【MUFG】三菱UFJ 銀行が世界初の大型スペースデブリ(宇宙ゴミ)除去技術実証の実現を支援

株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループのプレスリリース

・急成長する宇宙市場と深刻化するスペースデブリ(宇宙ゴミ)問題
・スペースデブリ除去技術開発を行うアストロスケール
・G7サミットで提唱された「宇宙の安全で持続可能な開発」にも貢献

三菱UFJ 銀行のプレスリリース:「世界初の大型スペースデブリ除去技術実証に向けた株式会社アストロスケールへの融資実行について」
https://www.bk.mufg.jp/info/pdf/20220131_astroscale_yuushi.pdf

 

  • 宇宙産業の成長とスペースデブリの問題

宇宙産業は、2040年には市場規模が1.1兆USDに達する*1とも言われ、世界で最も成長する市場の1つです。人工衛星データを利用した自然災害監視や農林・海洋保護、宇宙の微小重力環境を利用した宇宙医学は、持続可能な開発目標(SDGs)への貢献も大きいと言われ、内閣府が定める「宇宙基本計画*2」(2020年6月閣議決定)内でも、SDGs達成に向けて積極的に宇宙システムを活用することが重要であると指摘されています。

一方で、宇宙軌道上を高速で周回する破損した人工衛星部品等のスペースデブリは、持続可能な宇宙開発を妨げる深刻な問題となっています。2021年の主要7ヵ国首脳会議(G7サミット)では、スペースデブリ問題をテーマとした議論が行われ、「宇宙の安全で持続可能な開発」に関する共同声明が発表されました。
 

  • 世界初の大型スペースデブリ除去技術実証に向けた協調融資

三菱UFJ銀行は、1月31日、日本政策金融公庫と連携して、株式会社アストロスケールに対する30億円の融資を実施しました。同社は、軌道上サービスの開発を手掛ける世界初の民間企業アストロスケールホールディングスの日本子会社として、「将来の世代の利益のための安全で持続可能な宇宙開発」を経営ビジョンに掲げ、2015年設立以降一貫してスペースデブリ除去を含む軌道上サービスに関する技術開発を行ってきました。また、各国政府とも協力し、宇宙の責任ある利用に向けた国際的な規範・規制の構築にも積極的に取り組んでいます。今回の融資の資金活用対象となる事業は、JAXAによる、世界初の大型デブリ除去等の技術実証を目指す商業デブリ除去実証フェーズ1としてスペースデブリへの近接・撮影を行うもので、今後の宇宙空間利用に非常に大きな影響を与えると期待されています。

  • サステナブルな宇宙開発のチカラになる。

MUFGでは、「世界が進むチカラになる。」を存在意義(パーパス)と定め、持続可能な環境・社会の実現に向けて、お客さまをはじめとする全てのステークホルダーの課題解決のための取り組みを進めています。また、宇宙を注力領域と位置づけ、先進的な宇宙産業への関与を積極的に深めてきました。本融資もその一環として、ファイナンスの面から持続可能な宇宙開発実を支援するものになります。

MUFGは引き続き、お客さまのESGの取り組みを支援し持続的な成長を後押しし、環境・社会課題の解決に貢献してまいります。

*1  Morgan Stanleyレポート:Investment Implications of the Final Frontier
http://www.fullertreacymoney.com/system/data/files/PDFs/2017/October/20th/msspace.pdf

*2  宇宙基本計画の変更について(令和2年6月30日閣議決定)
https://www8.cao.go.jp/space/plan/kaitei_fy02/fy02.pdf