一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンのプレスリリース
持続可能な水産業の実現と海洋環境保全を目指すブルーエコノミーの推進 ー FISHERMAN JAPAN -フィッシャーマン・ジャパン ー
1. 「フィッシャーマンジャパン・ブルーファンド」とは
海を守りながら利用することで経済や社会全体をサステナブル(持続可能)にする「ブルーエコノミー」の推進を目的とし、フィッシャーマン・ジャパンとミュージックセキュリティーズが2023年に設立したファンドです。経済的なリターンの獲得だけでなく、投資を通じて社会的課題の解決を目指す「インパクト投資」を行います。海洋環境保全のための海のDX化、サステナブルな養殖エサの開発、海洋プラスチックの回収・リサイクル、海のサーキュラーエコノミーの実現、サステナブルシーフードの流通販売など、幅広い事業を投資対象とします。
2.本プロジェクトの意義
海をめぐる環境は激変しています。日本近海の海面水温は過去100年で1.24度も上昇。海流の位置も変動し、海藻が繁茂しなくなる磯焼け現象も深刻です。その影響を受けて日本の水産業も危機的な状況を迎えています。各地の漁港が水揚げ減に苦しみ、事業の存続が危ぶまれる事態に発展しています。この事態をあと数年放置すれば、国内水産業の崩壊はもちろんのこと、海洋環境も不可逆的なダメージを受けてしまうことでしょう。水産業の変革を目指すフィッシャーマン・ジャパンは2014年の設立以来、担い手育成などに加えて環境問題にも取り組んできましたが、単独でできることには限界があります。「ブルーエコノミー」に関心を持つ企業は世界的に増えており、そうした企業に対して早急に資金的な支援を行い、この危機を乗り越える必要があります。
フィンテック企業のミュージックセキュリティーズと連携することで上記の課題に取り組むチャンスが生まれました。ミュージックセキュリティーズが構築したインパクト投資プラットフォーム「セキュリテ」を利用し、フィッシャーマン・ジャパンが「ブルーエコノミー」に取り組む投資先企業を選定。ミュージックセキュリティーズが投資先の財務状況などの審査や投資家の勧誘を行います。
海洋環境の保全に特化したインパクト投資のスキームは国内初であり、本プロジェクトが普及・拡大すれば、国内におけるブルーエコノミー推進のモデルケースの一つになると自負しています。
3.第一弾投資先企業について
厳しい選考の結果、第一弾としては以下の2社に投資を行うことを決定しました。
●株式会社ベンナーズ(本社:福岡県福岡市、代表取締役:井口剛志)
サイズが不揃い、数量がまとまらない、あまり美味しくない、加工が大変―-。さまざまな理由で廃棄されてきた「未利用魚」をおいしく調理し、ミールキットとして販売。乱獲や水産資源枯渇問題への解決策を提案する。イスズミやアイゴといった磯焼けを引き起こす「食害魚」の商品化にも成功。漁師たちの所得向上に貢献するユニークなビジネスモデルの全国展開を目指す。
●株式会社REMARE(本社:三重県鳥羽市、代表取締役:間瀬雅介)
世界的に深刻視されている海洋プラスチック(海プラ)ごみ問題の解決を目指すベンチャー企業。海洋プラスチックごみを独自の技術で加工・処理し、デザイン性の高い什器としてアパレルブランド等に販売する新ビジネスを展開する。世界中で問題視されている海洋ごみを「資源」として捉える新しい発想が高く評価され、全国の漁村への展開が期待されている。
4.今後の予定
ブルーエコノミーの実現を目指し、引き続き投資を行います。有望な投資先は多数ありますので、本プロジェクトの意義を理解していただける投資家の開拓を進めて参ります。
また、当ファンドの意義や今後の活動方針について投資先企業などステークホルダーの方々と議論するオンライン対談イベントを12月13日(水)13:00時より、オンラインにて行います。
お申し込み、お問い合わせはこちらのフォームまでご連絡ください。
https://www.securite.jp/iform/bedc99da700856f152b1a1e44fef47e7