といえそうです。この悩み解消に直結するのはやはりFXのスキル向上であり、そのためのサポートに対するニーズは大きいと考えられます。
まとめ
今回の調査結果をまとめると以下の通りです。
-
FXは知名度に対して、現在取引している人の割合が少ない
-
現役のFXトレーダーの半数が日常的に取引を行っており、非常に熱心
-
FXは半数以上がスキル不足で、スキル向上のサポートが望まれる
-
FXでは取引成績で悩んでいる人が特に多い
この結果からは、FX人口の拡大と健全な発展のためには、特にFXの初級者が安心して取引しやすい環境づくりの重要性が読み取れます。FX業界全体でスキル向上のサポートに取り組みながら、トレーダーの満足度向上を目指す必要があるでしょう。
本調査の結果を踏まえて『テクニカルブック』は、投資に興味のある人が正しい知識を身に付けていくことができるように、有用な情報提供に尽力してまいります。
なお『テクニカルブック』では、引用可能な補足情報やアンケートデータ、グラフ画像等を公開しておりますので、併せてご活用ください。
※本調査を使用する場合は、出典元として以下をご記載ください。以下の調査結果ページでは、本調査に関する全ての情報を確認できます。
サイト名:テクニカル分析の解説サイト『テクニカルブック』
URL:https://ad-van.co.jp/technical/div/survey-challenges-of-fx-industry/
『テクニカルブック』について
『テクニカルブック』は、テクニカル分析に関する実践的な情報を提供する専門サイトです。初心者から上級者まで幅広い層のトレーダーに有益な情報を提供するために、投資のプロから監修を受けています。
-
山中康司氏 :為替情報配信・セミナー講師・コンサルタントなど幅広く活躍
-
内田まさみ氏:ラジオNIKKEIや雑誌など多数のメディアに出演
さらにデモトレードを進化させた練習アプリ『Runcha』を提供中です。『Runcha』は、過去20年分のチャートを使って本格的な練習ができるほか、勝率やリスクリワードレシオなども自動で集計されます。自分のトレードの癖を理解し、効率良くスキルアップを目指せるアプリです。
株式会社アドバン
株式会社アドバンは、Webマーケティングや投資教育サービスの運営を行っています。『テクニカルブック』や『Runcha』のほか、以下のような初心者向けアプリも提供しています。
【運営会社の概要】
会社名 :株式会社アドバン
所在地 :東京都品川区西五反田1丁目2-10 CIRCLES五反田11階
設立 :2010年7月12日
代表者 :田中勇輝
事業内容:自社サービス事業、集客支援事業、インターネット広告配信・効果測定業、インターネット関連のコンサルティング
会社ホームページ :https://ad-van.co.jp/