静岡の大雨で被災した犬32頭を救助、飼い主様へお返し

アニコム ホールディングス株式会社のプレスリリース

アニコム ホールディングス株式会社(代表取締役 小森 伸昭、以下 当社)は、6月20日から21日にかけて静岡県で発生した大雨により被災した犬32頭を、グループが保有する動物病院跡地に避難させ保護活動を行いました。保護した犬はグループの獣医師・看護師がお世話と治療を行っていましたが、7月1日に現地の安全が確認されたため、全頭、飼い主様のもとへ無事にお返ししたことをご報告いたします。
救助にともない、急な環境変化による鳴き声でご迷惑をおかけした近隣住民の方々にお詫びするとともに、救助活動にご理解、ご協力をくださった方々に改めて感謝申し上げます。

▲お世話をするうちに、アニコムスタッフに甘えるようになった柴犬

 

  • ​救助の経緯

6月20日の大雨により、焼津市で土砂崩れが発生し、同地域に住んでいたブリーダー様にも避難指示が出されました。ただ飼っていた犬とともに避難する先も方法もなく、犬たちの行き場がなくなってしまったことを受け、当該ブリーダー様より当社社員に救援のご相談をいただいたことから、32頭の犬を当グループの愛甲石田どうぶつ病院(移転前跡地)にて救助・預かることとなりました。

避難指示を受けたブリーダー様から当社に連絡があった後、21日の夜にかけて犬の搬送が行われました。搬送には東日本大震災の教訓から生まれた当社保有のどうぶつ用診療車「アニコムレスキューカー」が活躍しました。

 

▲21日深夜まで続いた救助活動

搬送後はグループスタッフ等がトイレや掃除、トリミングやシャンプーなどのお世話を行い、不調のある子たちに対しては、グループの獣医師が点滴や投薬等の治療を行いました。

被災地の安全の確認が取れるまでお世話を継続しておりましたが、7月1日に安全が確認できたため、ブリーダー様のもとに全頭お返しすることができました。

▲全頭無事にお返しできることが決まり、犬たちの搬送準備を行う様子

 

  • 行くあてのなかった犬たち

20日の避難指示を受けたブリーダー様は、消防や警察に「犬はどこかに預けるか、人命を優先し置いて逃げるように」と指示を受けたといいます。犬の命や、犬が逃げ出したら周辺の方に迷惑がかかることを考えると、犬を置いて逃げることはできませんでしたが、被害拡大の恐れがあることから当社にご相談のご連絡をいただきました。

救助活動に対して、ブリーダー様からは「すぐに動いてもらえて助かった。ありがとうございました」と感謝の言葉をいただきました。当社としても、これまで2016年の熊本地震支援や2020年以降のコロナ禍におけるコロナ感染者の方のペットを預かるプロジェクト「#StayAnicom」をはじめとする災害対応で培った知見や人的・物的資源を生かし、尊い命を守り抜くことができたことを嬉しく思っております。

▲飼い主であるブリーダー様のもとへ搬送する様子

 

  • 災害時、どうぶつの命は

近年、災害時におけるペットとの同行避難や、避難時の飼育管理、避難所等におけるペット受け入れなど、自然災害はもとより、国家間の戦火等による災害からも、ペットと飼い主様を守るための様々な取り組みが行われています。これは、日本のみならず世界のあらゆる地域において、“ペットの命”に対する価値観が変化し、「飼い主がペットの命を自分の命と同等(あるいはそれ以上)に大切なものとしており、命をかけてでも守ろうとするのは至極当たり前のこと」と受け入れられるようになった表れだと考えています。

当社では今後、このようなペットに対する価値観の変化に対応し、グループのどうぶつ病院等を拠点に同行避難訓練などを行いながら、より良い社会の創造のために貢献してまいります。また、今後とも災害時にどうぶつたちをサポートする態勢を整えることで、どうぶつと飼い主様の命を守れるよう尽力してまいります。