マーサージャパン株式会社のプレスリリース
本サーベイ(回答年金数:79年金)では、参加者全体の81%(64年金)がESG/サステナブル投資を「行っている」あるいは「行っていないが、検討している」と回答しており、本邦企業年金においてESG/サステナブル投資が広がっていることを示す結果となった。相対的に資産規模が大きい企業年金で投資している割合が高いものの、「投資を検討している」を含めると、資産規模に関わらず幅広く普及しつつある。ただし、「ESG/サステナブル投資を行っている」と回答した企業年金の76%が、ポートフォリオに占めるESG/サステナブル投資の比率を0~5%と回答しており、ポートフォリオのごく一部に組み込まれているのが現状である。
マーサージャパン資産運用コンサルティング部門シニアコンサルタントの物江 陽子は、本調査結果について次のように述べている。
「本サーベイにより、本邦企業年金においてもESGに関する認識が高まっており、また実際の投資行動も広がっていることが明らかになりました。特に気候変動に関しては、74%の企業年金が資産運用に与えるリスクを認識しており、高い関心を示しています。一方で、では実際に資産運用においてどのようにリスクに対応するかという点では課題があることも明らかになりました」
調査結果ハイライト
1. 79の企業年金が本サーベイに参加。
2. 参加年金の47%がESG/サステナブル投資を「行っている」、34%が「行っていないが、検討している」 と回答し、両者で全体の81%を占めた。
3. 相対的に資産規模が大きい企業年金で投資している割合が高いものの、「投資を検討している」を含めると、すべての資産規模で7割を超えており、資産規模に関わらずESG/サステナブル投資が幅広く普及しつつある。
4. 「ESG/サステナブル投資を行っている」と回答した企業年金の76%が、ポートフォリオに占めるESG/サステナブル投資の比率を0~5%と回答しており、ポートフォリオにおける比率はごく一部にとどまっている。
5. 企業年金は平均的に株式より債券に多く配分しているが、ESG/サステナブル投資を行っている資産クラスについては、国内株式および外国株式とする回答が全体の66%を占めた。
6. 資産運用におけるESGリスクを認識している企業年金は全体の66%に及び、そのうち72%が今後「気候変動問題」にフォーカスする予定であると回答した。
7. ESG/サステナブル投資に関する投資信念について「策定をしておらず、する予定もない」という回答が77%、同様に方針について「策定をしておらず、する予定もない」という回答が71%を占めた。
【調査概要】
・調査期間: 2022年4月8日~2022年6月7日
・調査機関(調査主体): マーサージャパン株式会社
・調査対象: 企業年金
・有効回答数(サンプル数): 79件
・調査方法(集計方法、算出方法): オンラインサーベイを実施し、エクセルにて集計
マーサージャパン株式会社
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