SBIいきいき少額短期保険株式会社のプレスリリース
2019年6月に改正動物愛護法が成立し、販売用の犬・猫へのマイクロチップ装着が義務化、一般の飼育者については努力義務となりました。SBIいきいき少額短期保険株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:千葉 竜介、以下「当社」)は、マイクロチップについて犬・猫を飼育している200名にアンケート調査を実施し、獣医師の佐々木伸雄先生に話を伺いました。
■犬・猫飼育者におけるマイクロチップの認知率は90.5%
■ペット販売業者へのマイクロチップ装着義務化の認知率は54.5%
一般の飼育者への努力義務認知率は48.0%
■マイクロチップ装着義務化への賛成は69.5%
賛成の理由で最も多いのは「迷子になったときの身元確認が容易」93.5%
反対の理由で最も多いのは「かわいそう」50.8%
■現在マイクロチップを装着している飼育者は26.5%
■装着済みのうち、「飼ったときにマイクロチップが
装着されていた」が43.8%
■今後マイクロチップの装着意思を明確に持っている飼育者は9.8%
■マイクロチップで実現したら良いと思うもの第1位は「GPS」で54.0%
マイクロチップとは?
犬や猫に埋め込むマイクロチップは、直径2mm、長さ12mm程度の円筒形の電子標識器具です。飼い主の情報と照合できる15桁の番号が記録されており、全国の動物保護センターや保健所、動物病院にて、専用の読み取り機でデータを読み取ることができます。マイクロチップは、通常より少し太めの専用の注射器で、獣医師によって犬や猫の首の後ろの皮下に埋め込みます。費用は数千円~1万円程度です。マイクロチップは全体を生体適合ガラスやポリマーで覆われているため、副作用はほとんどなく、一度装着をすれば半永久的に使用可能です。装着後はデータベースへの登録が必要です。
マイクロチップは災害時に役に立つ!
マイクロチップを装着する最大のメリットは、迷子や事故、自然災害時など、離れ離れになったペットが保護された際にペットの身元がすぐに確認できることです。2016年の熊本地震の際、熊本県と熊本市で保護された、マイクロチップが装着されていた犬7頭のうち6頭は飼い主が判明しました*。迷子札や首輪ははずれてしまう可能性がありますが、マイクロチップは一度装着すればなくなることはありません。
*参照:環境省「熊本地震におけるペットの被災概況」https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3003/01.pdf
犬・猫飼育者におけるマイクロチップの認知率は90.5%
マイクロチップの認知率は、「聞いたことはある」を含めると、全体の90.5%と大多数を占めることがわかりました。また、マイクロチップについて「ある程度知っている」、「よく知っている」は合計71.0%と、犬・猫飼育者の間ではマイクロチップについて広く知られていることがわかります。
<2019年6月に改正動物愛護法成立>
ペット販売業者へのマイクロチップ装着義務化の認知率は54.5%
一般の飼育者への努力義務認知率は48.0%
2019年6月に改正動物愛護法が成立しました。これにより、犬と猫の販売業者・繁殖業者に対してはマイクロチップ装着が義務化され、一般の飼育者については努力義務となりました。販売業者等に対する義務化について「知っている」と回答した方は54.5%、一般の飼育者に対する努力義務については48.0%の方が「知っている」と回答、それぞれの認知率は約半数という結果になりました。
マイクロチップ装着義務化への賛成は69.5%
販売業者に対するマイクロチップ装着義務化については、69.5%と半数以上の方が賛成と答えました。
賛成の理由で最も多いのは「迷子になったときの身元確認が容易」93.5%
賛成の理由として最も多かったのは「迷子になったときの身元確認が容易になる」93.5%(130名)でした。「その他」では「無責任な飼い主やブリーダーを減らせる」という意見もありました。
反対の理由で最も多いのは「かわいそう」50.8%
反対の理由として最も多かったのは「かわいそう」50.8%(31名)、次いで「装着後のペットの状態が心配」42.6%(26名)と、ペットの体の心配をする飼育者が多いことがわかりました。
現在ペットにマイクロチップを装着している飼育者は26.5%
マイクロチップを認知している飼育者に、現在飼育しているペットへのマイクロチップの装着状況を聞いたところ、26.5%が装着していました。犬・猫別に見てみると、犬35.2%、猫17.8%と、犬の装着率は猫よりも高いことがわかりました。
装着済みのうち「飼ったときにマイクロチップが装着されていた」が43.8%
マイクロチップをすでに装着している飼育者にきっかけを聞いたところ、最も多い回答は「迷子になったときの身元確認が容易になる」68.8%(33名)となりました。また、装着済みだったケースは43.8%(21名)あり、装着義務化以前よりマイクロチップが導入がされていることがわかりました。
今後マイクロチップの装着意思を明確に持っている飼育者は9.8%
マイクロチップを装着していない飼育者に今後の装着意思について聞いたところ、明確な意思を持った「装着したい」は9.8%という結果になりました。一方、「装着する予定はない」は57.1%で、半数以上を占める結果となりました。
マイクロチップで実現したら良いと思うもの第1位は「GPS」で54.0%
マイクロチップで実現したら良いと思うものとして、最も回答が多かったのは「GPSがつけられる」54.0%(108名)で、次いで「健康管理ができる」39.0%(78名)となりました。3位として「装着に際して補助金やペット保険の適用が受けられる」36.0%(72名)があげられ、費用の軽減によりマイクロチップ装着がより広まるのではないかと考えられます。また、「動物の感情がわかる」は20.0%(40名)と他項目と比較して少なく、マイクロチップではペットの居場所や健康管理を目的としたいという傾向がわかりました。
■獣医師・佐々木伸雄先生コメント
✔9/1は防災の日 ペットと一緒に備えるために
自然災害時には、可能であれば同行避難を行いましょう。あらかじめ自治体で同行避難の可否や注意事項などを確認しておくとよいでしょう。マイクロチップは、いわばペットの確実な身分証明書です。また、一度装着すればはずれてしまうことはないため、同行避難ができなかった場合、また飼い主からはぐれてしまった際に飼い主を探し出す有力な手段となります。
✔ 9/20~26は動物愛護週間 動物と人間の共存のためにできること
現在は人と動物の共生社会です。マイクロチップの装着は、迷子や盗難にあった動物の保護時に身元確認で役立つほか、動物の野良化防止にも役立ちます。野良化した動物は病気も多く、一般に短命です。また、野生化した動物が周囲の人に及ぼす危害や迷惑などが地域社会で問題となることも多くなっています。これらの問題を減らすためには、野生化した動物にエサをあげないことや不妊手術等で望まない繁殖を防止することが重要だと思います。
一方、ペット保険への加入によって、ペットにもしものことがあった際には治療選択の幅が広がります。しかし、日本におけるペット保険の加入率はまだ低いのが現状です。今後加入率が高くなれば、高額獣医療を対象とする保険など、様々なタイプの保険が誕生すると思われます。そうなると獣医師も安心して様々な治療法を勧めることができます。後悔のない、納得できる治療法の選択は、飼い主の満足感や安心につながるのではないでしょうか。
✔マイクロチップの普及のカギは、ペットの健康管理?!
獣医界では、20年以上前よりマイクロチップの装着や義務化について強く勧めてきました。今回の犬・猫販売業者へのマイクロチップの装着義務化がそのスタートラインです。今後はマイクロチップに入れるべき情報や内容について、学会・会議などで議論していくことになると思います。
今回の動物愛護法改正では、一般の飼い主や、保護された犬や猫の譲渡の際の装着は努力義務となっています。今後マイクロチップが広く普及するためには、飼い主にとって何がメリットで、どのように役立つかがわかる必要があります。
現在はペットの身元がわかるのみですが、今後は、信頼できるサーバー上でデータが一元管理されることを期待しています。その上で、ペットの身元だけでなく、過去の病歴や治療歴、ワクチン歴などの情報があれば、獣医師にとって診断や治療を進めるうえで大いに役立ちます。また、飼い主にとってはセカンドオピニオンを受ける際や日頃の健康管理に役立ちます。
マイクロチップの技術も進化しています。そのデータ管理や運用法、ならびに管理に対する信頼性を確保することにより、今後は身元管理だけでなく、マイクロチップに含まれる情報が動物や飼い主にとってより有益なものとなれば、マイクロチップがさらに普及するであろうと期待しています。
■獣医師・佐々木 伸雄 先生 プロフィール
東京大学卒業後、同大学の獣医学科、動物医療センターで動物外科の教員として勤務。主な対象動物は犬、猫であるが、牛、馬なども診療。研究に関しては、動物の腫瘍関連の研究や骨の再生医療など。2012年3月、同大を定年退職。この間、日本獣医学会理事長、農林水産省獣医事審議会会長などを歴任。最近は、「高齢者にもっとペットを飼ってほしい」という趣旨で、NPO法人高齢者のペット飼育支援獣医師ネットワーク(VESENA)を組織し、活動中。
■マイクロチップに関するアンケート調査の概要 調査対象:犬・猫の飼育者 調査方法:インターネットリサーチ 調査期間:2019年8月2日(金)~2019年8月7日(水) 有効回答:犬飼育者100名、猫飼育者100名 合計200名 ※本調査レポートの百分率表示は小数点第1位で四捨五入の丸め計算を行っているため、合計しても100%にならない場合があります。 |
■回答者属性
<会社概要>
■会社名:SBIいきいき少額短期保険株式会社
■会社紹介:
当社は、東証一部上場「SBI ホールディングス(株)」のグループ会社です。
「シンプルでわかりやすく」「保険料は手ごろに」という、お客様の声をもとに開発した死亡保険、医療保険で、シニア層を中心に幅広い支持を得ています。2017年9月より発売したペット保険は、業界最安水準の保険料で通院・入院・手術を補償。高齢化するペットと安心して暮らせるよう、お申し込みは犬も猫も11歳11か月まで可能になっています。インターネットで申し込むと、保険料はずっと10%OFFが続き、手ごろと好評です。
■所在地 :東京都港区六本木 1-6-1
■設立年月日:2007 年 7 月 3 日
■資本金 :36,000 千円
■事業内容 :少額短期保険業 (販売商品:SBI いきいき少短のペット保険、SBI いきいき少短の死亡保険、SBI いきいき少短の医療保険、 引受基準緩和型死亡保険あんしん世代【緩和型】、 引受基準緩和型医療保険新いきいき世代【緩和型】)
■U R L :https://www.i-sedai.com/?campID=70110000000igJDAAY&date=190826&cdt=press