住友林業株式会社のプレスリリース
住友林業グループはSDGsの目標年でもある2030年を見据え長期ビジョン「Mission TREEING 2030」を発表しました。脱炭素社会の実現に向けた取り組みの一つに「循環型森林ビジネスの加速」を掲げグローバルに展開する森林ファンドの組成を目指しています。本ファンドは住友林業グループとしてこの取り組みにおける初めての組成となります。
本ファンドは参画企業各社の出資金で北米を中心に森林を購入・運用します。木材販売等から得る利益や森林が生み出すカーボンクレジットを出資者へ還元して社会全体のカーボンオフセットに貢献していきます。本ファンドを通じて森林が持つCO2吸収・炭素固定機能や生物多様性、水資源の保護等の多面的機能が十分発揮できるよう持続可能な森林経営を実践します。
住友林業グループの他、現時点で本ファンドへの参画を表明しているのはENEOS株式会社、芙蓉総合リース株式会社、ユニ・チャーム株式会社の3社で6月の組成に向けて複数の企業が検討しています。組成後の発表で本ファンドの概要や取り組みの意義など説明します。
EF社は2022年10月に米国で森林ファンドの組成・運営に知見と経験を有するAlex Finkral氏、Glenn Wallace氏と住友林業の100%子会社Sumitomo Forestry America, Inc. (社長:岩崎 淳 本社:米国 テキサス州ダラス)が共同で設立しました※1。本ファンドのアセットマネジメント会社として森林資産の運用に助言します。本ファンドの私募取扱やファンドGP※2の日本国内業務の受託は住友林業の100%子会社SFCアセットマネジメント株式会社(社長:吉澤 雄次郎 本社:東京都千代田区)が行います。
気候変動対策や生物多様性保全などの社会課題に対し、森林は自然を基盤とした解決策、Nature based Solutions(NbS)としての期待が高まっています。住友林業グループは国内外で森林を保有・管理し、森林の公益的機能を保ちながら木材資源を永続的に利用するため、適正な管理のもと、持続可能な森林経営を行っています。さらに自然資本としての森林の価値を有効活用し、炭素クレジットを配分する仕組みを構築しながら技術革新だけではCO2排出量ゼロの達成が困難な産業などの脱炭素化にも貢献していきます。2030年までに管理・保有する森林面積を計50万haまで拡大し、運用資産規模が1,000億円の森林ファンドを目指します。
森林経営から木材建材の調達・加工、戸建住宅や中大規模木造建築の請負、不動産開発、バイオマス発電まで「木」を軸にした住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで、森林のCO2吸収量を増やし、建築での木材活用で炭素を長く固定し続けることができます。「ウッドサイクル」を回し、自社のみならずお客様や取引先、そして社会全体への脱炭素化に貢献していきます。
※本リリースは本ファンドについて参画企業を勧誘するものではありません。
■EF社概要
(1) 社名
Eastwood Forests, LLC(イーストウッド・フォレスツ社)
(2) 所在地
ノースカロライナ州チャペルヒル
(3) 事業内容
森林アセットマネジメント事業
(4) 代表者
Alex Finkral (President & CEO)
(5) 設立日
2022年10月28日
※1 <関連プレスリリース>
米国で森林アセットマネジメント事業会社を設立 https://sfc.jp/information/news/2023/2023-01-27.html
※2 General Partner。無限責任組合員のことで、ファンドの運営に責任を負う組合員