【EY】グローバルインテグリティレポート2022を公表

EY Japanのプレスリリース

2022年3月24日


EYグローバルインテグリティレポート2022を公表

~企業のインテグリティ規範が低下、コンプライアンスプログラムの見直しが急務~

 

 

回答者の55%が、過去18カ月間でインテグリティ規範は変わらないか、低下したと考えている。

・ 回答者の41%および回答した役員の54%が、新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)のパンデミックにより、誠実にビジネスを遂行することが難しくなっていると回答している。

・ 回答者のうち過去最高となる97%が、組織が企業のインテグリティを示すことは重要であると回答している

 

EYグローバルインテグリティレポート2022によると、世界各国の企業の従業員やリーダーの半数以上(55%)が、企業のインテグリティ規範は過去18カ月間で変わらないか、低下したと考えています。

回答者のうち過去最高となる97%が、組織内のインテグリティが重要であることに同意していますが、その41%は、COVID-19のパンデミックにより、ビジネス取引において誠実に行動することが難しくなっていると回答しています。

 

この調査は、54の国・地域の4,700人以上の一般従業員、管理職および取締役の見解を集めたもので、リーダーは、企業内で強力かつ効果的なインテグリティ文化を生み出し、伝達することに苦慮していることがわかりました。

 

EY Global Forensic & Integrity Services のリーダーであるアンドリュー・ゴードンは、次のように述べています。

「COVID-19のパンデミックは、世界中の企業のインテグリティ規範に深刻な影響を及ぼしました。仕事のやり方が変わったことで、不正や非倫理的行動のリスクが高まりました。ハイブリッドワーク(リモートワークとオフィスワークの組合せ)では、効果的なコンプライアンスモニタリングを行うことが難しく、また、危機的状況下では、企業や個人がより多くの財務的・経済的プレッシャーに直面するため、一般的に不正リスク要因が増加します」

 

コンプライアンスプログラムを強化しても、非倫理的行動に対応することはできない

過去12カ月の間に、インテグリティとコンプライアンスに関する取り組みへの投資が拡大しました。 行動規範を整備していると回答した組織は53%でしたが、18カ月前は47%でした。また、トレーニングプログラムも充実され、企業の46%が関連する法的規制や職業人としての要求事項に関するトレーニングを定期的に実施しています(2020年は38%)。

 

しかし、今回の調査では、このような取り組みへの投資が一般従業員に上手く伝達されていないことや、上級管理職が企業のインテグリティプログラムの有効性を過信していることが浮き彫りになりました。例えば、役員の60%は、過去18カ月間で自組織が誠実に行動することの重要性について頻繁に伝えたと回答している一方で、このテーマに関するコミュニケーションについて覚えていると回答した一般従業員は、3分の1以下(30%)でした。

 

また、在宅勤務に関するポリシーの認知度(80%対51%)や、データプライバシー規制に関するトレーニングの認知度(52%対35%)についても、役員と一般従業員の間の見解にギャップがあります。

 

ゴードンは、次のように指摘しています。

「組織はコミュニケーションやトレーニングプログラムへの投資を増やしていますが、それだけでは十分ではありません。行動変容への投資とそれが実際の行動変容に繋がることとの間には、大きな隔たりがあります。企業にとって強力なインテグリティ文化は不可欠であり、企業は何が機能していて、どこに対処すべき問題があるのかを見直さなければなりません」

 

認知度の欠如に加えて、ルールや規制の遵守だけでなく、インテグリティの重要性についての理解も浅いようです。インテグリティの重要な本質は、倫理基準に基づいて行動することだと回答したのは、回答者のわずか3分の1(33%)でした。

 

倫理的行動 内部的分断

調査では、行動面でのさらなる分断が浮き彫りになりました。最高幹部の中には、ルールを逸脱することも厭(いと)わないとする方も見られるようです。財務記録を改ざんすることを厭わないと回答した役員は一般従業員の5倍(15%対3%)、監査人など外部の第三者を欺くことを厭わないと回答した役員は一般従業員の6倍(18% vs.3%)に達しました。

 

ゴードンは、次のように主張しています。

「革新的なインテグリティアジェンダは、フレームワークやポリシーを超越するものです。企業は単にチェックボックスを形式的にマークしていくのではなく、組織内のすべての階層でインテグリティ文化を構築することに焦点を当てなければなりません。リーダーは、インテグリティが簡単に解決できる課題であると勘違いすべきではありません。最初のステップは、トップがあるべき姿勢を示すことです」

 

目的に適ったコンプライアンスプログラムの構築

この調査では、データ保護とプライバシーに関する回答者の見解についても注目しています。これらの分野の規制は、ここ数年、新たな法律の制定に重点が置かれており、回答者の61%は、これがビジネスに有益であると考えています。

 

ゴードンは、次のように提言しています。

「この2年間でビジネス環境は目覚ましく進化し、リーダーが取り組まなければならない多くの新たな課題が明らかになりました。ハイブリッドの世界におけるデータインテグリティ管理は、新たなリスクを生み出します。企業は、このリスクに合わせてプロセスを変更しなければなりません」

 

「肝心なのは、正しく行動する文化がなければ、どんなに強固なコンプライアンスフレームワークであっても、壊される可能性があるということです。 効果的で記憶に残るトレーニングプログラムを提供することは、将来の行為や行動を変え、インテグリティ文化を確立するための重要な要素の一つです。

 

不正行為に対する最終的な責任は、システムではなく人にあります。だからこそ、強力なインテグリティ文化を構築することは、ポリシーを整備することと同じくらい重要なのです」

 

EY Japan Forensics & Integrity Servicesリーダーの荒張健は、次のように述べています。

「企業が次々とESG(環境・社会・ガバナンス)コミットメントを行う中で、Say-Doギャップ(言行の不一致)を生じさせないことの重要性がさらに増しています。どんなコンプライアンスプログラムであっても、形だけで魂が込められていなければ、構築しても機能しません。この点は、多くの日本企業で課題とされているところだと思います。強力なインテグリティ文化を醸成させ、「変化や競争から逃げない」組織を作り上げることが、真の競争力を獲得するととともに、企業にとって最も重要な人財を不祥事によって失わずに済むことにつながるのではないでしょうか」

 

詳しくは、ey.com/forensicsglobalintegrityreport2022をご覧ください。

日本語版レポートはこちら、英語版レポートはこちらからそれぞれダウンロードしていただけます。

 

※本プレスリリースは、2022年1月12日(現地時間)にEYが発表したプレスリリースを翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

 

英語版ニュースリリース:

https://www.ey.com/en_gl/news/2022/01/businesses-must-review-compliance-programs-lack-of-improvement-in-integrity-standards-according-to-ey-survey

 

調査について

2021年6月から9月にかけて、世界的な市場調査会社のイプソス・モリが、54の国と地域で抽出された大規模な組織や公的機関の役員、上級管理職、管理職および一般従業員を対象に現地語で4,762の調査を実施しました。

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本ニュースリリースは、EYのグローバルネットワークのメンバーファームであるEYGM Limitedが発行したものです。同社は、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。

 

EY Forensic & Integrity Servicesについて

不正、規制遵守、不正調査、事業係争を巡る複雑な問題を管理するには、戦略的ビジョンや日々の業務にインテグリティを取り入れることが不可欠です。EYのグローバルチームは4,000人以上のフォレンジックおよびテクノロジーのプロフェッショナルで構成され、リーダーたちがビジネス目標とリスクのバランスを取り、データを中心とする倫理・コンプライアンスプログラムを策定することで、最終的にはインテグリカルチャーを築けるよう支援します。貴社特有の状況やニーズを考慮したうえで、貴社や貴社の顧問弁護士をサポートすべく多分野に精通し文化的にも適したチームを組成します。私たちは、最先端のテクノロジー、深い専門知識、幅広いグローバルな業界経験がもたらすメリットを提供できるよう努めています。