サクソバンク証券株式会社のプレスリリース
サクソバンクでは、毎年12月にアナリストによる翌年の『大胆予測』を発表しています。『2023年大胆予測』を本日発表いたします。当予測は、実際に起こる可能性は低いものの、実際に起こった場合には世界市場に多大な影響を及ぼす10大テーマについて述べたものです。
2023年大胆予測
日本語 https://home.saxo/ja-jp/insights/news-and-research/thought-leadership/outrageous-predictions
英語 https://home.saxo/insights/news-and-research/thought-leadership/outrageous-predictions
2022年は、2020年と2021年のパンデミック禍に講じられた過度な財政刺激策と、その後のグローバルサプライチェーンの混乱や2022年のロシアのウクライナ侵攻が相まって世界中が深刻なインフレショックに見舞われる年となりました。
インフレに見舞われた困難な1年に別れを告げ、多くの人々は、中央銀行の大幅な金融引き締めが何らかの形で正常な状態に戻り始めると信じています。しかし、『2023年大胆予測』では、パンデミック以前のディスインフレの状態に戻ることはないと主張します。なぜなら、私たちは世界的な戦時経済に突入しており、世界の主要国は、現実の軍事的観点から、あるいはパンデミックの経験やロシアのウクライナ侵攻によって露呈した、サプライチェーン、エネルギー、さらには金融面での不安から、あらゆる面で国家の安全を強化しようと躍起になっているからです。
『2023年大胆予測』の注目は、「日本は金融システムを抜本的に見直し、円安の限界を200円に設定」です。当初、日銀と財務省は、外貨準備残高の半分以上を費やした後、財政の維持が脅かされることを認識し、為替介入を減速・停止することで事態に対処していました。しかしドル円が160円、170円と上昇し、物価上昇に対する国民の不満が高まってくると、その危機に対して大胆かつ新たな措置が必要となります。やがてドル円が180円を超えて上昇すると、政府と中央銀行は動き出します。まず、日銀は円相場の下限を200円と宣言。この根本的な金融システム再構築により日本が危機対応モデルを確立すると予測しています。
また、「ある国が2030年までに食肉生産を全面禁止」では、気候変動とその関連政策は、エネルギーだけでなく、食料にも及び、2023年少なくともある国は、最も積極的な気候政策を掲げて、2025年から段階的に食肉に重税を課すことを決定し、他国にリードすることを目指しています。さらに、2030年までに生きた動物の肉の国内生産を全面的に禁止する計画。環境と気候を守るために、改良された植物由来の人工肉や、さらに人間味がありかつ排出量の少ない実験室での肉生産技術によって、食欲を満たさなければならないと考えていると予測しています。
『2023年大胆予測』10大テーマ
1. テック業界のビリオネアがコンソーシアムを組成しエネルギー転換を加速
テック業界のビリオネアたちが集結し、必要なエネルギーインフラの整備とエネルギー転換のために1兆ドル超の資金を調達します。
2. マクロン仏大統領が2023年に辞任
2022年の国民議会選挙での与党過半数割れを受け、マクロン仏大統領は2023年に辞任します。それにより極右政党のルペン氏にエリゼ宮の扉が開かれます。
3. 金は2023年、3,000ドルまで上昇
金は厳しかった2022年を経て足場を固めます。2023年は、インフレが当面続くことを市場が認識する年となります。
4. EU軍の創設でEUは完全に統合
EU加盟国はEU軍創設に動き出します。新たなEU軍の資金調達のためにEU債が発行され、EUのソブリン債市場が厚みを増します。
5. ある国が2030年までに食肉生産を全面禁止
少なくとも、最も積極的な気候変動対応政策を先駆けて実施しようとしている国のひとつが、2025年から食肉生産への課税に動きます。
6. 英国、ブレグジット撤回の国民投票を実施
スナク首相は解散総選挙を実施し、辞任します。自由民主党の支持上昇に注目し、スターマー労働党党首がEU再加盟の国民投票を支持する立場で出馬します。
7. インフレ抑制のために広範な物価統制が導入される
戦時経済下では、政府は平時より統制を強めるのが常です。しかし、物価を抑制しても根本的な問題を解決しなければ、インフレが進行してしまいます。
8. OPEC+、中国、インドがIMFを脱退
米国の非同盟国は、米ドルとIMFから離脱し、米ドルに対抗する国際決済連合と新たな準備資産を創設します。
9. 日本は金融システムを抜本的に見直し、円安の限界を200円に設定
円安の下限を200円とすることにより金融システムを根本的に再構築します。それを機に日本は安定した軌道を回復します。
10.タックスヘイブン禁止によりプライベートエクイティに打撃
EUのタックスヘイブン禁止とキャリードインタレスト課税への移行により、プライベートエクイティとVC業界のエコシステムの大部分は機能不全に陥ります。
■サクソバンク(Saxo Bank A/S)について
1992年に設立されたサクソバンク(Saxo Bank A/S、以下サクソバンク)は、デンマーク金融監督庁の認可を受け、同国コペンハーゲンに本社を置くグローバルオンライン銀行です。ロンドン、アムステルダム、シンガポール、上海、香港、シドニー、東京、パリ、チューリッヒ、ドバイなど、世界中の金融センターに60国籍以上、2,100人以上の従業員がおり、世界180カ国以上の顧客やパートナーにサービスを提供しています。サクソバンクの取引・投資プラットフォームは25カ国語で40,000以上の商品が提供されています。
■サクソバンク証券株式会社について
サクソバンク証券株式会社は2006年に設立され、サクソバンク(Saxo Bank A/S)の100%子会社であり、金融庁の認可を受けたオンライン証券会社です。150種類以上の通貨ペアを提供する外国為替証拠金(FX)、9,000銘柄以上を取り扱うCFD、米国・欧州・中国をはじめとする11,000銘柄以上を取り扱う外国株式など多彩な商品を競争力のある取引手数料で提供しています。より詳しい情報はwww.home.saxo/jpをご覧ください。
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所在地 :〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-2-8 虎ノ門琴平タワー22F
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