国連開発計画とシティ・ファウンデーション社会変革を目指す若者向け起業支援活動「Youth Co:Lab Japan 2022」を開催

Citigroupのプレスリリース

国連開発計画(UNDP)とシティ・ファウンデーションは、持続可能な開発目標(SDGs)達成につながる、若者による社会革新や起業を支援する活動「Youth Co:Lab(ユース・コーラボ)」を4年連続で実施しました。

2022年のプログラムでは、 SDGsの基本原則である「Leave No One Behind ~誰一人取り残さない~」をテーマに、トークイベント「日本ダイアローグ」とSDGs起業家コンテスト「ソーシャル・イノベーション・チャレンジ日本大会2022」を開催しました。ユース・コーラボは、若者による社会革新への取り組みはSDGs達成に不可欠と捉え、政府や市民社会、民間を含む起業家エコシステムの拡充と、若者の社会・環境課題解決に向けた革新的なビジネスの支援に取り組んでいます。「誰一人取り残さない」社会を目指し、今年は支援やサービスが届きにくい立場にいる人々をターゲットとしたビジネスに着目しました。

9月に開催した「日本ダイアローグ」第1弾では「環境課題に挑む~若手起業家と広がるエコシステム~」と題して、環境課題解決に取り組む若手起業家の実体験と行政の取り組みに注目したパネルトークを行いました。

このイベントでは、コオロギの資源化を通じた新たな食の循環と生態系保全を目指す株式会社エコロギー 代表取締役CEO 葦苅晟矢氏と、「ごみを生み出さない」モデルの共創や脱炭素社会の実現に取り組む一般社団法人ゼロ・ウェイスト・ジャパン/Green innovation 理事の坂野晶氏の環境起業家二人がビジョンや課題について話したほか、環境省 環境経済課 環境金融推進室の水野紗也氏が、環境と経済分野に取り組む行政の役割について述べました。また、イノベーション・エコシステムの創造に取り組む CIC Tokyo プロジェクト・リードであり、ベンチャー企業イノカ の主任研究員、広島大学特任助教の藤瀬里紗氏がモデレーターを務めました。登壇者は、グローバルな考えを持つことの重要性や、政府・スタートアップ・金融が発信や対話を重ね共に学びあい、仲間になっていくという気づきなどを議論しました。

11月に開催した「日本ダイアローグ」第2弾では、「誰一人取り残さない社会の実現へ~社会起業家のアプローチ~」と題し、多様性と包摂性のある社会実現の取り組みに「起業」と「若者」の視点で迫りました。登壇者4名の「誰一人取り残さない社会・未来」づくりへの取り組みは、目標設定もアプローチも異なりますが、社会課題解決へ熱い想いを持ち続け、人を巻き込みながら活動を進めてきたという共通点が浮き彫りになりました。

起業家代表には、「車いすでもあきらめない世界をつくる」の信念のもと バリアフリーマップのアプリを開発・展開する一般社団法人WheeLog/NPO法人PADM代表理事の織田友理子氏と、「排除なく、誰もが花咲く社会」を掲げ、障がいや難病に向き合うスタッフを積極的に雇用してフラワー事業などに取り組む株式会社ローランズ代表取締役の福寿満希氏が登壇しました。また、起業支援団体として「希望を創る、社会起業家とともに」をミッションに、社会を変え経済的なリターンも出す、KIBOW社会投資ファンド・代表パートナー兼グロービス経営大学院教員の山中礼二氏と、政府のSDGs推進円卓会議にユース代表として参加する20歳の若者リーダーであり、持続可能な社会にむけたジャパンユースプラットフォーム(JYPS)事務局長の鈴木千花氏がモデレーターとして加わりました。

11月15日に開催した「ソーシャル・イノベーション・チャレンジ日本大会2022」では、全国および海外から54組の応募があり、1次審査、2次審査を通過した高校生含む8組のファイナリストが、200名を超えるオンライン視聴者の観客と審査員に向けてビジネスアイディアを披露しました。

様々な角度からSDGsへの達成に貢献するビジネスアイディアの中から、以下、高校生2組を含む5組の皆さんが「ソーシャル・イノベーション・チャレンジ日本大会2022」の受賞者に選ばれました。「Leave No One Behind ~誰一人取り残さない~」のテーマに基づき、今年はLeave No One Behind賞も授与されました。

·         最優秀賞およびCVC賞「焼却処分場を再生工場に変え、日本を廃棄大国から資源大国へ」(株式会社yuni 内橋堅志氏)
·         Leave No One Behind賞「冷蔵庫プロジェクト 〜ビジネスの力で貧困の連鎖を断ち切る〜」(本嶋向日葵氏)
·         スケーラビリティ(汎用性)賞「アフリカ農村部のデジタルプラットフォーム構築」(株式会社Dots for 中田渉氏)
·         観客賞「林業に持続可能性をもたらす新たなテクノロジーを活用した「林業用高生育苗」の生産」(株式会社WAKU 姫野亮佑氏)
·         審査員特別賞およびCVC賞「タマゴアレルギー患者のための「ちょっぴりタマゴクッキー」」(株式会社RelieFood 加納颯人氏)

最優秀賞に選ばれた株式会社yuni 内橋堅志氏は次のように話しています。 「この度は最優秀賞、CVC賞をいただき大変光栄に思います。寝具のお引き取りと再生素材化という非常にニッチなサービスでありながら、その先には日本の廃棄市場・焼却処分の課題があります。事業を通じて、素材が無駄にならない新しい社会秩序を作っていきたいと思います。」

受賞者およびファイナリストの方々は、日本を含め28 のアジア太平洋地域の国と地域におけるユース・コーラボの選抜チームとともに、2023年1月から始まるアクセラレーター・プログラム「スプリングボード・プログラム」(研修)に参加します。さらに同プログラムで成果を上げた上位チームが、日本代表として、アジア太平洋サミット2023で事業を紹介します。

国連開発計画(UNDP)の近藤哲生駐日代表は、「今年のソーシャル・イノベーション・チャレンジの若手ファイナリストや、パネルトーク登壇者のパワーに触れ、起業を目指す方だけでなく、SDGs実現にアクションを起こしたいという方にもヒントとインスピレーションをお届けできたと考えます。これからもユース・コーラボは、若者を中心に多くの方を巻き込んで SDGsの達成に取り組んで参ります。」と述べています。

シティグループ日本代表のリー・ウェイトは次のように述べています。「ユース・コーラボの日本開催4年目を迎え、これまで以上に、次世代を担う若者の溢れんばかりのパワーと革新的な取り組みを大変心強く感じています。シティは、社会貢献活動を通じた地域コミュニティへの還元を重視し、なかでも、世界中で雇用機会を生み出すことを目的に、若者の職業訓練や起業サポートに注力しています。UNDPをはじめとするステークホルダーの皆さまと共に、社会起業育成エコシステムの更なる強化に取り組んでまいります。」
 

 

Youth Co:Lab(ユース・コーラボ)について
国連開発計画とシティ・ファウンデーションの共催で、起業家エコシステムの強化を目的に、2017年にアジア太平洋地域で発足しました。若者がリーダーシップを発揮し、社会革新を起こし、起業家精神を持つことによりSDGs(持続可能な開発目標)実行の加速を目指す、若者向けのエンパワーメントプログラムを展開します。産学官民と若い世代を繋いで対話を促すほか、SDGsの達成を目指す社会起業家コンテストを開催、入賞者にメンター制度などの独自のネットワークを活用したスプリングボード・プログラム(アクセラレーター・プログラム)を提供し、起業家エコシステム内の協力団体と連携しながら若者の21世紀を生きるスキル開発に取り組んでいます。
日本におけるユース・コーラボの詳細は、国連開発計画(UNDP)のウェブサイトおよびソーシャルメディアにて随時発信します。
https://www.undp.org/japan  | Twitter: @UNDPTokyo | Facebook: @UndpTokyo

国連開発計画(UNDP)について
UNDPは貧困や格差、気候変動といった不公正に終止符を打つためにたたかう国連の主要機関です。170か国において、人間と地球のために総合的かつ恒久的な解決策を構築すべく、様々な専門家や連携機関からなる幅広いネットワークを通じ支援を行っています。
https://www.undp.org/japan | | Twitter: @UNDPTokyo | Facebook: @UndpTokyo

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シティ・ファウンデーションについて
シティ・ファウンデーションは、経済的困難に直面する世界中の人々の生活の質の向上をミッションとした、シティグループの慈善基金です。ファイナンシャル・インクルージョン、若い世代の雇用、健全で活力に富む社会の実現などの取り組みに投資しています。シティグループの持つノウハウや社員のボランティア参加をフルに生かした活動を進めています。詳しくはwww.citifoundation.comをご覧ください。