子どもの教育資金に関する調査2023

ソニー生命保険株式会社のプレスリリース

このたび、ソニー生命保険株式会社(代表取締役社長 萩本 友男)は、2023年1月26日~1月27日の2日間、大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女に対し、今年で10回目(※)となる「子どもの教育資金に関する調査」をインターネットリサーチで実施し、1,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)
※2014年~2016年は「子どもの教育資金と学資保険に関する調査」として発表

・「コロナ収束後は、子どもの教育費を増やしたい」親の7割が希望
・小学生から社会人になるまでに必要な教育資金 平均予想金額は1,436万円、調査開始以来最高額に!
・「給付型奨学金をもっと利用しやすくしてほしい」高校生以下・浪人生の親の約9割
・自分の子どもに就いてほしい職業 男子・女子の親ともに1位は「公務員」
・子どもに目指してほしい“理想の大人” 有名人では1位「芦田愛菜さん」

◆親の6割半が「子どもの学力や学歴は教育費次第で決まる」と実感
◆親の7割強が「早期の知育や英才教育は子どもの将来のために重要」と実感

大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女1,000名(全回答者)に、子どもの教育や教育費に関する内容について、自身の考えや状況がどの程度あてはまるか聞きました。
≪子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まると感じる≫では、「非常にあてはまる」が16.7%、「ややあてはまる」が50.0%で、合計した「あてはまる(計)」は66.7%となりました。教育費の多寡が子どもの学力や学歴と強く関係していると実感している親が多いようです。
≪老後の備えより子どもの教育費にお金を回したい≫では「あてはまる(計)」は62.5%、≪早期の知育や英才教育は子どもの将来のために重要だ≫では「あてはまる(計)」は71.2%とどちらも半数を超えたのに対し、≪スポーツや芸術の習い事よりも学習塾に教育費をかけたい≫では「あてはまる(計)」は39.2%と半数未満にとどまる結果となりました。 (図1)
(図1)

 

◆「子どもの教育費の負担を重いと感じる」親の6割半、大学生等の親では8割強
◆子どもの教育費をいつまで親が負担するべきだと思う? 「大学・短大・専門学校卒業まで」が突出

全回答者(1,000名)に、≪子どもの教育費の負担を重いと感じる≫にどの程度あてはまるか聞いたところ、「非常にあてはまる」が25.0%、「ややあてはまる」が41.9%で、合計した「あてはまる(計)」は66.9%となりました。
子どもの就学段階別にみると、「あてはまる(計)」と回答した親の割合は、未就学児の親では56.5%、小学生の親では58.1%、中高生の親では71.4%、大学生等(予備校生・浪人生・大学生・短期大学生・専門学校生、以下同様)の親では81.3%と、子どもの就学段階が上がるほど高くなりました。 (図2)
(図2)

また、子どもの教育費をいつまで親が負担するべきだと思うか聞いたところ、「大学・短大・専門学校卒業まで」が55.7%と突出して高くなり、「就職するまで」が22.6%、「大学院卒業まで」が11.0%、「高校卒業まで」が8.2%、「義務教育終了まで」が2.5%となりました。 (図3)
(図3)

◆「子どものインターネット・SNS利用に不安を感じる」親の7割、小学生の親では8割
≪インターネットやSNSの利用≫では、「不安を感じる(計)」は70.6%となりました。
子どもの就学段階別にみると、「不安を感じる(計)」と回答した親の割合は、未就学児の親(78.6%)と小学生の親(80.6%)で特に高くなりました。 (図4)
(図4)

 

◆「子どもの教育資金に不安を感じる」親の7割半、中高生の親では8割
◆教育資金に不安を感じる理由 1位「収入の維持・増加に自信がない」

全回答者(1,000名)に、≪教育資金≫について、どの程度不安を感じるか聞いたところ、「不安を感じる(計)」は75.4%となりました。
子どもの就学段階別にみると、「不安を感じる(計)」と回答した親の割合は、中高生の親(79.0%)が最も高くなり、小学生の親(78.6%)、未就学児の親(76.2%)と続きました。 (図5)

子どもの教育資金に不安を感じている親(754名)に、不安を感じる理由を聞いたところ、「収入の維持や増加に自信がない」(41.8%)が最も高くなりました。次いで高くなったのは、「教育資金がどのくらい必要となるかわからない」(38.5%)、「社会保険料の負担増」(34.7%)、「収入が不安定」(22.1%)、「病気やケガで収入が途絶えるリスク」(20.3%)でした。 (図6)
(図5)
(図6)

◆「コロナ禍で子どもの教育に対する不安が増加した」親の約8割、中高生の親では8割半
全回答者(1,000名)に、家計や教育へのコロナ禍の影響について聞いたところ、≪子どもの教育に対する不安≫では「増加(計)」(「非常に」と「やや」の合計、以下同様)が77.0%、「減少(計)」が23.0%となり、コロナ禍による、子どもの教育に対する不安の高まりが見て取れました。
子どもの就学段階別にみると、「増加(計)」と回答した親の割合は、中高生の親(83.7%)が最も高くなりました。 (図7)
(図7)

◆「コロナ禍で家計が悪化した」親の7割強
◆「コロナ収束後は、子どもの教育費を増やしたい」親の7割が希望

家計や教育費についてみると、≪家計≫では「改善(計)」が27.4%、「悪化(計)」が72.6%、≪子どもの教育費≫では「増加(計)」が57.7%、「減少(計)」が42.3%となりました。 (図8)

≪コロナ収束後は、子どもの教育費を増やしたいと思う≫か聞いたところ、「増やしたいと思う(計)」が69.8%、「増やしたいとは思わない(計)」が30.2%となりました。親の多くが、コロナ禍が落ち着いた際には子どもの教育に対しお金をかけていきたいと考えているようです。 (図9)
 (図8)
 (図9)

◆小学生から社会人になるまでに必要な教育資金 平均予想金額は1,436万円、調査開始以来最高額に
未就学児の親(248名)に、子どもが小学生から社会人になるまでに、教育資金はいくらくらい必要だと思うか聞いたところ、「1,000万円~1,400万円位」(31.5%)と「2,000万円~2,400万円位」(28.6%)に多くの回答が集まり、平均予想金額は1,436万円でした。 (図10)

平均予想金額を過去の調査結果と比較すると、2021年1,266万円→2022年1,377万円→2023年1,436万円と、調査開始以来最も高い水準となりました。物価高騰や相次ぐ値上げラッシュを受け、必要な教育費の増加を予想する親が多いのではないでしょうか。 (図11)
(図10)
(図11)

◆教育資金として子どもの祖父母からこれまでにいくらくらい資金援助を受けた? 平均は104万円
全回答者(1,000名)に、子どもの教育資金として子どもの祖父母(自分の親や義理の親)からこれまでにいくらくらい資金援助してもらっているか聞いたところ、「0円」(46.6%)に半数近くの回答が集まったほか、「~40万円位」(16.2%)や「100万円位」(13.0%)にも回答が集まり、平均は104万円でした。
子どもの就学段階別にみると、資金援助してもらっている金額の平均は、未就学児の親が87万円、小学生の親が94万円、中高生の親が108万円、大学生等の親が127万円でした。 (図12)
(図12)

◆子どものこづかいの平均額 小学生では2,096円/月、中高生では7,178円/月
◆「子どもの携帯・スマホ料金に支出している」小学生の親では4割

高校生以下の子どもと同居している親(748名)に、子どものこづかいや、携帯電話・スマートフォンの通信・通話料金への支出状況について聞きました。 子どもの≪こづかい≫に支出している親の割合を子どもの就学段階別にみると、未就学児の親では20.6%、小学生の親では45.6%、中高生の親では81.0%でした。 (図13)
子どものこづかいに支出している親(368名)の平均支出金額は、未就学児の親では1,300円/月、小学生の親では2,096円/月、中高生の親では7,178円/月となりました。 (図14)

また、子どもの≪携帯・スマホの通信・通話料金≫に支出している親の割合を子どもの就学段階別にみると、未就学児の親では22.6%、小学生の親では39.5%、中高生の親では92.9%でした。 (図15)
(図13)
(図14)
(図15)

◆子どもを大学等へ進学させるための教育資金の準備方法 1位「銀行預金」2位「学資保険」
高校生以下の子どもの親(748名)に、大学等への進学のための教育資金を、どのような方法で準備しているか聞いたところ、「銀行預金」(57.2%)が最も高くなり、「学資保険」(49.7%)、「資産運用(株式投資、投資信託、つみたてNISA等)」(20.7%)、「財形貯蓄」(12.4%)、「(学資保険以外の)生命保険」(11.2%)が続きました。 (図16)

他方、大学生等の親(予備校生・浪人生を含まない)(244名)に、大学等への進学のための教育資金を、どのような方法で準備してきたか聞いたところ、「銀行預金」(71.3%)が突出して高くなり、「学資保険」(45.1%)、「奨学金」(15.6%)、「財形貯蓄」「子どもの祖父母(自分の親や義理の親)からの資金援助」(いずれも10.2%)が続きました。 (図17)
(図16)
(図17)

◆「大学等の学費は高すぎる」高校生以下・浪人生の親の8割半
◆「大学等の学費を無償化してほしい」高校生以下・浪人生の親の8割半
◆「給付型奨学金をもっと利用しやすくしてほしい」高校生以下・浪人生の親の約9割

高校生以下の子どもの親、または予備校生・浪人生の親(756名)に、大学等の学費(入学金・授業料)や奨学金に関する意識について聞きました。
≪大学等の学費は高すぎると思う≫では、「非常にそう思う」が48.8%、「ややそう思う」が37.2%で、合計した「そう思う(計)」は86.0%となりました。また、≪大学等の学費を無償化してほしい≫では、「そう思う 計)」は86.2%となりました。 (図18)

奨学金には、返済が不要な給付型奨学金と、返済が必要な貸与型奨学金があり、さらに貸与型奨学金には無利子で借りるものと有利子で借りるものがあります。
≪給付型奨学金(返済不要)をもっと利用しやすくしてほしい≫では「そう思う(計)」は87.0%、≪貸与型奨学金(無利子で借りる)をもっと利用しやすくしてほしい≫では「そう思う(計)」は82.1%となりました。奨学金の利用に対して、今のままでは利用しづらいという実感を持っている人が多いのではないでしょうか。 (図19)
 (図18)
 (図19)

◆「子どものプログラミング教育にお金をかけたい」親の約5割、かけたいと思う金額は平均7,301円/月
◆「子どもの英語教育にお金をかけたい」親の6割、かけたいと思う金額は平均7,919円/月

全回答者(1,000名)に、子どものプログラミング教育について聞いたところ、今後お金をかけたいと思う親の割合は47.7%となりました。
お金をかけたい親(477名)に、子どものプログラミング教育に、今後、1ヶ月あたりいくらくらいお金をかけたいと思うか聞いたところ、「5,000円~10,000円未満」(43.4%)に最も多くの回答が集まり、平均は7,301円でした。 (図20)

また、子どもの英語教育について聞いたところ、今後お金をかけたいと思う親の割合は59.1%となりました。
お金をかけたい親(591名)に、子どもの英語教育に、今後、1ヶ月あたりいくらくらいお金をかけたいと思うか聞いたところ、こちらも「5,000円~10,000円未満」(44.7%)に最も多くの回答が集まり、平均は7,919円でした。 (図21)
(図20)
(図21)

◆子どもに目指してほしい“理想の大人” 有名人では1位「芦田愛菜さん」
◆子どもに目指してほしい“理想の大人” アニメキャラでは1位「モンキー・D・ルフィ」
◆子どもに目指してほしい“理想の大人” 歴史上の人物では1位「徳川家康」

全回答者(1,000名)に、自分の子どもに目指してほしい“理想の大人”のイメージに合う有名人やアニメキャラ、歴史上の人物について聞きました。
有名人では、1位「芦田愛菜さん」、2位「大谷翔平さん」、3位「イチローさん」となりました。昨年1位だった「大谷翔平さん」を抑えて、「芦田愛菜さん」が初の1位となりました。
選んだ理由をみると、1位の「芦田愛菜さん」については「しっかりしていて、誠実な印象があるから」や「学業と仕事を両立させているから」、2位の「大谷翔平さん」については「目標が明確で信念を持っているイメージだから」、3位の「イチローさん」については「目標に向かって何をすべきかわかっており、それを言葉にできて相手に伝えることができるから」といった回答が挙げられました。 (図22)
 (図22)

アニメキャラでは、1位「モンキー・D・ルフィ(ONE PIECE)」、2位「孫悟空(ドラゴンボール)」、3位「フグ田マスオ(サザエさん)」「竈門炭治郎(鬼滅の刃)」となりました。
選んだ理由をみると、1位の「モンキー・D・ルフィ」については「目標に向かって真っすぐ進むイメージがあるから」、2位の「孫悟空」については「たくましくて、優しくて、強い人だから」、3位の「フグ田マスオ」については「優しくて頼りになるから」、「竈門炭治郎」については「仲間を思いやる優しい気持ちを持っているから」といった回答が挙げられました。 (図23)

歴史上の人物では、1位「徳川家康」、2位「織田信長」、3位「坂本龍馬」となりました。
選んだ理由をみると、1位の「徳川家康」については「さまざまな困難を乗り越えたから」や「チャンスを待てる人になってほしいから」といった回答が挙げられました。 (図24)
(図23)
(図24)

◆自分の子どもに就いてほしい職業 男子の親では1位「公務員」2位「会社員」3位「医師」
◆自分の子どもに就いてほしい職業 女子の親では1位「公務員」2位「看護師」3位「医師」

最後に、全回答者(1,000名)に、自分の子どもに就いてほしい職業を聞きました。
男子の親では、1位「公務員」、2位「会社員」、3位「医師」、4位「研究者」、5位「医療関係職(医師、看護師など除く)」となりました。
選んだ理由をみると、1位の「公務員」については「安定していて長く勤められそうだから」、2位の「会社員」については「安定した生活を送ってほしいから」、3位の「医師」については「社会に貢献してほしいから」といった回答が挙げられました。 (図25)

女子の親では、1位「公務員」、2位「看護師」、3位「医師」、4位「会社員」、5位「教師」でした。
選んだ理由をみると、1位の「公務員」については「景気に左右されず安定しているから」、2位の「看護師」については「人のために働いてほしいから」、3位の「医師」については「人の役に立ってほしいから」といった回答が挙げられました。 (図26)
(図25)
(図26)

 

 

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