株式会社ストラテジックキャピタルが、日本銀行の天下り及び日本証券金融への株主提案に関する特集サイトを開設

株式会社ストラテジックキャピタルのプレスリリース

この度、株式会社ストラテジックキャピタル(本社:東京都渋谷区、代表取締役:丸木 強)は、本年4月21日に、日本証券金融株式会社(東証プライム:コード8511)に対し、株主提案権を行使する書面を提出し、日本銀行の天下りの実態に関する特集サイトを開設したことをお知らせします。

弊社は、INTERTRUST TRUSTEES (CAYMAN) LIMITED SOLELY IN ITS CAPACITY AS TRUSTEE OF JAPAN-UP(以下「ファンド」といいます。)と投資一任契約を締結しており、ファンド及び株式会社ストラテジックキャピタル(以下「提案株主」と総称します。)は日本証券金融株式会社(以下「日証金」又は「当社」といいます。)の議決権を300個以上6か月前から引き続き保有しております。

提案株主は、本年4月21日に、当社に対し、来る6月開催予定の当社の定時株主総会について株主提案権を行使する書面を発送し、同月22日に当社への株主提案に係る書面の到達を確認しましたので、本件を公表いたします。中でも、提案株主は当社が日本銀行(以下「日銀」といいます。)の天下り先となっていることが、当社の株価低迷の大きな原因の一つである可能性が高いと考えております。
日銀の天下りの実態及び株主提案に関する詳細な説明は、https://stracap.jp/proposal-for-JSF-from-sc-2022/又は株式会社ストラテジックキャピタルのホームページ右上の特設サイトリンク(https://stracap.jp/)をご参照ください。

                          記

[1] 日証金に対する日本銀行の天下りの実態

提案株主が、日証金を日銀の天下り先と判断している根拠は以下の通りです。

(1)1950年に日証金が上場して以降、社長を務めた10人は現社長の櫛田誠希氏に至るまで、全員が日銀の天下りであり、日銀の理事経験者であること
(2)1992年以降に日証金に経営トップとして天下りした日銀出身者は社長、会長、特別顧問とその役職を変えながら報酬を得続け、2004年に社長に就任した増渕稔氏も、特別顧問として未だに日証金から報酬を得続けていること
(3)1980年以降、日銀の局長経験者も現任の岡田豊専務に至るまで、40年以上にわたって常務以上の地位への天下りが間断なく継続していること
(4)1998年に日証金信託銀行が設立されて以来、日証金で社長に就任しなかった日銀の元局長は、日証金の子会社である日証金信託銀行の社長へと就任し、同社の社長退任後には、同社の相談役や顧問へと就任していること

なお、日証金の執行役の平均報酬は5027万円であり、日銀総裁の3530万円、日銀理事の2223万円、日銀局長の1700万円(推定)を大きく超えています。

提案株主は、日銀出身者が天下りによって日銀勤務時代を遥かに上回る額の給与を得た上に、当社グループ内で特別待遇を受けていることによって、日証金の株主価値向上のインセンティブを喪失している恐れがあると強い懸念を抱いています。

[2] 日証金の課題

(1)株価が解散価値を大きく下回って推移していること
(2)非効率な経営によってROEが低迷していること
(3)5,000億円相当の議決権について、企業理念と矛盾した議決権行使を行っている疑いがあること

[3] 提案する議題の内容

1. 代表執行役社長の個別報酬開示に係る定款変更の件
現行の定款に以下の章及び条文を新設する。
第9章 役員の報酬開示
(代表執行役社長の報酬開示)
第38条 当会社は、代表権を有する執行役に対して前事業年度に報酬として支給した金額(非金銭報酬を含む。)を、当会社が東京証券取引所に提出するコーポレートガバナンスに関する報告書において個別に開示する。

2. 日本銀行出身の役員の個別報酬開示に係る定款変更の件
現行の定款に以下条文を新設する。
(日本銀行出身の役員の報酬開示)
第39条 当会社は、日本銀行における勤務経験を有する執行役、取締役及び特別顧問並びに日本銀行における勤務経験を有する当会社の連結子会社の取締役、顧問及び相談役に対して前事業年度に報酬として支給した金額(非金銭報酬を含む。)を、当会社が東京証券取引所に提出するコーポレートガバナンスに関する報告書において個別に開示する。

3. 特別顧問の設置
現行の定款に以下の章及び条文を新設する。
第10章 特別顧問
(特別顧問)
第40条 当会社は取締役会決議により、特別顧問を置くことができる。

4. 政策保有株式に係る定款変更の件
現行の定款に以下の章及び条文を新設する。

第11章 当社が保有する有価証券
(政策保有株式の目的の検証と結果の開示)
第41条
(1)当会社は、当会社が保有する政策保有株式の保有目的である「取引関係を強化すること」や「連携を図ること」が、政策保有株式の保有によって実際に果たされているかを検証するため、少なくとも年1回以上、保有する政策保有株式の発行会社に対して、当該株式の売却を希望する旨を伝える。
(2)当会社は、前項の発行会社への売却の打診に対して得られた発行会社からの回答の内容を、発行会社ごとに、当会社が東京証券取引所に提出するコーポレートガバナンスに関する報告書で開示する。

5. 純投資目的で保有する株式及び非上場REITの売却に係る定款変更の件
現行の定款に以下の条文を新設する。

(純投資目的で保有する株式及び非上場REITの売却)
第42条 当会社は、保有目的が純投資目的である株式及び非上場REITを新たに取得せず、かつ、2026年3月末までに全て売却する。

6. 議決権行使結果の開示に係る定款変更の件
現行の定款に以下の条文を新設する。

(議決権の不行使及び行使理由の開示)
第43条 当会社は、当会社名義で保有している融資担保株式に係る議決権については、原則として行使しないものとし、当該株式の株主価値が毀損されることが明らかな例外的な場合にのみ、個別に賛否を検討して議決権を行使し、その議決権行使の理由を適時に開示するものとする。

                                                 以上