新NISA開始【2023年米国株の人気銘柄動向】メガキャップや主要ETFの追求傾向(調査対象:70万人の海外個人投資家)| 投資分析サービスのTipRanks

新NISAで高まる米国株への関心。世界中の証券会社・銀行や個人投資家が活用するプラットフォーム。

Tipranks Ltd.のプレスリリース

新NISAで個人投資家からの注目高まる米国株銘柄。TipRanksの2023年下期「スマートポートフォリオ」データに基づく調査により、海外個人投資家の動向が明らかに。

彼らは主に「マグニフィセント・セブン」のメガキャップ銘柄と主要ETFを売買。特に12月では、AI関連銘柄、特にマイクロソフトとエヌビディアが人気を集め、アップルは3位に後退。これは、生成AIへの関心の高まりを反映。一方、不透明な経済状況の中、安定的成長が見込めるファイザーなどのディフェンシブ株への傾斜も。また、AMDの売買動向も注目されており、生成AI関連GPUへの期待が背景に。なお、ウォルト・ディズニーに対する投資家の懸念も浮上。

TipRanks Ltd.(本社:イスラエル、CEO:Uri Gruenbaum)は2024年1月16日(火)、運営する株式投資分析サービス「TipRanks.com」において、2023年7月〜2023年12月にサービス内機能のスマートポートフォリオを利用する個人投資家の売買動向を対象に、データ分析と総括、最も買われた銘柄・売られた銘柄のランキングなどを発表いたしました。

トピックス

・オンライン証券会社投資口座と紐づくスマートポートフォリオ上で売買をされた個別銘柄およびETF銘柄のランキング

・全般的に、売り・買いともにマグニフィセント・セブン銘柄(アップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズ、エヌビディア、テスラ)が、上位を占める。

・個別銘柄の月別推移では、AIへの関心の高まりを背景に「マイクロソフト」や「エヌビディア」等の銘柄が年後半にかけて上昇。

対象期間:2023年7月~2023年12月

集計対象:スマートポートフォリオ利用する個人投資家(日本国外中心に70万名の投資家)

発表項目:2023年下半期 総合個人投資家の買いランキング、個人投資家の売りランキング、注目動向、等

発表日:2024年1月16日

発表者:TipRanks Ltd. (https://www.tipranks.com/)

新NISA開始で注目される米国市場の投資銘柄

1月1日にいよいよ新NISAが始まり、個人投資家の米国株投資への関心が高まっています。以前のNISAは米国株取引に対応していませんでしたが、新NISAは対応しています。そして非課税保有期間が無期限となるため、強靱な米国経済の下、成長性に富む米国株を長期保有するメリットが大きくなるためです。

では、実際にはどんな米国株やETFを個人投資家は買うべきなのでしょうか?海外の個人投資家向け投資情報・分析サイトのTipRanksは、日本の個人投資家や証券会社向けに、海外の個人投資家がどういった米国株などを実際に売買しているかを調査しました。 

TipRanksのポートフォリオ管理機能のデータから分析

調査は、TipRanksの「スマートポートフォリオ」での2023年下期の海外個人投資家の月次売買動向を対象としました。スマートポートフォリオは、株式ポートフォリオ構築ツールです。TipRanksのアナリスト評価や財務分析、市場動向などの情報を基に、ユーザーの投資目的やリスク許容度をダッシュボードに表示、最適なポートフォリオの構築を支援しています。

TipRanksでは実際の売買に紐づくスマートポートフォリオでの実績から海外の個人投資家がどのような銘柄を売買しているのか、調査をし、分析しました。

メガキャップ銘柄を中心に取引。年後半にAI関連銘柄が台頭

調査によれば、海外個人投資家は、2023年下期には全般的に「マグニフィセント・セブン」メガキャップ銘柄や主要ETFを多く売買していました。そして、12月のデータを見ると、投資動向に変化が見られます。7月以降首位を維持してきたアップルが3位に後退し、代わってマイクロソフトとエヌビディアが1位と2位を占めました。生成AI(人工知能)関連への個人投資家の関心の高まりを反映しているとみられます。また、不透明な経済状況でも安定的成長が見込めるディフェンシブ銘柄である米製薬大手ファイザーが9位に浮上しており、ディフェンシブ株への傾斜も見受けられました。

最も買われた銘柄の動向 

2023年下期の月別動向を見ると、全般的には、マグニフィセント・セブン銘柄(アップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズ、エヌビディア、テスラ)が、上位を占めました。

また、8月から11月にかけては、主要ETFである「インベスコQQQトラスト(米NASDAQ100指数への連動を目指すETF)」や「SPDR S&P 500 ETFトラスト(S&P500指数への連動を目指すETF)」もトップ10入りし、定評あるETFが存在感を示しました。12月に両ETFがトップ10圏外に去ったことは、投資家がインデックス運用からやや離れ、個別株物色の傾向が強くなったことを示唆している可能性があります。

なお、中国eコマース大手のアリババは、下期を通じてトップ10内の地位を維持しました。

TipRanksスマートポートフォリオにおいて最も買われた銘柄(月別)

12月には、アップルが首位から後退し、マイクロソフトとエヌビディアが1、2位に

注目すべきは、12月にかけての動向です。7月以降首位を維持してきたアップルが3位に後退し、代わってマイクロソフトとエヌビディアが1位と2位を占めました。アップルの最新世代スマートホンiPhone 15の売上がややさえないことをアナリストは指摘しており、投資家もそれを意識しているようです。

マイクロソフトに関しては、自社製品への急速なAI導入や、生成AIのChatGPTを運用しているオープンAIとの連携に投資家は注目しています。エヌビディアについては、生成AI用データセンター向けGPU(画像処理半導体)の需要拡大に投資家は引き続き期待しているとみられます。

なお、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が10位に浮上したのも、生成AI向けGPUに関連してアナリストがAMDに対して急速に強気の見方を示していることが背景にあります。

ファイザーがトップ10に浮上、ディフェンシブ株選好を反映か

また、米製薬大手ファイザーが9位に浮上しました。不透明な経済状況でも安定的成長が見込めるディフェンシブ銘柄の浮上は、投資家のディフェンシブ株への傾斜を示唆している可能性があります。

最も売られた銘柄の動向

TipRanksスマートポートフォリオにおいて最も売られた銘柄(月別)

上位を占めるメガキャップ銘柄に加え、AMDやディズニーも売られる

一方、最も売られた銘柄の動向を見ると、やはりマグニフィセント・セブンが上位を占めています。また、AMDは下期を通じてトップ10内でしたが、11月から12月にかけては、6位から9位に下げており、その一方で最も買われた銘柄の10位に浮上しています。

なお、ウォルト・ディズニーはたびたび10位に入っています。2023年度の一時的な利益低迷や、経営刷新を求めるアクティビストの台頭を、投資家は懸念している可能性があります。

新NISA制度により学生も米国株への投資に注目

2024年から制度が新しくなったNISA制度に注目が集まっており、大学生の間でも投資がよく話題になる時代となってきました。そして、ここでも米国株投資への関心も高まっています。

TipRanks後援で米国株デモ投資コンテスト「Wall Street Competition 2023」で新たな才能が輝く

2023年9月12日、TipRanksの全面的な後援のもと、東京・渋谷のSHIBUYA QWSで、米国株デモ投資コンテスト「Wall Street Competition 2023」の記念セミナーと優秀賞の発表、閉会式が開催されました。

2023年8月14日から9月8日の約1ヶ月間行われたコンテストでは、TipRanksが提供した先進的な「Smart Portfolio」ツールを使用し、学生が米国株の分析を行い、仮想投資を競い合いました。また、マネックス証券の米国株銘柄スカウターも活用され、学生による緻密な投資分析が行われました。

学生の米国株、投資判断を支えた「アナリストの予想情報」

「Wall Street Competition 2023」大会終了後に実施のアンケートより引用

大会終了後に行った参加者へのアンケートによると、大会期間中の米国株投資の調査や分析に使ったTipRanksが提供するツールの中でも、特に投資推奨および目標株価を示すアナリスト予想を表示するツールが最も投資の意思決定の役に立ったとの結果が出ました。

大会を通じての学生のコメント

大会を通じて、参加者の学生より様々なコメントが寄せられた。

“米国株式への知識不足、ツールの使い方の理解不足で苦労することが多かった。英語の壁が厚いと感じた。”

“日本時間の夜が米国の株式市場の空いている時間だったということで、なかなか投資を実行するのが難しいところがあった。ただ、それを体感できて良かった。”

“米国株に触れるのは初めてだったが、非常に楽しい大会だった。規模を大きくして、来年も開催していただけると嬉しい。”

“他大学の学生の方と競い合うイベントでとても楽しかったです。夏休みに消え入りがちなサークルメンバーのモチベーションも今年は維持できたと感じます。ありがとうございました。来年もぜひ参加したいです。”

(本稿の翻訳・編集・調査まとめ 益子 隆)

TipRanks(ティップランクス)について

TipRanks(ティップランクス)は、 金融機関やウォールストリートのプロが利用するレベルの情報を個人投資家に届け、投資の意思決定を支援する投資調査企業です。TipRanksはAIを駆使することで、膨大な金融、株式に関する情報を収集し、独自のテクノロジーで分析し、可視化することで、分かりやすいデータセットとして提供。米国、シンガポール、英国、カナダなど、日本を含む世界中の証券会社や銀行がTipRanksの株式調査データを自社のプラットフォームに組み込み、顧客の投資リターンを高める手段や情報を提供しています。

社名:TipRanks Ltd.

所在地:Weizman 2, Tel Aviv, Israel

設立:2012年

CEO:Uri Gruenbaum

事業内容:メディア事業、ソリューション事業

連結子会社:Theflyonthewall.com Inc.

TipRanksに関する各種ページ

TipRanks.com(ティップランクス):https://tipranks.com/

法人向けソリューション:https://enterprise.tipranks.com/

免責事項

本記事に含まれる情報は、TipRanksスマートポートフォリオに基づくデータや背景情報のみを表すものであり、TipRanksまたはその関連会社の見解または意見ではありません。TipRanksは、当該情報の完全性、正確性、信頼性について保証するものではありません。本記事のいかなる内容も、証券の売買を推奨または勧誘するものではありません。記事中のいかなる情報も、法律上、専門上、投資上、および/または金融上の助言を構成するものではなく、個人の特定のニーズおよび/または要件を考慮するものでもなく、また、記事中のいかなる情報も、そこで議論されている事項または主題に関する包括的または完全な記述を構成するものでもありません。TipRanksおよびその関連会社は、記事の内容に関して一切の責任または義務を負わないものとし、記事中の情報に基づいて取られる行動は、お客様ご自身の責任において行われるものとします。本記事のリンクは、TipRanksまたはその関連会社による推奨または推薦を意味するものではありません。過去の実績は将来の結果、価格、パフォーマンスを示すものではありません。

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