損保ジャパンとSpace BD　宇宙産業の発展を目的とした包括協力協定を締結

損保ジャパン 副社長執行役員 齋藤 滋夫（左）とSpace BD 代表取締役社長 永崎 将利（右）

• 背景

昨今は、以前より宇宙開発をけん引してきた宇宙関連事業者、大学、研究機関だけでなく、これまで宇宙利用と関わりを持たなかった企業や団体なども宇宙利用を開始し、宇宙産業における最新技術の開発および事業化へ向けた多様な取組みが広がり、今後さらなる成長が期待されています。

一方で、宇宙活動は、地上では想定できないさまざまなリスクを伴い、その中でも特に打上げ失敗による追加コストの発生は、開発・事業化における大きな課題となっています。そのような宇宙活動に伴うリスクを軽減させ、宇宙産業のさらなる発展に貢献するために、宇宙に関わる保険引受ノウハウを持つ損保ジャパンと衛星打上げサービスをはじめとした宇宙ビジネスに係る幅広いサービスを展開しているSpace BDは包括協力協定を締結しました。

今回の包括協力協定の取組みのはじめとして、衛星事業者とISS利用事業者向けに「リフライト保証制度」を利用した衛星等の再打上げサービスの提供を通じ、実証・事業化フェーズの宇宙事業者や研究機関等の宇宙利用に向けたサポートを開始します。将来的には、本サービスの対象を今後拡大が予想される月輸送に拡張していき、お客さまの月ビジネスへの進出もご支援していきます。

• 再打上げサービスの概要

本サービスでは、打上げ希望者が「リフライト保証制度」を利用して、打上げ失敗時に再打上げ機会の提供を受けることができます。打上げ希望者はSpace BDが提供する衛星打上げサービスの有償のオプショナルプランとしてリフライト保証を選択することが可能です。この再打上げに係る費用は損保ジャパンの引受により保険化します。

• 今後について

損保ジャパンとSpace BDは、より多くのお客さまに宇宙活動を安心して取り組んでいただけるよう連携を図り、宇宙活動におけるリスクを対象としたソリューションの構築だけでなく、新しい保険商品の開発および宇宙を活用した新たなビジネス創出についても検討していきます。

• 損害保険ジャパン株式会社 副社長執行役員 齋藤 滋夫のコメント

民間宇宙ビジネスの成長を牽引するSpace BD様と宇宙産業の発展に向けた包括業務提携をさせて頂き、非常に嬉しく思います。
ロケット非所有の打上げサービス事業者としては世界初となるリフライト保証制度の構築で協業させて頂けたことは当社にとっても大きな意味を持ちます。地球上の社会課題解決や各産業の拡大において宇宙テクノロジーは大きな役割を担っており、弊社も衛星データ利活用による保険金支払いの迅速化や防災・減災にかねてから取り組んでおります。本プロジェクトにおいては、当社のコアなビジネスである保険を生かして、Space BD様の顧客サービス向上に貢献するものと考えており、今後さらに補償・サービスの領域を広げることで、弊社も宇宙産業発展に寄与して参ります。

• Space BD株式会社 代表取締役社長 永崎将利のコメント

この度、損害保険ジャパン様と包括提携を締結し、幅広いお客様に安心して宇宙を活用していただくために事業協働できることを大変嬉しく思います。弊社は、これまで打上げサービス事業者のリーディングカンパニーとして、JAXA様とのパートナーシップをはじめとした多岐にわたる打上げ手段を構築してまいりました。損害保険ジャパン様との取組のはじめとなる、「リフライト保証制度」を利用した再打上げサービスの提供により、打上げ機会のハードルを下げ、より多くのお客様の宇宙活用に向けた機会創出に繋げられると考えております。保険を基盤として幅広い事業活動を行っている損損害保険ジャパン様との協働を通じ、今後さらなる宇宙産業の発展に向けて尽力してまいります。

• Space BD 株式会社について

Space BDは、日本の宇宙ビジネスを、世界を代表する産業に発展させることを目指す「宇宙商社®」です。2017年の創業以来、宇宙への豊富な輸送手段の提供とともに国際宇宙ステーション(ISS)を初めとする宇宙空間の利活用において、ビジネスプランの検討からエンジニアリング部門による技術的な運用支援までをワンストップで提供してまいりました。これまで衛星取扱い約50件を含め100件以上の実績を重ね、宇宙商社として幅広く展開しています。