株式会社MPowerのプレスリリース
従来の医学における治療は、薬物投与や手術を通した対症療法が大半でした。そんななか、病気を根源から治す方法として昨今大きく注目されているのが再生治療です。なかでも、患者本人の幹細胞を採取し、研究室で培養したあとに身体に戻す「CAR-T細胞治療」は、すでに白血病・リンパ腫など血液関連の疾患に用いられているほか、免疫不全や特定のがんに対する遺伝子治療の開発および適用も進んでいます。
サイト・ファクトは、遺伝子・細胞治療に使われるCAR-T製剤などのプロセス開発や製造を受託する企業です。「遺伝子・細胞治療を必要とされる患者様に、最新の遺伝子・細胞製剤をタイムリーかつ確実に提供することで、健康社会の実現に貢献」をミッションに、CMO(Contract Manufacturing Organization) およびCDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)としての機能を果たしています。
同社は2023年4月に公益財団法人神戸医療産業都市推進機構(FBRI)からスピンアウトしたスタートアップです。FBRIは1995年の阪神・淡路大震災の復興事業として進められた「神戸医療産業都市構想」の中核組織として設立され、その傘下にサイト・ファクトの前身である細胞療法研究開発センター(RDC)が2015年に発足しました。RDCは、遺伝子・細胞治療に使用される細胞製剤の品質規格の研究のほか、国内外の医薬品企業から細胞製剤を製造受託する事業を推進。Novartis社のCAR-T療法「キムリア(R)点滴静注」の治験製造・承認申請・商用製造という一連の開発製造をアジアで初めて受託し、再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫と闘う約200人の患者様に、自家細胞(自身の細胞)をもとにした特化型の治療薬を提供しました。
MPowerはこのたび、そんなサイト・ファクト社にポテンシャルと意義を感じ、既存投資家のD3 LLCとともに共同インベスターとして出資しました。また、CMO/CDMOとしての実績のみならず、その過程の生産性や正確性を高める電子システム「CytoFactory 4.0 (CF4.0)」を開発するなど、製造現場における自動化やDXに挑戦するスタートアップ精神にも感銘を受けました。MPowerは今後、事業戦略の支援のみならず社内ガバナンスや医療廃棄物の最適化を含むESGの実装を通して、サイト・ファクト社の成長を全力で支えていきます。
■ 代表取締役 川真田 伸氏のコメント
昨年3月末に当社は公益財団法人神戸医療産業都市推進機構からスピンアウトし、お取引先を始めみなさまからのご支援をいただけたことで、無事に1年が経過しました。このタイミングで12億円近くの資金調達ができたことは、当社が実践する事業の重要性をご理解いただき、将来性への大きな期待を込めていただいた結果であると、大変感謝しております。
また、今回ESG重視かつグローバルに展開されているMPower様が新たにリード投資家としてご参画いただけたこと、更に前回資金調達から継続してD3様にご出資いただけたこと、VC、事業会社、商社と豊富な投資実績や事業経験をお持ちの投資家の皆さまにもご支援いただけましたことは、当社の信用力強化とともに、世界標準として認められる組織に成長するための足掛かりであると考えております。
遺伝子・細胞療法事業で世界のトップレベルを目指すことは当然ですが、その過程において事業運営の軸にESGやダイバーシティ促進を組み込みつつ、当社従業員の誰もが活躍できる環境と相互信頼醸成し、組織の競争力を高めてまいります。
株式会社サイト・ファクトによる本ラウンドに関するリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000125654.html
■ 株式会社サイト・ファクト
会社名:株式会社サイト・ファクト / Cyto-Facto Inc.
住所:神戸市中央区港島南町二丁目1番地の11 市民病院前ビル3F
代表取締役社長:川真田 伸
企業HP:https://www.cytofacto.com/company/
■ MPower Partners Fund概要
MPower Partners Fundは、ESG重視型のグローバル・ベンチャー・キャピタル・ファンドです。スタートアップがESG(Environment、Social、Governance)の視点を戦略に取り入れることで持続的な成長と社会・環境への好影響が生まれるという信念のもと、テクノロジーで社会的課題の解決に挑む大胆でグローバルな起業家を支援します。創業者をはじめとするチームには豊富な経験と専門知識を有するメンバーが揃っており、日本のベンチャー生態系がよりグローバルかつ多様になり、多くのイノベーションを生み出せるよう働きかけていきます。
ファンドHP:https://www.mpower-partners.com
本件に対する問い合わせ先
info@mpower-partners.com
*本プレスリリースは、適格機関投資家及びファンドの投資先候補となる企業の皆様への情報提供を目的として作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示資料ではなく、また、本ファンドへの買付けの申込みを勧誘・推奨するものではありません。