ICMG共創ファンド、飲食・食品業界を変革するプラットフォーマー、シコメルフードテックへ出資を実行

株式会社ICMG Partnersのプレスリリース

株式会社ICMG Partners(本社:東京都千代田区丸の内、代表取締役:舩橋元)が運用し、日本空港ビルデング株式会社(本社:東京都大田区羽田空港、代表取締役:横田信秋)、株式会社きらぼし銀行(本社:東京都港区南青山、取締役頭取:渡邊壽信)がLP出資するICMG共創ファンド1号投資事業有限責任組合は、仕込みの外部化によって、飲食店の経営課題を解決するアプリ「シコメル」を提供する株式会社シコメルフードテック(本社:東京都渋谷区渋谷、代表取締役 CEO:西原直良、以下「シコメルフードテック」)へ出資を実行したことをお知らせいたします。今ラウンドでは、Headline Asia、SIG Asia Investment, LLP、アグリビジネス投資育成株式会社、株式会社Plan・Do・See等と共に総額8.2億円の出資を実行しております。

左からICMG Partners 代表取締役 舩橋元、シコメルフードテック 代表取締役 CEO 西原直良氏 (ICMG丸の内オフィスにて)

シコメルフードテックは、食品工場と飲食店をマッチングさせ、レシピに基づいた高品質な仕込済商品の提供を行うプラットフォームを提供しており、「食のサプライチェーンDXで世界をもっと美味しく豊かに簡単に」をミッションに、飲食・食品業界のバリューチェーンの変革にチャレンジしています。

従来、日本の飲食店は「高固定費」「低利益率」「人手不足」という構造的な事業課題に直面しています。一般的な居酒屋の営業利益率は5%程度であり、売上が80%まで減少すると赤字に陥る可能性が大きく上昇します。人手不足の観点では、2030年までに、飲食を含むサービス業界で約20%の需給ギャップが発生すると予測されています。また、非正社員の不足割合が最も高いのが飲食店であり、2018年時点で84.4%の事業者で不足しています(パーソル総合研究所・中央大学「労働市場の未来推計2030」より)。加えて、環境保全の観点では、食品ロスの40%弱が外食産業と食品製造業で発生しています。これは、最大割合を占める一般家庭での廃棄量に次ぐ多さとなっており、食の持続可能性を高める上で、改善が必要となっています。

こうした課題に対して、シコメルフードテックは、飲食店と食品工場をマッチングさせ、仕込みを外部化させるソリューション「シコメル」を提供しています。シコメルでは、飲食店からレシピをお預かりしてから仕込済商品の試作、納品まで1か月〜2か月で実現し、仕込みの外部化によって、人手不足や家賃を低減させる効果を発揮しています。また、シコメルでは、和食から洋食、中華など2,000以上のレシピの再現実績を持っており、ミシュランシェフとの協働により、高品質の仕込済商品を提供しています。直近では、飲食店に限らず、宿泊施設や介護施設等への仕込済商品の提供を始めており、その支援の幅を大きく広げています。加えて、シコメルの活用は、食品工場の稼働率向上にも貢献しており、飲食・食品業界全体の最適化に繋がっています。

本投資の意義は、飲食・食品業界の構造的課題の解決と、フードロスの削減を通じた気候変動への取り組みにあります。シコメルフードテックのサービスが拡大することにより、仕込みの外部化を望む飲食店が、低利益率や高固定費、人手不足から解放され、社会変化に柔軟に対応できるビジネススキームを構築できます。また将来的には、シコメルのプラットフォームを通じて、食品工場間の食材の融通も可能にすることを目指しており、これにより食材を余すことなく有効活用することで、フードロスの削減に繋がります。

今後、ICMGグループは、日本の大企業とのネットワークを活用して、シコメルのプラットフォーム拡大に貢献して参ります。また、シンガポール、インド等のアジアネットワークも保有しているICMGのユニーク性を活かし、高品質な仕込済商品を活用した、おいしい日本の味そのままを海外で手軽に食べられる世界の実現に向けて、シコメルフードテックを支援してまいります。
 

【シコメルフードテックについて】
シコメルフードテックは、飲食・食品業界が抱える課題解決と飲食店の経営効率化の支援を目指し、2020年10月より飲食店の仕込みを外部化するサービス「シコメル」を開始しました。また2022年2月より、有名レストランやシェフが手がけるメニューアイテム、手間がかかるソースやタレなどの仕込み済み商品を発注できる「シコメルストア」と、複数の仕入れ先に対する発注をシンプルな操作で一元管理することができる「受発注機能」を新機能として提供しています。
URL: https://corp.shikomel.com/

【ICMGグループについて】
ICMGグループは創業以来、日本だけでなくシンガポールやシリコンバレーをベースに日本大企業やスタートアップ、官公庁とプロジェクトを行ってきました。直近では、東京電力及び中部電力と共同で、東南アジアにおける再生可能エネルギーの投資を実行、国連UNDPとのSDGsイノベーション分野における戦略提携、愛知県のスマートサステナブルシティプロジェクト等、国内だけでなく海外でもプロジェクトを推進しております。今回のICMG共創ファンドでは、社会課題を解決するベンチャー企業に迅速に成長資金とICMGの有する日本大企業のパートナーネットワークを提供することで、持続可能な未来の創造を目指しております。
URL:https://www.icmg.co.jp/partners/

【ICMG共創ファンドについて】
羽田空港旅客ターミナルを運営する日本空港ビルデング及びグループ会社の羽田未来総合研究所(日本空港ビルデングよりLP出資)と「金融にも強い総合サービス業」を目指すきらぼし銀行等を有限責任組合員に迎え、2021年5月にスタートしたベンチャーキャピタルファンドです。インダストリーの垣根を越えて社会課題を解決するスタートアップと日本大企業の共創を後押しし、未来に繋がるエコシステムを構築することを目的としております。スタートアップへスピーディーな成長資金を提供するだけでなく、ICMGグループが持つ日本大企業ネットワークを提供することでグロース支援を行います。