株式会社hokanのプレスリリース
今回の調達により、企業代理店(*1)チャネルの深耕や保険会社等への横展開による顧客基盤の拡大、プロダクト開発による付加価値向上および新規事業開発を進めてまいります。これにより、中長期的に保険流通のプラットフォーム構築を目指すべく、採用を積極化するとともに、ガバナンスも着実に強化してまいります。
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資金調達の背景・目的
保険業界は国内50兆円の有数の巨大市場であり、保険流通を担う保険募集人の数は200万人以上といわれています。2016年の改正保険業法では、顧客の契約に対する意向を適切に記録する「意向把握義務」と、顧客の希望条件に該当する保険商品はすべて提案しなければならない「情報提供義務」が導入され、各保険代理店が「より適正に保険を届ける仕組みづくり」を行うことが求められてきました。
このような業界内での法改正や規制強化が進むにつれて、当社のクラウド型保険システム「hokan®️」は日々ニーズを高めています。特に、態勢整備・コンプライアンスに強みを持つことから、多くの業種・企業の皆様にご利用いただいております。この度、顧客基盤の拡大・プロダクト開発や新規事業開発を強化し、さらなる成長を模索するため、資金調達を実施する運びとなりました。
左から、大竹(執行役員CFO)、阿部(執行役員CPO)、横塚(取締役CTO)、小坂(代表取締役CEO)
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「hokan®️」サービス開発の変遷
「hokan®️」は、2020年1月に拡販を開始して以来、様々な規模(エンタープライズから個人代理店)および業種(生保系/損保系代理店、企業代理店、銀行グループ内代理店)のお客様にご愛用いただいております。生保系保険代理店向けと損保系代理店向けの機能開発をそれぞれ進め、昨年には企業代理店への導入を実現いたしました。
「案件管理」、「意向把握」、「ダッシュボード」および「ATOIKURA(*2)」等の複数プロダクトの開発と実装を進め、本年7月には新たにhokan出納(*3)をリリースいたしました。
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今後の展望
今回のシリーズBラウンドを契機として、顧客基盤の拡大・プロダクト開発や新規事業開発を強化してまいりたいと考えております。
まず、hokan出納を軸として、昨年導入を実現した企業代理店チャネルの深耕を図ることで、顧客基盤の拡大を進めてまいります。今回ご出資いただいた三井物産グループのご支援もいただきながら、保険会社や銀行等への横展開を進めるとともに、将来的には海外への展開も視野に入れてまいります。
また、保険業界の皆様が、最適なシステムが存在しないことを理由として、非効率な業務に忙殺されている現状を変えるべく、複数プロダクトおよびオプションの開発を進めてまいります。
次に、保険流通のプラットフォーマーを目指して様々な新しい取り組みを行います。新規事業開発の一環として、EV(電気自動車)オーナー向け特化型プラットフォーム事業であるFEVOW(*4)に取り組んでまいります。さらに顧客獲得や機能拡充等を目的とするM&A等も積極的に検討してまいります。
これらを実現するために、エンジニアを中心に採用を積極化する所存です。当社は、保険業界特有のドメイン知識を蓄積し、技術力の高いエンジニアをインハウスで多数確保しているため、プロダクトの拡張性およびクオリティの点で大きな優位性があると自負しております。今後もエンジニアメンバーを新たに確保していくことで、機能開発とプロダクトの進化・深化を図り、お客様への付加価値向上を目指します。
今後も、保険業界をテクノロジーの力で支えていく取り組みを積み重ねていくことで、保険流通のプラットフォーマーとして「保険の持つ価値を正しく届ける世界」を実現してまいります。
*1: 企業代理店:大企業をはじめとする企業グループの中に位置しており、主に当該企業グループに所属する従業員を対象として保険を販売する部門又は企業体を企業代理店と定義しています。
*2: ATOIKURA:データ入力にOCRを用いることで、MDRT(Million Dollar Round Table)会員証を取得・継続するために必要な「MDRT成績証明書」「成績情報」の準備を効率化するシステムです。
*3: hokan出納:企業代理店特有の入出金管理や精算業務に特化したクラウド型保険代理店精算管理システムです。
*4: FEVOW(フェボウ):For EV Ownersの略です。EVオーナーに特化した経済圏プラットフォーム事業。コンセプトは“EVと共にワクワクする暮らしを”。EV に乗って楽しむ旅、食事、イベントなど、EV オーナーの方にとって必要な情報を一つの場所に集約させ、従来の情報集めの煩わしさや見つけづらさを解消。ワンランク上のライフスタイルを提供いたします。
■シリーズBラウンド達成記念 特設サイト
この度、シリーズBラウンドを達成した記念として、hokanオウンドメディアを設立いたしました。
当サイトでは、過去に立ち返りながら、未来のさらなる成長に向けて前進していこうという意味を込めて、「暖簾」をモチーフに掲げています。
また、新体制の経営陣にフォーカスをした記事を掲載しています。是非ご覧ください。
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資金調達の概要
■第三者割当増資引受先(順不同)
三井物産インシュアランス・ホールディングス株式会社
Archetype Ventures
Sony Innovation Fund
■借入先金融機関等(あいうえお順)
あおぞら企業投資株式会社
株式会社静岡銀行
株式会社商工組合中央金庫
株式会社Fivot(Flex Capital)
株式会社北陸銀行
株式会社みずほ銀行
株式会社三井住友銀行
株式会社りそな銀行
■今回の資金調達のポイント
・第三者割当増資による財務基盤強化と、デットファイナンスの活用による加重平均資本コストの低減を両立
・三井物産グループの三井物産インシュアランス・ホールディングスによる出資を受け入れたことにより、事業提携による成長加速を企図
・Archetype Ventures、Sony Innovation FundがプレシリーズAラウンド(2018年11月)、シリーズAラウンド(2020年9月)に加え、3回目の出資を実行いただき、長期に亘り弊社を支援
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シリーズBラウンドで出資いただいた投資家からのコメント
三井物産インシュアランス・ホールディングス株式会社
代表取締役社長 福田 英之 様
保険代理店システム「hokan®」を2023年8月より利用開始しており、導入を契機に保険業界をアップデートするというhokanの経営理念に共感し出資をいたしました。その実現をサポートするため、システムの利用にとどまらない保険代理店業務の効率化や課題解決、顧客接点のデジタル化・高度化を目指し共に取り組んでいく所存です。
Archetype Ventures
Managing Partner 福井 俊平 様
無くてはならない身近なものでありながら複雑で分かりにくく、かつ巨大な保険業界の社会課題を着実に解決し続けているhokanに、今回3度目の出資をさせて頂けたことを嬉しく思います。これからの社会の動向を見据えながら、必要とされる課題解決に向けたチャレンジがまだまだ沢山あり、その道程をご一緒できることにワクワクしています。
ソニーベンチャーズ株式会社
Chief Executive Officer 土川 元 様
クラウドネイティブと業界経験者のミックスからなるユニークなチームが保険業界のデジタル化にチャレンジしています。常にプロダクトに磨きをかけ、市場開拓の実績を積み重ねていく様を間近で見てきました。hokanの更なる成長と共に、保険業界のDXが進むことでより消費者が安心できる社会となることを期待しています。
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株式会社hokanについて
■保険代理店向け顧客・契約管理サービス「hokan®️」の概要
主に保険代理店を対象とする顧客・契約管理システムhokanは、見込みから保全までの情報を一元管理し、情報の集計/分析まで繋げることができる顧客・契約管理システムです。2018年のリリースから顧客を拡大し、2022年には全国の代理店・支店に導入を達成。使いやすさ・カスタマイズの柔軟性とサポート力・顧客の要望を聞きながらのプロダクトアップデート力を特徴とし、改正保険業法に伴い増加している事務処理を効率化します。企業代理店・生保・損保・乗合など、多様な代理店の皆さまにご利用いただいております。
hokan紹介ページ:https://www.hkn.jp
お問い合わせページ:https://www.hkn.jp/download
※hokanおよびhokanロゴは、株式会社hokanの商標または登録商標です。
■株式会社hokan概要
「保険業界をアップデートする」ことを目指し、保険代理店向け顧客・契約管理サービス「hokan®️」を中心に、メディアの運営や保険会社向けITコンサルティングサービスを提供しております。多くの保険業界関係者に支えていただきながらソフトウェアサービスを提供してきた知見を活かし、最新の技術を保険業界にきちんと適用することで、誰もが正しく適切に保険商品を享受できる社会をつくってまいります。