3Dインベストメント・パートナーズが東芝の取締役会および代表執行役に対して公開書簡を送付

3D Investment Partners Pte. Ltd.のプレスリリース

3D Investment Partners Pte. Ltd.(以下、 3D INVESTMENT VALUE MASTER FUNDと総称して 、以下「3D」又は「当社」)は、本日、株式会社東芝(証券コード:6502)(以下、「東芝」又は「貴社」)の取締役会及び代表執行役に対して、以下の通り、書簡を送付しました。
本書簡において、3Dは、東芝が定時株主総会に先立ち、中期経営計画の策定と開示、買収提案の公募、取締役会の構成に関する株主との協議という、3つの重要なアクションを取る必要があると指摘しています。
以下に、本書簡の全文を掲載します。

2022年4月6日

〒105-8001
東京都港区芝浦一丁目1番1号
株式会社東芝
取締役会 御中
代表執行役社長 CEO  島田 太郎 様
代表執行役副社長 COO 柳瀬 悟郎 様

250 North Bridge Road
#13-01 Raffles City Tower, Singapore
3D Investment Partners Pte. Ltd.

謹 啓

 ご承知のとおり、3D Investment Partners Pte. Ltd.(以下「当社」)は、株式会社東芝(以下「東芝」又は「貴社」)の大株主であるファンドに対し投資一任運用サービスを提供しております。

 2022年3月24日開催の臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」)を含めると、貴社取締役会は過去二年間で4度に亘り、定時及び臨時株主総会で株主と衝突してきました。特に、本臨時株主総会では、取締役会が提案した会社分割案が圧倒的多数により否決され、株主による取締役会と執行部への不信は、ここにきてより一層深まっています。

 貴社はかつて、名実ともに日本を代表する企業でした。しかし貴社は今や、コーポレート・ガバナンスの欠如により混乱する日本における代表的な企業となってしまっています。取締役会はその事実を真摯に受け止め、株主からの信頼を得るための断固とした行動をとるべきです。

 当社は、東芝の取締役会と執行部に、2022年6月の定時株主総会(以下「定時総会」)より前に、以下の3つの行動をとることを要望します。いずれの施策も、貴社のガバナンス不全の問題を解決し、株主の不信感を払しょくするものです。本臨時株主総会での決議結果を踏まえれば、定時総会前に実施すべき必須事項であると、当社は確信しています。
 

  1. 執行部は東芝の可能性を十分に反映した中期経営計画を速やかに策定し、開示すること。新たな中期経営計画の内容を吟味することなく、株主が定時総会で適切な議決権行使をすることは不可能です。
  2. 取締役会は戦略検討プロセスを再開し、東芝の全部または一部の買収提案と、マイノリティ出資提案を募ること。取締役会は、中期経営計画の策定を待たずして、買い手候補から買収意向表明書(価格を含む)の提出を募り、定時総会前にその受領を完了させるべきです。その上で株主に対し、定時総会前の議決権行使の判断材料として、意向表明書の受領状況を報告すべきです。その後、合理的な価格を提示した有望な買い手候補者に対しては、正式な提案を行うに足る環境整備(各種詳細資料、執行部による種々の協力等)を整え、2次入札の機会を提供すべきです。
  3. 主たる株主(ガバナンスや戦略について公に懸念を表明している株主を含む)との対話を直ちに開始し、取締役会の構成について意見を求めること。過去2年間、貴社は株主総会で株主との対立を繰り返してきました。その事実を鑑みれば、島田氏(代表執行役社長CEO)と柳瀬氏(代表執行役副社長COO)の指名を含め、取締役会は定時総会に臨む取締役会の構成を独断で決めるべきではありません。株主の意見を客観的に考慮し、少なくとも株主から推奨された者を複数名、取締役候補者として選定すべきです。

 過去数年に亘り、当社を含む東芝の株主は、取締役会及び執行部の行動に失望してきました。株主から明確な否決の意思表示を受けた今こそ、貴社が変わる最大のチャンスです。

 取締役及び代表執行役の方々につきましては、株主との信頼を再構築するために、上記の3つの施策を定時株主総会前に完遂していただけますよう、お願い申し上げます。

謹白

3Dインベストメント・パートナーズについて
当社は、2015年に設立された、シンガポールを拠点に日本特化型のバリュー投資を行う独立系資産運用会社です。当社は、当社の投資哲学である、複利的な資本成長を通じた中長期的な価値創造及び長期的なリターンを実現するという共通の目的を共有できる経営陣と協働することが重要であると考えています。

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3DIPは、東芝及び東芝グループ会社の事業や資産を第三者に譲渡又は廃止することについて、3DIPが、自ら又は他の貴社の株主を通じて、貴社の株主総会で提案することを意図するものではありません。3DIPは、本書簡の作成日において、また東芝と対話を行う際に、株主総会の役員選任議案に関して東芝と合意し、または当該議案に同意を与える意図を有していません。また、3DIPは、東芝及び東芝グループ会社の事業の継続的かつ安定的な実施を困難にする行為を行うことを目的とする意思を有していません。

3DIPは、東芝及び東芝グループ会社の事業に関し、東芝の取締役会又は重要な意思決定権限を有する委員会に自ら出席し、又は自らが指定する者を出席させる意思を有していません。

3DIPは、東芝及び東芝グループ会社の事業に関し、東芝の取締役会又は重要な意思決定権限を有する委員会又はそれらの構成員に対し、自ら又は自らが指定する者を通じて、期限を付して、回答・行動を求める意思を有していません。

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