テレマティクス連携型安全運転管理支援WEBサービス「テレマコーチング」の提供

損害保険ジャパン株式会社のプレスリリース

 損害保険ジャパン株式会社(代表取締役社長:白川 儀一、以下「損保ジャパン」)とSOMPOリスクマネジメント株式会社(代表取締役社長:桜井 淳一、以下「SOMPOリスク」)は、テレマティクス対応デジタルタコグラフ(以下「デジタコ」)を利用して事故防止に取り組む事業者の皆さまに向けて、テレマティクス連携型安全運転管理支援WEBサービス「テレマコーチング」の提供を2023年1月から開始します。また、これに向けてまずは12月から、一部のテレマティクスサービス※1をご利用のお客さまについて募集を開始しました。
 「テレマコーチング」は、日頃利用されているテレマティクスサービスを用いてドライバーの日々の運転を解析し、一人ひとりの運転特性に合わせた教育コンテンツを提供するWEBサービスであり、安全運転教育の充実を図りたい事業者の皆さまにお役立ていただけます。なお、連携可能なテレマティクスサービスは今後拡大していく予定です。

※1株式会社トランストロン(代表取締役社長:林 瑞泰、以下「トランストロン」)の通信型デジタコ「DTSシリーズ」を利用されている約6,500社・20万台のユーザーを対象とします(2022年10月末時点)。

1.背景・目的
 タコグラフは車両総重量が7トン以上または最大積載量が4トン以上の普通自動車である事業自動車の全ての車両に装着が義務化されています。IoT技術の普及に伴い、通信型デジタコ/ドライブレコーダー活用型テレマティクスサービスを利用した運行・動態・安全運転管理業務が、運輸・旅客の現場に浸透しつつあります。一方で、利用する企業の管理者が扱うデータ量およびデータ分析の負担が増加しており、安全運転管理への活用の難しさを解決することが課題と捉えています。
 さらに、人口減少、少子高齢化問題を背景にドライバー不足の問題が顕在化して以降、若年・女性ドライバーなどを含む多様な人材の活用や離職防止などの課題を、交通安全対策と併せて考えていく必要があります。いわゆる「物流の2024年問題」では、長時間労働是正の課題に対し効果が期待される一方、ドライバーの稼働時間が短くなることから、管理者とドライバーが安全運転について対話する時間も見出しにくくなることが予想されます。
 そのような中、効率的かつ実効性のある安全運転管理のために、運送事業者が持つ各ドライバーの走行データ解析支援に関するニーズが高まっているものと考え、「テレマコーチング」の提供を開始することにしました。

2.「テレマコーチング」の概要
(1)内容
 トランストロンが提供する通信型デジタコ「DTSシリーズ」で記録したデータを受信し、その解析結果からシンプルなWEBコンテンツ(以下「コンテンツ」)を自動作成します。このコンテンツは、当事者(ドライバー本人)とその運行管理者のみが閲覧できます。

(2)コンテンツの特長
・サービス対象ドライバーによる1日の運行のなかで、通信型デジタコが急ブレーキ等のヒヤリハット事象を検知した場合、その中から程度の大きいものを1件取り上げ、これに関するコンテンツをデータ取得後速やかにドライバー本人用のWEBページに掲載します(図)。
・コンテンツに含まれるヒヤリハット事象発生時の映像や、センサーデータ等を可視化した地図・グラフが、データに基づく安全運転指導をサポートします。
・さらに、教育コンテンツとして交通心理、人間工学、時事などの交通安全関連トピックを、図表を交えて添付し、ドライバーの安全意識の向上を図ります。
・前日の運行に対しヒヤリハット事象が少なく、より丁寧な運転傾向だった場合はこれをレポートするなど、ドライバーの安全運転への努力を可視化し、ドライバー自身が持っている事故防止実現の「答え」を引き出しやすくします。

【ドライバー向けコンテンツ画面イメージ】

​(3)費用

 ドライバー1名あたり月額1,000円(税抜・導入手数料別)

3.今後の展開
 「テレマコーチング」は、API※2により走行データ授受が可能なテレマティクスサービスと連携できるよう設計されています。今後、損保ジャパンおよびSOMPOリスクは、連携するテレマティクスサービスを追加することでサービス対象となるお客さまの範囲を拡大するとともに、本サービスで得られた事故防止ノウハウを活用した新たなサービスの提供を目指し、事故の無い社会の実現に貢献していきます。
※2 APIはWebシステムを外部から利用するためのプログラムの呼び出し規約です。

【トランストロンについて】
株式会社トランストロン(本社:神奈川県横浜市、社長:林瑞泰)は、富士通51%、いすゞ49%資本の合弁会社。運送事業者様向けに、富士通ブランドのデジタルタコグラフを開発、販売しています。クラウド型運行支援システム等、デジタル活用によるイノベーションを提供し続け、お客さまの持続的な成長に貢献していきます。

以上